雪の断章 の商品レビュー
…ちょ、なんかやばい。 読みたくて読みたくて仕方なくて、 読み終わった途端学校で泣きそうになった。 泣くような話じゃない。 でも泣きたくなった。 どうか、幸せに。
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3月21日購入。3月28日読破。 繊細な文章だなと思った。 弱い。弱いけど、強い。強いけど、脆い。 文章の雰囲気がそのまま飛鳥の性格だった。 遺書の件に入った途端、涙で先が読めなかった。 それほどまでに私は、遺書の書き手が飛鳥と同じく心の奥で大切な存在となっていた。 結婚...
3月21日購入。3月28日読破。 繊細な文章だなと思った。 弱い。弱いけど、強い。強いけど、脆い。 文章の雰囲気がそのまま飛鳥の性格だった。 遺書の件に入った途端、涙で先が読めなかった。 それほどまでに私は、遺書の書き手が飛鳥と同じく心の奥で大切な存在となっていた。 結婚ってなんだろう? 愛するだけでは必ずしも出来ないことだろう。
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人を信じてはならないとこんな方法で教えられるのか、というフレーズが本当に切なくて、泣きたくなりました。青年と少女というだけでストライクですがただの孤児ものでもない、三流の少女小説にもならない、完全無欠のミステリでもない、その繊細さが好き。文章自体は個人で好き嫌いが分かれると思うん...
人を信じてはならないとこんな方法で教えられるのか、というフレーズが本当に切なくて、泣きたくなりました。青年と少女というだけでストライクですがただの孤児ものでもない、三流の少女小説にもならない、完全無欠のミステリでもない、その繊細さが好き。文章自体は個人で好き嫌いが分かれると思うんですが、まあ試しに読んでみるとよいです話はそれからだ。私はこの本を読むために人生2度めの徹夜を経験しました。裕也さんも史郎さんも素敵ですよ…
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読み終わるまでに四回くらい泣いた。 強情で、決めたことは曲げぬ少女・飛鳥と、抱えた傷の痛みを癒してくれた祐也さんと、朗らかに兄貴分として飛鳥を支えた史郎さんと。 飛鳥が幸福に生き始めたその日々。雪の情景が、印象的な物語だった。幸せは春が来ればはかなく溶けてしまうものか。春にい...
読み終わるまでに四回くらい泣いた。 強情で、決めたことは曲げぬ少女・飛鳥と、抱えた傷の痛みを癒してくれた祐也さんと、朗らかに兄貴分として飛鳥を支えた史郎さんと。 飛鳥が幸福に生き始めたその日々。雪の情景が、印象的な物語だった。幸せは春が来ればはかなく溶けてしまうものか。春にいつも別れがあったように。 飛鳥の強さも脆さも、恋も、史郎さんの最期も、どれもこれも……言いようがない。言葉が出てこない。
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この作品は75年に刊行されたので。 30年以上も前の作品ということらしい。 30年を経てもなお色褪せない描写や。 巧みなストーリー展開は本当に素晴らしくて。 純粋推理小説を目指した著者の想いが凝縮されていて。 読者の復刊活動が実を結んだのも素直に頷けました。 孤児の成長を追...
この作品は75年に刊行されたので。 30年以上も前の作品ということらしい。 30年を経てもなお色褪せない描写や。 巧みなストーリー展開は本当に素晴らしくて。 純粋推理小説を目指した著者の想いが凝縮されていて。 読者の復刊活動が実を結んだのも素直に頷けました。 孤児の成長を追っていくだけの物語でもなく。 悲しい殺人事件をただ描いたミステリーでもなく。 殺人とは何か。 すごく重い問題だと思いました。 人を殺すということ。 生物学的に。社会的に。 人を殺してはいけないと教えられてきたけど。 ただ、いけないというだけでは分からないこともある。 きっと、世の中は大きな矛盾に満ちていて。 それでも、いいことも少しはあるんだろうな。 孤児四部作は少しずつ関連しているらしいので。 少しずつ読破していきたいですね。
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迷子になった五歳の孤児・飛鳥は親切な青年に救われる。二年後、引き取られた家での虐めに耐えかね逃げ出した飛鳥に手を伸べ、手元に引き取ったのも、かの青年・滝杷祐也だった。飛鳥の頑なな心は、祐也や周囲の人々との交流を経て徐々に変化してゆくが…。ある毒殺事件を巡り交錯する人々の思いと、孤...
迷子になった五歳の孤児・飛鳥は親切な青年に救われる。二年後、引き取られた家での虐めに耐えかね逃げ出した飛鳥に手を伸べ、手元に引き取ったのも、かの青年・滝杷祐也だった。飛鳥の頑なな心は、祐也や周囲の人々との交流を経て徐々に変化してゆくが…。ある毒殺事件を巡り交錯する人々の思いと、孤独な少女と青年の心の葛藤を、雪の結晶の如き繊細な筆致で描く著者の代表作。 佐々木さんらしい、リアリティのある文章。 キラキラした物語、というよりも人間味のある話。 後半に進むにつれて一気にテンポが速まっていく。 最後はいきなり?って感じもあったけど、淡々とした文章だったから、すんなり読めた。 読み始めるとどんどん引き込まれる文章。
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孤児院から引き取られた裕福な家庭で虐げられた少女飛鳥。夜に家を飛び出し冬の札幌に一人きりの彼女を助けたのは、かつて2度会ったことのある青年祐也だった。彼女の境遇を知り自分が引き取ることを決意した彼は、周囲の人の助けを借りて彼女を育て始めた。強情で頑なな性格から心を容易には見せない...
孤児院から引き取られた裕福な家庭で虐げられた少女飛鳥。夜に家を飛び出し冬の札幌に一人きりの彼女を助けたのは、かつて2度会ったことのある青年祐也だった。彼女の境遇を知り自分が引き取ることを決意した彼は、周囲の人の助けを借りて彼女を育て始めた。強情で頑なな性格から心を容易には見せない飛鳥。「孤児」ゆえの心の葛藤。そんな彼女は祐也に父のように兄のように見守られ成長していく。基本的に恋愛小説は苦手である。それでもこの本は別格。独断でジャンル・カテゴリをするなら「ロマンチック・ミステリ」「ミステリ風味恋愛小説」。ポエム風の文体や差し挟まれる童話など、少女趣味(実際少女が主人公だし)なのは好き嫌いの分かれ目になりそう。でも独特の作風は他の作家の誰にも真似できない唯一無二のものだと思う。復刊を待望し、念願かなって入手したものの、やっぱり「雪降る日にこそ読みたい」と寝かせ、昨日の天気予報(関東地方に降雪)に期待して読み始めた。途中、本から目を上げ外の景色を眺めても一向に雪は降らず(小雨)、一方では物語にのめり込んでいき、とうとう読み終わってしまった。20年以上前に読んでなお印象に残っていたのは、厚子さんが飛鳥に、髪はブラシをかけるほど弾力性を持ち艶が出ると教えた場面。白い鏡台に二人の顔が映り「飛鳥ちゃんはずっと美しくなる、今だってもうこんなにきれいになって」といわれ、いやだ、と飛鳥が厚子さんの肩に顔を伏せたところも目に浮かぶ。(以下ネタバレ注意)ミステリとしては(今見ると)警察の捜査がお粗末で、指紋採取や現場保存などを徹底していれば即解決でしょう(素人考え)。でもあえて未解決の状態(期間)を保ったからこそ、その後の展開が一層読者をもどかしい気持にさせ、ドラマチックな効果を生んだとも思える。最後に手紙によって明らかになる真犯人の動機がどうしても弱く感じてしまった。ずーーーっと主人公の孤児少女の目線で物語を追ってきたからやむを得ないけど(推理小説で犯行の動機は必ずしも明らかにしなくてはならないものでもないし)。亡き佐々木丸美氏の本は他に「館」シリーズもあるようだ。今度こそ初雪舞う時に合わせて読みたい。
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泣きました。 ジャンル的には、ミステリか、青春か、はたまた恋愛か非常に悩んだ末にミステリに。 個人的にはすっごく好きな作品です。 最初から最後まで、私は結局史郎さんが好きでした。笑 最初はちょっと気の強すぎる主人公に辟易してる部分もあったのですが、後半は一気に共感。 っていうか目...
泣きました。 ジャンル的には、ミステリか、青春か、はたまた恋愛か非常に悩んだ末にミステリに。 個人的にはすっごく好きな作品です。 最初から最後まで、私は結局史郎さんが好きでした。笑 最初はちょっと気の強すぎる主人公に辟易してる部分もあったのですが、後半は一気に共感。 っていうか目指している大学が一緒ですっごく楽しかったです。 もしかしてこれに描かれている高校って私の高校なのかな。 すっごく素敵でした。
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主人公の女の子にイライラした。結局あの頑なな性格は大人になってもなくならないんだろう。表現のところどころに古くささがある(「ベーゼ」とかね)。
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