不毛地帯(5) の商品レビュー
この本は読んで10年以上経つが 壱岐の男としてのカッコ良さに今でも羨望の眼差しを向けている。きっと山崎豊子さんの理想の男像だったんじゃないかなぁ
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大門社長が70歳をすぎて、老醜を晒すようになり、油田開発の成功を花道に引退させるにあたり、壹岐も退社することになる。中小企業でも同じであるが、かつて凄く頑張っていた経営者が70を過ぎてその地位に固執する姿はあまり見たくないものである。 第五巻まで読み終わって、軍国教育を受けて戦...
大門社長が70歳をすぎて、老醜を晒すようになり、油田開発の成功を花道に引退させるにあたり、壹岐も退社することになる。中小企業でも同じであるが、かつて凄く頑張っていた経営者が70を過ぎてその地位に固執する姿はあまり見たくないものである。 第五巻まで読み終わって、軍国教育を受けて戦争を戦って悲惨な目に遭った軍人が、戦後の日本において経済競争を戦う姿はどこにでも多くあったのだと思う。そして彼らの大変な努力が、日本の経済復興を支えたのは事実だ。しかしそんな彼らの世代さえ晩年はなかなか後進に道を譲らず、次の世代がうまく育たなかったことが今日の日本の低迷を招いているのだと思う。彼らの基準からすると戦後生まれで飽食の世代を頼りなく思った側面もあったであろうが、ポストに固執する人も多かったと思う。そんな人間が運営するのだからどんな企業もどんな名家もきっと衰退するようにできているのだ。高いところまで上り詰めれば詰めるほど、衰退の坂道の傾斜は深くなるのだと思いました。
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壮大な大団円。 読みながら次はいけるのか、どうにか成功してくれ、と願っていました。 戦地は敵だらけ。 タイトルの通り、どこかしこも草一本も生えてない不毛地帯。 希望も救いもないがそれでも信念に向かって突き進む主人公の生き方に一縷の望みを感じ得ずにはいられなかった。 壱岐...
壮大な大団円。 読みながら次はいけるのか、どうにか成功してくれ、と願っていました。 戦地は敵だらけ。 タイトルの通り、どこかしこも草一本も生えてない不毛地帯。 希望も救いもないがそれでも信念に向かって突き進む主人公の生き方に一縷の望みを感じ得ずにはいられなかった。 壱岐正の美学、生き方を少しでも学んでいきたいと思った。
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山崎豊子『不毛地帯』新潮文庫 読了。極寒と砂漠、二つの不毛地帯。シベリア抑留から帰還した元大本営参謀が商社マンとして第二の人生を歩む社会派小説。戦闘機選定争い、自動車会社提携交渉、そして石油開発。作戦力と組織力で商戦に挑んでいく。社長に引導を渡した際の主人公の出処進退が鮮やかだ。
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伊藤忠商事をモデルにしたフィクション。 某夫人も登場。 読み応え十分で、戦争3部作の中ではこれが一番好き。
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2025.02.23 角田さんの生き様は、ごく普通の弱い人間を現していてしみじみと大多数の人間と、究極のサバイバルを生き抜きつづけた主人公や社長との違いが味わい深い。
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☆4.8 昨年から、今年かけて、オーディブルと紙の本で読んだ。若い頃に図書館で借りて読んでいるので、再読ではありますが。 シベリアと砂漠。極寒の地の不毛地帯と、酷暑の不毛地帯。 でも、彼の人生は不毛なだけではなかった。 ビルマの竪琴の水島を想起したり、しましたが人生最後で、戦友...
☆4.8 昨年から、今年かけて、オーディブルと紙の本で読んだ。若い頃に図書館で借りて読んでいるので、再読ではありますが。 シベリアと砂漠。極寒の地の不毛地帯と、酷暑の不毛地帯。 でも、彼の人生は不毛なだけではなかった。 ビルマの竪琴の水島を想起したり、しましたが人生最後で、戦友の遺骨を弔うという発起に心救われる思いがした。 1円五十銭の召集令状で、命を捨てていったものたちに報いようという気持ちが多分彼の中でも、それを追体験している私の中でも一条の光となった。 社長に殉じて自らも身を引く潔さは、明治天皇に殉死を選んだ乃木希典のようで、ここも一つ、心に残った。生涯でまだ何度か読み返したい作品であることは間違いない。素晴らしいものかたりをありがとう。
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壱岐正と里井副社長のやりとりが読んでいて面白く、最終的には大門社長との軋轢を生む形となるのも凄く惹き込まれる要因であった。最後の大門社長と一緒に退陣するシーンは今までのストーリーや情景と合間って感情移入できて感動した。部下の海部や八束、石油の兵頭と優秀な人材が大きいとも思う
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結構な長編だったし、途中62歳のこの歳で転職活動することにし、SPIの勉強をしてたため読み終わるまで結構時間が掛かってしまった。 結局SPIは技能試験はなく性格試験のみだったので助かった(?)のだが。 という事は置いておいて、今までの山崎豊子の作品の中では、全てを読んでいないけど...
結構な長編だったし、途中62歳のこの歳で転職活動することにし、SPIの勉強をしてたため読み終わるまで結構時間が掛かってしまった。 結局SPIは技能試験はなく性格試験のみだったので助かった(?)のだが。 という事は置いておいて、今までの山崎豊子の作品の中では、全てを読んでいないけど、最高と言ってもいい感動作だった。 オーナー企業であることの要素が強いと思うが、社長の一言で物事が決まるので、役員を主に保身のため何も言わない体質が企業文化として残っている。 会社を変えるために、会社を大きく組織力で成長させるために、変わらなければならない会社を自身が犠牲になって約束された次期社長のポジションを投げ打って退職するって、自分だったらできるだろうか。 兎角色々なことに影響を受けて右や左へ考えを変えるのではなく、常に軸をブラさなければ正しいことに繋がることを教えてくれた。 結局転職希望の会社からは内定を受け取ったので、スケールは違うが、時には自分を犠牲にしてでも正しいことをしなければと思った。
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※このレビューにはネタバレを含みます
副社長となった壹岐が参謀としての自身の経験を活かし、商社での最後の仕事と決めていた油田開発を成功に収めたが、それを機に社長の大門とともに綺麗さっぱりと退く。それにしても著者の原油採掘の手順の詳細な記載はすごいの一言。あとがきには377名への取材をもとにしたとの著者の言葉があるが、だからこそ小説とはいえ真に迫る描写が可能なのであろう。
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