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予想どおりに不合理 の商品レビュー

4.1

168件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2012/06/03

行動経済学の本が読みたくなって買った本です。内容は著者自身が行ってきた実験結果や事例をもとに分かりやすく行動経済学を例えているので、読みやすいです。行動経済学の入門書としてはいいのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2012/04/13

人生は決断の毎日だと思います、決断に際しては合理的に行動すべきだとは思ってはいるのですが、後から自分がとった行動を冷静に振り返ってみると、自分でも首を傾げてしまうことがあります。その謎をこの本の著者(ダン博士)が行動経済学を用いて実験をすることで解明しています。 自分の行動を...

人生は決断の毎日だと思います、決断に際しては合理的に行動すべきだとは思ってはいるのですが、後から自分がとった行動を冷静に振り返ってみると、自分でも首を傾げてしまうことがあります。その謎をこの本の著者(ダン博士)が行動経済学を用いて実験をすることで解明しています。 自分の行動を振り返る意味でも参考になった本でした。特に始めに書かれていた例(おとりを敢えて置くことで購入を誘導する:p34)には納得させられました。 また、ある仕事を報酬なしでは受けられても(社会規範に基づく行動)小額の報酬では断わられる(市場規範に基づく)は面白い解釈(p109)でした。 以下は気になったポイントです。 ・わたしたちは、身の回りのものを常にほかのものとの関係でとらえている、購読案内において、1)ウェブ版(59ドル)、2)印刷版(125ドル)、3)印刷+ウェブ版(125ドル)とすると、2)と3)の比較から、3)にお得感があり、3)を選ぶ人が多くなる(p30) ・2つの商品(A,B)を2つの特性(例えば、品質と美観)で見た場合、おとりであるA’を加えることで、Aとの単純な相対比較ができるようになる(p34) ・あなたが独身で、魅力的なデート相手の候補を捕まえたいと思う場合、身体的な特徴がだいたい「あなた」と同じで、あなたより少しだけ魅力的でない友人(あなた’)を連れて行くと効果的(p41) ・給料に対する男の満足度は、妻の姉妹の夫より多く稼いでいるかで決まる(p45) ・15分かけて(時間をかけて)節約できる7ドルの商品がある場合、その価格が455ドルのスーツの時と、18ドルの万年筆の場合では行動が異なる(p47) ・最初に支払う価格はほとんど恣意的に決まるが、いったん決まると(最初の価格=アンカー価格)関連のある品物にどれだけ出すかまで方向付けされてしまう(p58) ・無料のせいでまずい決断をしてしまうことがある、靴下を1足買うつもりが、2足組で2足目が無料というセールを見ると、それにつられて購入してしまう(p87) ・無料の本当の魅力は、恐れと結びついている、無料のものを選べば目に見えて何かを失う心配は無いが、無料でないものを選ぶと、心配になる(p90) ・商売をしていて、お客を集めたいのであれば、何かを無料(買い物の一部を無料)にするのがポイント(p100) ・お金の話抜きで仕事を頼まれる場合、社会規範を適用して、進んで自分の時間を割く気になったが、中途半端な額では考えの中に市場規範が入るため断られることがある(p109) ・社会的交換に市場規範を導入すると、社会規範を逸脱して人間関係を損ねることになる(p115) ・学生に課題を与える場合、学生に締め切りを決意表明できるようするツールを与えるだけで、いい成績を取るようになる(p161) ・所有意識に関する奇癖として、1)自分がすでに持っているものにほれ込む、2)失うかもしれないものに注目する、3)ほかの人が取引を見る視点も自分と同じと思い込む、である(p186) ・いったん所有物を変えてしまうと、並大抵のことではもど戻せない、所有意識によって見方ががらり変わるから(p191) ・プラセボを働かせる仕組みは、1)薬等を世話してくれる人に対する信頼、確信、2)条件付け、である(p241) ・アメリカにおける従業員による職場での盗みや詐欺は、年間およそ6000億ドル、これは強盗、窃盗、車の盗難等の被害額(2004年、160億ドル)よりも大きい(p262) ・同じ不正の機会を与えられた場合でも、代用貨幣がからむと、そのレベルは大きくなる、現金を直接はとらないがそれに相当するもの(引換券)では不正は大きくなる(p292)

Posted byブクログ

2012/04/07

学者らしくない、くだけた文体ですいすい読む事ができた。 私たちが無意識に行っている数々の「選択」は不合理に満ちている。しかしその事を知っていると知らないのでは、特に商売の世界では雲泥の差を生む事だろう。 著者とそのパートナー達が行った、偏執的といってもいい程の様々な実験結果には...

学者らしくない、くだけた文体ですいすい読む事ができた。 私たちが無意識に行っている数々の「選択」は不合理に満ちている。しかしその事を知っていると知らないのでは、特に商売の世界では雲泥の差を生む事だろう。 著者とそのパートナー達が行った、偏執的といってもいい程の様々な実験結果には呆れながらも尊敬の念も感じた。無意識下での行動をはっきりと言葉や数値で表現されるとなんだか快感ですらある。 人間は合理的ではない。 不合理な選択の結果、社会は作られる。 このことは、知っておいて決して損しないはずだ。

Posted byブクログ

2012/04/07

私たちは不合理な人間という生き物だ。客観的に考えると、合理的に動くべきなのだが、自己や社会の心理学的な要素で行動に大きな違いが出てくる。近年ではそれをマーケティングにつなげる行動経済学と呼ばれる研究分野も盛んだ。本著はこうした心理的な行動学を様々な実験結果をもとに紐解いていく。 ...

私たちは不合理な人間という生き物だ。客観的に考えると、合理的に動くべきなのだが、自己や社会の心理学的な要素で行動に大きな違いが出てくる。近年ではそれをマーケティングにつなげる行動経済学と呼ばれる研究分野も盛んだ。本著はこうした心理的な行動学を様々な実験結果をもとに紐解いていく。 それ以前に筆者の本著に対する真摯な姿勢がよい。18歳の若くして、兵士として重度の火傷を負い、生死の境と辛いリハビリ生活の中から、患者として医者や看護師の優しい行動が結局は双方に非合理な結果をもたらしてしまった経験をもとに、心理学の世界に足を踏み入れている。心理学者と聞くと、どうしても人を小馬鹿にする(私の偏見かもしれないが)人だというイメージがつきまとうが、人のそうした行動をあきらかにしたうえで人の生き方、社会の生き方に提言を与えているところが素晴らしいと思う。 本著でもいろんな人の行動パターンが出てきて、それを読むだけでもそうそうそんなことあるよね、と思うことは請け合い。科学的に見れば、これを逆手に取っていろんな社会のデザインそのものを変えていくということも十分可能だと思う。この分野はとても面白い。入門書としても、すでに知っている知識の復習としてもおすすめの著作だ。

Posted byブクログ

2012/03/25

読みやすいし、自分に当てはまる事例も多数! 行動経済学の本は何冊か読んだけどその中では一番詳しく、幅広くてよかった。 ただ、実験から結論へのロジックでところどころ飛躍してるように感じた…

Posted byブクログ

2012/02/15

決意表明の効果 強制力のある締め切りが1番効果がある。自分に対して強制力のある締め切りを作る方法はなんだろう。 評価者、競争、誰かと契約すること。 事前に知らせるか事後に知らせるかで意味合いが大きく変わる 仮想通貨は不正がしやすい 期待の効用 自明なことかもしれないが、基本...

決意表明の効果 強制力のある締め切りが1番効果がある。自分に対して強制力のある締め切りを作る方法はなんだろう。 評価者、競争、誰かと契約すること。 事前に知らせるか事後に知らせるかで意味合いが大きく変わる 仮想通貨は不正がしやすい 期待の効用 自明なことかもしれないが、基本的にこの辺の不合理の原因はむしろ「貨幣」や「人間社会が異様に安定している」という特殊な状況に由来する。 「無料」という状況は、通常の動物社会ではあり得ないくらい異様に特殊な状況。 「比較」の関数は、基本的には合理的にできている。 ぜろと一の差は大きく取られている。というより質的に違う。 「ない」と「ゼロ」はちがう。 「ゼロ」は、「ない」を数字にした画期的な発明。つまり、自然状態では「ない」は分量ではない。比較が苦手なのも自然。むしろ、ちゃんと判断できる人が30%もいることがすごいし、説明すればみな行動を変えるであろうことがすごい。そこが人間の能力。 説明しても変わらん部分もあるのはまあ、仕方ないと言うか、それはそれで必要な、もしくは必要だった判断機構なんだろう。

Posted byブクログ

2012/02/05

無意識のうちに行動を決定してしまう、行動経済学の解説本。例示がとても分かりやすく、すっと読み進めることができる。この現象をうまく利用できれば、ターゲットの行動を大きく変えることができそうである。一方、テクニックとしての具現化がむずかしそう。

Posted byブクログ

2012/02/04

とても面白い。 人間の判断って、結構まわりに惑わされるもので 冷静に考えると不合理な判断をしてしまうものなんだよ、って話。 で、その惑わされるパターンってのも結構お決まり(予想どおり)。 だったら判断ミスしやすいお決まりのパターンを知っておいて 少しでも罠にハマらな...

とても面白い。 人間の判断って、結構まわりに惑わされるもので 冷静に考えると不合理な判断をしてしまうものなんだよ、って話。 で、その惑わされるパターンってのも結構お決まり(予想どおり)。 だったら判断ミスしやすいお決まりのパターンを知っておいて 少しでも罠にハマらないようにしよう。 ・人は持てば持つほど欲しくなる。 ・アンカーに惑わされない   →あらかじめ数字を刷り込まれると、それとの相対で見てしまう。    「定価XX円のところ、今なら・・・」 ・「恣意の一貫性」に惑わされない   →最初に自分で価値がある、と認めてしまうと、それを撤回するのは難しい。    →自分が買った物が他でもっと安く売ってるとケチを付けたくなる、など。 ・「無料」に惑わされて判断を誤っていないか?  →あとXX円買えば送料無料 の罠 ・もともと不要な選択肢が、なくなりそうなだけで価値がありそうに  誤解していないか?   →「限定商品」の罠 ・自分の持っている物ほど、高く評価してしまう   →中古品における売り手と買い手の希望価格の開き    ※自分だったらいくらで買うか、で考えることが大切 評価基準----------------- ★:お勧めしない ★★:一度読んでも良いかも。 ★★★:まあまあお勧め。 ★★★★:今後何度も読み返すと思う。 ★★★★★:すばらしい。人生のバイブル級。

Posted byブクログ

2012/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間の根本的な心理。 ガンのひなが最初に目にした動くものにひかれて、その後もそれについて廻る・・・アンカー(元になる最初の印象)がその後も多方面でアンカリング(係留)されていく。 不条理な行動がどのように経済に影響しているか?

Posted byブクログ

2012/01/27

ある程度心理学と近いものがあって面白かった。 TEDにある作者の講演の映像を見ておくとすんなり読めていいと思う。

Posted byブクログ