ハーモニー の商品レビュー
SFなので遠い世界のように感じられ自殺をする子どもたちに対しても感情移入せずに読んでられたが、親が出てきた事でこの作品も現実の地続きに感じられ、世界観にどっぷりと浸れることができた 自分の理解が追いついてないながらも物語の大筋は楽しめたので、また時間をおいてもう一度読みたい
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わかるようなわからないような、難解だけれど、人間とはなんなのか、私たちを私たちたらしめるものはなんなのか、色々考えさせられた。 人にとって何が幸せなのか? モラルに反さない、医療の範囲とは? どこまでの医療行為なら、管理社会なら、人間的と言える? とにかく読者にあらゆることへ...
わかるようなわからないような、難解だけれど、人間とはなんなのか、私たちを私たちたらしめるものはなんなのか、色々考えさせられた。 人にとって何が幸せなのか? モラルに反さない、医療の範囲とは? どこまでの医療行為なら、管理社会なら、人間的と言える? とにかく読者にあらゆることへの問いを投げかけてくる作品だった。 私には少し難しかった。 ☆3.6
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作家さんと先輩に同時に薦められて手に取った本。伊藤計劃さんの本は初。 SF作品はある種のif話で読者に投げかける、「もしもこうだったら〜どうする?」といった種類の話が多いと思うけど、まさにそのど真ん中。 究極の平和とは?というのが主題だと受け取ったけれど、この結末をハッピーエン...
作家さんと先輩に同時に薦められて手に取った本。伊藤計劃さんの本は初。 SF作品はある種のif話で読者に投げかける、「もしもこうだったら〜どうする?」といった種類の話が多いと思うけど、まさにそのど真ん中。 究極の平和とは?というのが主題だと受け取ったけれど、この結末をハッピーエンドと捉えるか、そうじゃないかはかなりグッとくるポイントな気がする。小説的な書き方の遊び自体もおもしろい。 あらすじをバクっと読んでから、世界観を知ってから読んだ方がハマれるかもなと思います。 トロッコ問題に通ずるよなぁ。この話って。
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意志決定を、周りにゆだねて平和に暮らすって、生きてて楽しいのかなぁ。。。 (パートナーに聞いたら、「僕はいつかそうしたい」と言われて驚いた)
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タグ付けされた文体の意味が最後に分かる。すべての調和がとれた世界。読後感がまさにハーモニーだった。 病もなく、諍いもなく、なんて理想だと思うんだけどな。それがさらに行き着く先は意識のない状態だとしたら、それは種を残すために生きているだけになるので、生きていたくない、と思う。
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センスがすごい。 入院しながら書いた本ということもあって、伊藤計劃はこの作品を書きながら自分なりの天国を模索してみて、そこに救いを求めたんじゃないかと思った。(誰もが意思を失った世界)
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テーマ、設定が面白かった。 読んでて、ちょっと混乱&気になったのでメモ。 p.123 2行 ミァハ→キアン? p.341 2行 キアン→ミァハ? 単純に間違いなのかな…。
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図書館にて借りる、第十四弾。 SFやファンタジーはそんなに得意ではないが、個人的にSF作品としてはかなり好き。 SFでは最高点といってもよい。 作者が亡くなられたことが惜しまれる。
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2020年11月ぶり以来の再読。読むきっかけは、最近医療系の本の話をよくしていて、来年の読書テーマをそっち側にしようかと少し思っていることがあって、そういえばハーモニー全然細部まで覚えてないなと思って再び手を取った。前回は⭐︎4つで、私の感想としても虐殺器官の方が好き、というものだったけど、もしかして今は本作の方が好きかも。明確に、自分の身体というものをより深く感じているからの違いだと思われる。 オチもあんまり覚えてなかったけど、集団自殺が起こり、ミァハが生きていることがわかり、すでに人類の脳内に人間の意志を変えるシステムが仕込まれており、集団自殺で人間の野蛮性に怯えた一部の権力者が人類変革ボタンを押して、人類から意識が失われるというオチ。その世界を望んだミァハは連れて行かないということで、主人公のトァンがミァハを殺して、人類から意識が消えて終わる、という話。いやー面白かったな。 以下好きだったところ 「体を見張るメディモルの群れ。人間の体を言葉に還元してしまうちっぽけな分子。そうやって、わたしたちはありとあらゆる身体的状態を医学の言葉にして、生府の慈愛に満ちた評議員に明け渡してしまうことになるのよ」 「自分のカラダが、奴らの言葉に置き換えられていくなんて、そんなことに我慢できる…」 「わたしは、まっぴらよ」(p.17-18) 「オトナたちは、それまで人間が分かちがたい自然の産物と思ってきた多くのものを、今や外注に出して制御してる。病気になることも、生きることも、もしかしたら考えることも。むかしは自分自身のものだった。…このカラダはわたしのもの。わたしはわたし自身の人生を生きたいの。互いに思いやり慈しむ空気に締め殺されるのを待つんじゃなくってね」(p.30-31) 自分の体について、トァンの胸を揉みながら力説するミァハが、「トァンはさ、わたしと一緒に死ぬ気ある…」(p.41)と聞くときはなんと甘やかな愛の告白なんだろうとクラクラ。 人間の意志ってのは、常識的に思いがちなひとつの統合された存在、これだと決断を下すなにかひとつの塊、要するにタマシイとかその類似物じゃなく、そうやって侃々諤々の論争を繰り広げている全体、プロセス、つまり会議そのものを指すんだ。意志ってのは、ひとつのまとまった存在じゃなく、多くの欲求がわめいている状態なんだ。人間ってのは、自分が本来はバラバラな断片の集まりだってことをすかっと忘却して、「わたし」だなんてあたかもひとつの個体であるかのように言い張っている、おめでたい生き物なのさ。(p.164) … 精神は、肉体を生き延びさせるための単なる機能であり手段に過ぎないかも、って。肉体の側がより生存に適した精神を求めて、とっかえひっかえ交換できるような世界がくれば、逆に精神、こころのほうがデッドメディアになるってことにはなりませんか(p.168) 「健康」って価値観がすべてを蹂躙しようとしている。それってどういうことだと思う?この世界が「善」に覆い尽くされることなんだよ。(p.174) いわば意識されざる葛藤の結果が我々の意識であり、行動であるのだと。そして調和のとれた意志とは、すべてが当然であるような行動の状態であり、行為の決断に際して要請される意志そのものが存在しない状態だと。完璧な人間という存在を追い求めたら、意識は不要になって消滅してしまった…ただ社会と完璧なハーモニーを描くよう価値体系が設定されているため、自殺は大幅に減り、この生府社会が抱えていたストレスは完全に消滅する(p.256) 「権力が掌握してるのは、いまや生きることそのもの。そして生きることが引き起こすその展開全部。死っていうのはその権力の限界で、そんな権力から逃れることができる瞬間。死は存在のもっとも秘密の点。もっともプライベートな点」 「誰かの言葉、それ」 「ミシェル・フーコー」(p.283)
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