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架空の球を追う の商品レビュー

3.5

91件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2012/07/27

日常の小さなことを小説に昇華していて、これだけのことをこんなに書けるのか、と尊敬する。 ただ立場が全然違う主人公が多くて共感は出来なかったものが多かったかな。 森さんらしい穏やかな筆致がスッと読みやすい。 パンチには欠けるが。

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2012/07/21

ちょっと面白い、ほほえましい、くすぐったいような短編を集めた作品。 オチがわかりづらく、私には少し楽しさが欠けた。 銀座か新宿論争の話は好きではあるものの。 森絵都さんの良さは、何回もじっくり読んで感じてゆくものなんだと思うので、またいつか読みなおそう。

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2012/07/20

するりするりと流れる日常のひとこまを優しい視線でさらりさらりと書き綴られた11作品が収録 大きな事件が、震えるほどの感動が、起きるわけでは 無い。でも浸透してゆく余韻。 大きく何かを訴えるようなものではないし、社会に向けて問題提起しているわけではない本は私には深く残らないのだ...

するりするりと流れる日常のひとこまを優しい視線でさらりさらりと書き綴られた11作品が収録 大きな事件が、震えるほどの感動が、起きるわけでは 無い。でも浸透してゆく余韻。 大きく何かを訴えるようなものではないし、社会に向けて問題提起しているわけではない本は私には深く残らないのだけれど、公園や家事の合間にゆるゆると読むにはいい作品だろうと思った。

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2012/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

架空の球を追う(日本・少年野球・入部したてのこども達とコーチ、それを見守る母親たち) 銀座か、あるいは新宿か(日本・30を過ぎた高校時代の女友達4人) チェリーブロッサム(日本・若い夫婦・カメラを頼まれた通りがかりの私) ハチの巣退治(ロンドン・3名の会社員・何でも屋のジョー) パパイヤと五家宝(日本・高級食料品店・パパイヤ夫人と彼女を盗み見る私) 夏の森(日本・夫と息子(5年生)と私・私の思い出「ホンボウな女になりたい」) ドバイ@建設中(ドバイ・婚約中のハゲの男・私・ベリーダンス) あの角を過ぎたところに(日本・タクシーの運転手・乗り合わせた長い同棲生活をしている男女) 二人姉妹(日本・親戚での温泉旅行・姉妹) 太陽のうた(難民キャンプ・元女優の女の視点) 彼らが失ったものと失わなかったもの(空港・スペイン土産のワイン・イギリス人夫婦)

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2012/04/23

春の描写にうっとりしてしまう。洗濯物を楽しんでできそう とくに何かおこるわけではないけれど、余韻がある 規則的な毎日にも、すぐに忘れてしまっても、心を動かされる出来事はあって、そんな一瞬をかき集めた短編集 日常が愛しくもなるし、恨めしくもなる ドバイ@建設中と、タイトルは忘れたけ...

春の描写にうっとりしてしまう。洗濯物を楽しんでできそう とくに何かおこるわけではないけれど、余韻がある 規則的な毎日にも、すぐに忘れてしまっても、心を動かされる出来事はあって、そんな一瞬をかき集めた短編集 日常が愛しくもなるし、恨めしくもなる ドバイ@建設中と、タイトルは忘れたけど同棲中のカップルのはなしにどきっとした

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2012/04/01

なぜだかひどく貴重で 得難い光景を前にしている思いがして、 うるわしいのに切なくもあって、 私はシャッターのように瞼を降ろしては、また開く。 (表題/銀座か、あるいは新宿か/チェリーブロッサム/ハチの巣退治/パパイヤと五家宝/夏の森/ドバイ@建設中/あの角を過ぎたところに/二人...

なぜだかひどく貴重で 得難い光景を前にしている思いがして、 うるわしいのに切なくもあって、 私はシャッターのように瞼を降ろしては、また開く。 (表題/銀座か、あるいは新宿か/チェリーブロッサム/ハチの巣退治/パパイヤと五家宝/夏の森/ドバイ@建設中/あの角を過ぎたところに/二人姉妹/太陽のうた/彼らが失ったものと失わなかったもの)

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2012/03/24

11篇の短編。 (彼らが失ったものと失わなかったもの) バルセロナ空港で見た,英国人とおぼしき夫妻がお土産に買ったワインは, 箱の底が抜けて割れてしまう。 夫は粗悪な箱について店員に文句を言うでもなく,黙々と破片を片付け, 妻もトイレットペーパーを持ってワインを吸い取って立ち去る...

11篇の短編。 (彼らが失ったものと失わなかったもの) バルセロナ空港で見た,英国人とおぼしき夫妻がお土産に買ったワインは, 箱の底が抜けて割れてしまう。 夫は粗悪な箱について店員に文句を言うでもなく,黙々と破片を片付け, 妻もトイレットペーパーを持ってワインを吸い取って立ち去る。 この英国紳士を見た少年は,口笛を吹くのをやめていた。 特に何も起こらない話ばかりだが,どういうわけか余韻がある。

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2013/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オール読み物にて連載された短編集。 1話目のタイトル作「架空の球を追う」がイマイチだったのでまたハズレかな・・・と思ったのですが2話目の女子会の様子がテンポ良くリアルティたっぷりで楽しめました。 その後の作品も面白くすいすい読めて、読み終わってみれば星3つの佳作と言える短編集と思えました。 いや、短編集と言うよりはショートショートかな。 歯切れの良い読みやすさ、読後感の良さ、ちょっとした読書にはもってこいの作品といえます。

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2012/01/13

さらっと読める短編集。ハチの巣退治面白かった。「夏も森」の、夫と息子みたいな人が一番嫌い。偽善者だって言い咎めて、自分は何もしない人。偽善者だってやらない人よりましだと思った。

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2011/12/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日常的短編集。大事件は起きない。作者の視線は優しい。 お気に入りは 「銀座か、あるいは新宿か」 「二人姉妹」 「彼らが失ったものと失わなかったもの」 です。 「銀座か、あるいは新宿か」は高校からの友人たち4人が、飲み会をする話。年が経つにつれて、それぞれの状況も変わってくるけれど、高校時代の友人ってこんな感じになるよね。 「二人姉妹」も、なんとなく、ああ、わかる、という感じ。正反対とか普段意見が合わないとかあっても、姉妹というのは、そこ!?というところで意気投合してしまうもので。 「彼らが失ったものと失わなかったもの」は、国民性小話というか。ステレオタイプと言われれば反論できないけれど、小説内に出てくる国名・国民が、にやりとさせます。

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