光 の商品レビュー
タイトルとは正反対の“闇”を感じさせるストーリーでした。 しをんさんの本をさほど読んでいないので、こんな言い方をするのはどうかとは思うのですが、しをんさんのイメージからは想像もつかない話であり、表現でした。ですが、結末が気になって一気に読んでしまう、読ませてしまうのは流石です。 ...
タイトルとは正反対の“闇”を感じさせるストーリーでした。 しをんさんの本をさほど読んでいないので、こんな言い方をするのはどうかとは思うのですが、しをんさんのイメージからは想像もつかない話であり、表現でした。ですが、結末が気になって一気に読んでしまう、読ませてしまうのは流石です。 暴力には暴力で、という連鎖は止められないものでしょうか。救いがあるようで救われていない閉塞感に“光”を見出すという願いがこめられているのかなぁと思いつつ、どんよりとした気持ちで本を閉じました。
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無くしたものが大きすぎると人は希望を持たなくなってしまうのだろうか 信之は何を光に生きてきたんだろうか
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彼にとっては彼女が光だったような。 その光が閉ざされてしまったところで彼らの物語は幕を閉じ、そのからは誰のものでもない、ただの平穏な日々が。平穏な、真っ暗な、日々。 光って誰にとっても必要だけど、大きな波に飲まれてしまった絶望を前にすると、何の意味も持たないただの光景なんだろ...
彼にとっては彼女が光だったような。 その光が閉ざされてしまったところで彼らの物語は幕を閉じ、そのからは誰のものでもない、ただの平穏な日々が。平穏な、真っ暗な、日々。 光って誰にとっても必要だけど、大きな波に飲まれてしまった絶望を前にすると、何の意味も持たないただの光景なんだろうな、なんて。 書いてて意味がわからなくなってきました。何が言いたかったんだろう。
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これまで読んだ三浦さんの作品にはないカラーの作品。 津波によって家族や故郷を亡くした3人・信之・美花・輔。 絶対的な力を前に、人はなすすべもないのか、大事なものを守るために躊躇なく罪を犯してしまう歪んだ愛情。かなり重いテーマで、すくいがない。そんな中、家族との平穏な生活に...
これまで読んだ三浦さんの作品にはないカラーの作品。 津波によって家族や故郷を亡くした3人・信之・美花・輔。 絶対的な力を前に、人はなすすべもないのか、大事なものを守るために躊躇なく罪を犯してしまう歪んだ愛情。かなり重いテーマで、すくいがない。そんな中、家族との平穏な生活に戻っていくラストは共感はできないけど、どんなことがあっても人は生きて前へ進んでほしいという三浦さんの想いなのかなぁと思った。
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読後感、重い…。暗い…。救われない…。 好き嫌いの別れる作品だけど、私は再読はしないかな。 三浦しをんはマニアックな方面に力を注いで書いた作品の方が好き。
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暴力、歪み、そういうものについて、桜庭一樹「私の男」よりずっとうまく書き込まれていると感じた。しをんはやっぱりそれなりに実力を持った直木賞作家で、でもやっぱり直木賞作家で。いやでもうまい。しをんのような大衆小説の上手さと純文学の真髄とをうまく語り得る言葉を探してしまう。人間の歪み...
暴力、歪み、そういうものについて、桜庭一樹「私の男」よりずっとうまく書き込まれていると感じた。しをんはやっぱりそれなりに実力を持った直木賞作家で、でもやっぱり直木賞作家で。いやでもうまい。しをんのような大衆小説の上手さと純文学の真髄とをうまく語り得る言葉を探してしまう。人間の歪みはどこからくるのか、わたしたちが生きていくうえでふたをする閉塞感とか、もうどこにも逃げられないかもしれないとか、目に見えるわかりやすい暴力ではないけれど確かに暴力だったりするものとか、そういう日常を生きるうえでちょっとずつ見える影を、わかりやすく劇的にして、エンタメにして、世の中の多くのひとはこういうものをたのしく読んで、またがんばってふつうに生きてゆく。きちんと、それなりに。
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暗い気持ちになる本だ。結局、生活も人生も理不尽と暴力を眠らせたまま続くわけで。。この本が東日本大震災の前に描かれた話だってことだけが救い。
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三浦しをんさんなので読んでみた作品 「強く風が吹いている」のイメージで爽やかに読めると期待して読んだ為 とにかく最初は嫌悪感しか無かった でも読み進めていくと怖いもの見たさ、と言うか ゾクゾクするのに読む事を止められない不思議な感覚になりました 結局、一番怖いのは人間なんだ...
三浦しをんさんなので読んでみた作品 「強く風が吹いている」のイメージで爽やかに読めると期待して読んだ為 とにかく最初は嫌悪感しか無かった でも読み進めていくと怖いもの見たさ、と言うか ゾクゾクするのに読む事を止められない不思議な感覚になりました 結局、一番怖いのは人間なんだろうけど 私の周りの人達はここに登場するような人物でない事を祈りたい(苦) 読後は作者の力量にただただ感心しっぱなしでした
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三浦しをんの作品なのだが、彼女の作品のなか直木賞を取ったりして売れてきた『まほろ駅前多田便利軒』や『風が強く吹いている』など軽やかなタッチの作品集とは一線を画している作品。 主人公たちの心の闇は、彼たちが育った島を襲ったチリ沖地震による津波による島の崩壊がもたらしたものだった。津...
三浦しをんの作品なのだが、彼女の作品のなか直木賞を取ったりして売れてきた『まほろ駅前多田便利軒』や『風が強く吹いている』など軽やかなタッチの作品集とは一線を画している作品。 主人公たちの心の闇は、彼たちが育った島を襲ったチリ沖地震による津波による島の崩壊がもたらしたものだった。津波がお話のきっかけであった故か2007ー2008年の作品なのだが文庫化もおくれている。 したがって話題に上らなかった作品なのだが、三浦しをんの力を示す代表作の一つに入るのではと思わざるを得ない。暗い話ではあるが三浦しをんファンは是非読んでほしいと思います。
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なかなか、結局輔は最後まで不幸だな、と思ったけど、でも、輔は最後に、彼の望んだ信之の冷たい目が見れてよかったのかもしれない。ぞくっとした。2,3日ひきずるくらいにはすごい話だった。 しかしこの人の文体はきれいだなぁ。
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