雪の断章 の商品レビュー
とても素敵な本でした。いろいろな読み方が出来る本でした。繊細で危うい感じが伝わりました。儚さも切なさも感じました。また幸せもありました。素敵な本でした。
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幸せになってほしいなと小説の話なのに心から思った。 飛鳥の祐也さんや史郎さんじゃなければ誰でもいいって気持ち、凄くよくわかった。偽善者呼ばわりされた祐也さんの気持ちもよくわかった。 お小遣いくれたり、いつも飛鳥を庇った史郎さんの気持ちも。 登場人物皆に感情移入してしまって、一気読...
幸せになってほしいなと小説の話なのに心から思った。 飛鳥の祐也さんや史郎さんじゃなければ誰でもいいって気持ち、凄くよくわかった。偽善者呼ばわりされた祐也さんの気持ちもよくわかった。 お小遣いくれたり、いつも飛鳥を庇った史郎さんの気持ちも。 登場人物皆に感情移入してしまって、一気読み。おかげで一年近く読書出来ない病に罹ってたのがこの一冊で完全に治ってしまった。 ちなみに私は史郎さん派。
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日経水曜日書評に出ていて、そんなに褒めるんなら、と図書館で借りた。徹夜本はムリがあるかな、私は3日掛かった。出だしは「永遠の仔」の如く悲惨な幼少時代を過ごした少女が・・・という話かと思ったら以外と早く幸福になってしまい、あとは人生を斜めからしか見る事が出来なくなった少女の成長物語...
日経水曜日書評に出ていて、そんなに褒めるんなら、と図書館で借りた。徹夜本はムリがあるかな、私は3日掛かった。出だしは「永遠の仔」の如く悲惨な幼少時代を過ごした少女が・・・という話かと思ったら以外と早く幸福になってしまい、あとは人生を斜めからしか見る事が出来なくなった少女の成長物語。 う〜ん、これの何処に感動しろと? 祐人さんも史郎さんも浮世離れしてる人の良さ、殺人事件も唐突だし警察が解決できないのも変。 1975年執筆だから成立した話、今なら現実感が無いとして評価されないのではないかな?
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雪の情景、魅力的な登場人物(特に厚子さんが好き)、氷点よりも剥き出しな人間の原罪、全てがパーフェクト!やはり俺のルーツは全てを生み出した北海道だと確信した。冬の北海道を知らねば、これから生きていけない。 人は必ず死ぬのだ。だから小説は様々な死を描く。間近な死を経験したこの時期にこの本に出会ったのは運命だと思う。死に囚われるのではなく、死を意識して精一杯生きる、つまり必死なのだ! ・法は心的活動の犯罪者を放任している、と言っていたが、あれがおまえの条理であり、犯罪を見のがしている自分を許す端的な理由だったのだろう ・生きている人間を愚弄し心をがんじがらめにし希望をとりあげてしまう行為を何故罪としないのか?方法が異るだけで同じ殺人行為ではないか。 ◉人間の心の底にはかならず殺意はある ・お前の姿勢は一瞬のうちに法も道徳も及ばなかった俺の罪を裁いてくれた ・全く無欲でしかも秩序のない感情が奔流した。→初めてのベーゼだった ・まず自分を信じて確立することだ。それに沿ってまわりの意見や思惑をとり入れてゆくのが本来の姿だと思う ・あなた達を媒介として社会の在り方を恨んでいたのよ。 ・個人のお金を集めて企業に融資し、開発、文化に貢献するなら、個人の愛を集めて恵まれぬ者たちへ融資する銀行が何故ないのか ・歴史はどうだろうー政治や文化の流れか混乱している、事件の背景も原因結果もほとんど記憶にない→あらゆること、特に勉強の基本:全体を把握し、流れを掴む
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日経新聞の書評欄で「読みだすと止まらなくなる本」と紹介されており、早速購入して読んだ。孤児だった主人公が、もらわれ先でのいじめともいうべき厳しい生活から逃げ出した時に、助けられた若い男との生活を通して、恨みや恋愛、友情など様々な経験をしていく物語である。途中殺人事件なども起るが、...
日経新聞の書評欄で「読みだすと止まらなくなる本」と紹介されており、早速購入して読んだ。孤児だった主人公が、もらわれ先でのいじめともいうべき厳しい生活から逃げ出した時に、助けられた若い男との生活を通して、恨みや恋愛、友情など様々な経験をしていく物語である。途中殺人事件なども起るが、基本的には主人公の心の情景がメインテーマである。主人公の心情に合わせて周りの季節や風景が変わっていく、とても綺麗な文章である。またところどころに、哲学的な人生訓を、主人公やその周りの人物に語らせるところは、胸を打つ。ただ、主人公は小学生から中学、高校、大学と成長していくのだが、王子様のような祐也と何事もなく、大切に育てられるストーリーは、やはり女性目線、少女マンガ的で、男目線で言えば、ちょっとありえないかな・・と思った。ただ、祐也のような男性には自分は内面外見なれないけど、近づきたいと思った。
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日本経済新聞社 小サイズに変更 中サイズに変更 大サイズに変更 印刷 読書日記『雪の断章』 立て続けに推薦、運命感じて 作家 青崎有吾(2) 2014/12/10付日本経済新聞 夕刊 先々月、あるミステリ好きの学生さんとお会いした際、「ぜひ読んでください」と...
日本経済新聞社 小サイズに変更 中サイズに変更 大サイズに変更 印刷 読書日記『雪の断章』 立て続けに推薦、運命感じて 作家 青崎有吾(2) 2014/12/10付日本経済新聞 夕刊 先々月、あるミステリ好きの学生さんとお会いした際、「ぜひ読んでください」と一冊の本を薦められた。読んだことのない本だった。佐々木丸美『雪の断章』(創元推理文庫)。 「面白いです。ちょっと分厚いですけど、絶対一晩で読めます」 それならば、とお借りしたものの、不精(ぶしょう)な性格がたたってすぐには読まずにいた。 ところがその数日後。某イベントでビブリオバトル(プレゼン形式で本を薦め合うゲーム)を観戦していたとき、参加者の一人が採り上げた本を見て驚いた。同じ『雪の断章』だったのである。 僕は手を上げ、「ある人からその本は一晩で読めると断言されたのですが、あなたもそう思いますか」と質問した。「読めます」。その方も自信を持ってうなずかれた。 ほんの数日の間に二人の人から、同じ本を強く薦められることなどなかなかない。なんだか運命を感じてしまい、とうとう僕も読み始めた。 結論から言おう。 彼らの言葉は本当だった。夢中で読めた。紛(まご)うことなき徹夜本だ。僕も人に強く薦めたくなったし、それを今こうして実行している。 雪の街札幌を舞台に、孤児の少女と彼女を拾った青年の、十二年に渡る葛藤を描いた染み入るような物語。今年の冬は、雪が降るたびこの本のことを思い出しそうです。
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飛鳥、なんて強情な子なんだ。 祐也さんと史郎さん、どちらが好きかと問われれば、間違いなく史郎さんと答えるでしょう。 飛鳥が歩んできた今までの人生が、祐也さんのおかげで幸福に包まれた。でも、祐也さんだけじゃなく、史郎さんや厚子さん、トキさんや順子やおじさん、みんなのおかげで飛鳥...
飛鳥、なんて強情な子なんだ。 祐也さんと史郎さん、どちらが好きかと問われれば、間違いなく史郎さんと答えるでしょう。 飛鳥が歩んできた今までの人生が、祐也さんのおかげで幸福に包まれた。でも、祐也さんだけじゃなく、史郎さんや厚子さん、トキさんや順子やおじさん、みんなのおかげで飛鳥は幸せになれた。 飛鳥の気持ちが揺れ動く様は、自分の若かりし頃を思い出させてくれた。 殺人事件が起こってしまったこと、とても残念で悲しかったけれど、仕方のないことだった気もする。 飛鳥は、これからもっともっと幸せになれ!それがあの人の幸せにもなる!
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主人公より脇役の「愛があなたを強くする」という言葉にぐっときた。ちょうどそんなコトを悩んでたからかな…。ひと昔前の初版なので、多少シチュエーションや言葉遣いが古臭いが、雪や風景の描写が丁寧で、心に沁みます。
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再読。かなり以前に読み、その時は凄く感動した記憶があったので、もう一度読んでみた。 まだ大学を卒業したばかりの青年が縁もゆかりもない孤児の子供を引き取って一緒に生活するという設定は、女性にしてみたら憧れるようなシチュエーションで、光源氏と若紫みたいな昔からあるパターンだけど、子供...
再読。かなり以前に読み、その時は凄く感動した記憶があったので、もう一度読んでみた。 まだ大学を卒業したばかりの青年が縁もゆかりもない孤児の子供を引き取って一緒に生活するという設定は、女性にしてみたら憧れるようなシチュエーションで、光源氏と若紫みたいな昔からあるパターンだけど、子供を育てるお金や家政婦を雇うほどの収入はあるのか?とか余計なことが気になってしまった(笑) ヒロインも、こんなに強情で、生意気な子だったけ? なんて思ったり。 若い頃、楽しめたものが楽しめなくなり、逆に前に読んだ時はそれほどでもなかったものを、今は面白いと想ったり、それだけ、自分が年齢を重ねたということなのだろう。 表現が少し固くて古臭い感じがあるのは、昔の小説だから仕方ないかな。 雪が降る情景などは美しいと感じた。
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冬に読むとほっこりすると友達に言われ読んでみるとほっこりもしたが、なんだか切なくなって、だから冬におすすめと言ってくれたのかなと感じた。 素敵な友人です。
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