ぼくと1ルピーの神様 の商品レビュー

ヴィカススワラップ【著】,子安亜弥【訳】

2011/02/28

　映画『スラムドッグ$ミリオネア』の原作作品。貧乏で教育を受けていないインドの少年が、インド版のクイズミリオネアで難問に次々と答えて、1億ルピー（約2億円）を獲得してしまうが、クイズの主催者は、警察と結託してその青年がクイズで不正を働いていたことを自白させようと青年を逮捕します。拷問にあう一歩手前で女性弁護士に救われた少年は、何故12問のクイズに回答が出来た理由を語り始めます。

　すごくドラマチックな話でした。 12問の問題の答えの中には、人間が生きるということの厳しさ、人間の愛、尊厳、友情が詰まっています。

　また、この話は勿論フィクションでありますが、現実のインドをそのまま反映しています。

　私は映画を観てませんが、小説の方が絶対に感動すると思いました。

2011/01/25

文句なしに面白かった！インドの色々な面も見られるし、宗教の色々なエピソードもためになった。楽しむ小説としてももちろんオススメ！

2010/12/19

映画が面白かったから原作も読んでみたら大当たり。さらに面白かった。主人公の半生が詳細に描かれていて、その分物語に深みがある。

2010/12/01

童話のような印象。「わらしべ長者」系というか、インド版塞翁が馬というか。それだけに、二十歳にもならない主人公がどんなに沢山の死の近くを生きて来たか、忘れそうになる。
結局臆病な現代っ子なのか、なかなかインドに行く気になれない私も、タージマハルは見てみたい。

2010/11/12

弁護士の家庭に育った外交官作家の処女作。しかも
何の気なしに書き始めた作品とは全く信じられない凄さ。
自分は先に映画「スラムドッグ$ミリオネア」を見て
いたのですが、映画も面白かったし、この原作は
その上をいく面白さ。
こうして読むと映画はかなりアレンジしていた事
が分かり興味深い。
映画→原作の順番で読んで良かったなーと。

原作の方がより主人公の「ラム・ムハンマド・トーマス」
の数奇で過酷な人生と、彼の人間臭さと優しさが
直球的に描かれていて、より一層感情を持っていかれる。
インドが内包するカオスな情勢も、煽ることなく
割と淡々とリアルに書かれていて、主人公の生きてきた
道と行動に説得力を持たせています。

張られた伏線の回収も見事としか言い様の無いもので
特に11門目の章は鳥肌ザワザワでしたねー。名作。

2010/11/08

映画を先に見ましたが、小説の方が章毎にバラエティに富んでいてとても面白く、インドの人々の生活をフラッシュバックで見ているようでした。
読後もとてもさわやかな気持ちになりました。

2010/10/31

映画を見て、原作を読んでみました。
ストーリーの骨格は同じだけど、違う部分も沢山あって
映画とはまた違う、ある意味もっとタフで味わいのある作品だと思います。
映画はラブストーリーが軸になっていたけど
本では登場人物も多く、いろんなレイヤーの人達の人生が
描かれています。混濁したインドの、いや人間の
ダークサイドな情報満載・・・。
主人公もそんな中で、何度も何度も過酷な状況に追いやられるんだけど
へこたれないで、置かれた状況で最大限のパワーをもって生きてる。
痺れました。
人一人の力はちっぽけだけど、誰でもその行動によって
周りにいる人に影響を与えないはずはないんだって、読んでいて
気づかされました。

たしかこれ、インドの外交官が書いた本のようで。
すごいなぁ。自国のことこんな風に書いちゃうなんて。
いろんな意味でインドの底力を感じます。

2010/10/31

外国の作家は苦手だが、おもしろくてつづきが気になって、どんどん読んだ！！素晴らしいエンターテイメント本。

2010/10/01

http://umagoon.blog17.fc2.com/blog-entry-1030.html

2010/09/22

クイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ち取った少年ラム。警察は、孤児で教養のない少年あ質問に答えられるはずがないと、不正の容疑で逮捕する。しかし奇跡には理由があった-----殺人、強奪、幼児虐待・・・。インドの貧しい生活の中で、少年が死と隣り合わせで目にしてきたもの。それは、偶然にもクイズの答えであり、ほかに選びようのなかった、たった一つの人生の答えだった。話題の映画「スラムドッグ＄ミリオネア」原作、待望の文庫化！