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予想どおりに不合理 の商品レビュー

4.1

168件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2011/09/04

行動経済学が面白い。人は不合理な行動をどのような条件で推し進めていくか各種の実験を繰り返すことで、行動を予測するかである。特に気になったのはおとりの効果や価格のプラセボ効果など人の理性にするどくメスを入れる手法に興味をもった。

Posted byブクログ

2011/09/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

経済行動学: 人の不合理さを研究する プラシーボ効果、アンカリングなど人の理性を理解すると 経済活動や政治にまで応用できる ■比較対象があると人は惑わされる 雑誌「エコノミスト」の購読者募集方法  ①おとりなし   ウェブ版だけの購読($59) : 68人選択   雑誌・ウェブ版のセット購読($125) : 32人選択  ②おとりあり   ウェブ版だけの購読($59) : 16人選択   雑誌だけの講読($125) : 0人選択   雑誌・ウェブ版のセット購読($125) : 84人選択 なんと"雑誌だけ:セットと同じ値段"という選択肢を用意すると、 高いセット購読を選択する人が増える 人は相対性で判断する 単純に比較して自分で決めきれない場合、 それぞれの案を比較して判断する傾向がある AとBという選択肢がある場合、このふたつでは選びにくいが、 Aよりも少し条件が劣るA'案を設定してあげると、 人は自然とA案を選択するようになる Aはセット購読、A'は雑誌だけ、Bはウェブ版にあたる ■アンカリングにだまされる 商品の値段は最初の価格にアンカリングされる 最初に"高級なもの"と受入れられれば、高い値段を払い続ける スターバックスはコーヒーの価格をアンカリングしなおすことに成功した 店の雰囲気を他のコーヒーショップとは大きく変えた サイズはショート・トール・グランデ、 メニューはカフェアメリカーノ、カフェミスト、マキアート、フラペチーノ・・・ といった高級感のある名前の飲み物を売った このように他とは明らかに違う体験を用意したことで、 スターバックスの用意した価格にアンカリングされてしまう 一般的なコーヒーショップの内装で、 スモール・ミディアム・ラージといったメニューであったら コーヒーの品質がいくら良くても、スタバ価格は受入れられなかったはず ■"無料"は絶対的エース! 値段ゼロは感情のホットボタン、不合理な興奮の源 50セントを20セントに値下げ → 買わない 50セントを2セントに値下げ → 買わない 50セントを無料に! → 飛びつく 何かが無料になると人は悪い面を忘れて、無料であることに感動して 実際よりもずっと価値があるものだと思ってしまう 無料なら「まずい選択をしたかも?」という危険性から開放される DVDプレイヤーを買えば、無料でDVDソフトを7本差し上げます! と聞くと、プレイヤーを必要でなくても「欲しいかも?」と思ってしまう 2つ目を買うと配送料が無料になります! と聞くと、あまり必要でなくてももうひとつ買ってしまう 2つ目を買うと配送料が$1になります! ではだれも反応しない

Posted byブクログ

2011/08/21

日常生活の事例を通して、「どうやって決断をしているか」を知ることのできる一冊。 生活の中で活用できそうな点が多く、読みやすいのでお勧め!

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2011/08/11

経済学部ですが行動経済学は全く触れたことがなかったので、斬新な考えと研究結果でなかなか楽しめました。しかし読了した感想は、行動経済学は行動経済学で完結している、普遍性のある定理を生み出せていないと思いました。著書に出てくる各実験から法則化できなければまだまだ発展途上の学問だと感じ...

経済学部ですが行動経済学は全く触れたことがなかったので、斬新な考えと研究結果でなかなか楽しめました。しかし読了した感想は、行動経済学は行動経済学で完結している、普遍性のある定理を生み出せていないと思いました。著書に出てくる各実験から法則化できなければまだまだ発展途上の学問だと感じます。実験の過程もそれでいいのか?というような雑な条件の設定の箇所もありそこにはやや疑問が残ります。クレジットカード会社の重役へのプレゼンをするくだりがありましたが、著者本人が自身のプレゼンを過大評価してるところが少々青くさくて寒くなりました。 楽しんで読めたのですが、逆に言えばそれだけだったので評価は低いです。しかし相対性やアンカーなど新古典派の経済学に取り入れたら面白い考えもあったので行動経済学の導入の本としては悪くないです

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2011/07/31

予想通りに不合理-一見矛盾するタイトルですが、人間が不合理な判断を下すシーンはある程度予想することができる、という主張に基づき、13のパターンが紹介されます。 人の判断は周囲のモノとの比較検討に影響されるため、本来なら投資しないモノに投資したくなってしまう「相対性の真相」、あら...

予想通りに不合理-一見矛盾するタイトルですが、人間が不合理な判断を下すシーンはある程度予想することができる、という主張に基づき、13のパターンが紹介されます。 人の判断は周囲のモノとの比較検討に影響されるため、本来なら投資しないモノに投資したくなってしまう「相対性の真相」、あらかじめ不味いと教えておくと大半の人が「不味い」と答えるのに、教えなければ意見が分かれるという「予測の効果」などなど。 寮の共用冷蔵庫に所有者不明のコーラを1箱忍ばせておくと、1週間経てば全て誰かに飲まれてしまうのに、現金の場合だと持っていかれないという「わたしたちの品性について」も面白い。 要は行動経済学の本なのですが、すべてのパターンに対して「不合理な判断を避けるにはどうすればよいのか?」という点に言及されています。 不合理な行動によって目標を先送りしてしまう事態を避けるには? 不合理な判断による無駄な買い物・お金の使いすぎを避けるには?などなど。 しかしまあ、合理的な行動ばかりとるのは困難でしょうね。欲求がある限り・・。 本書を読んだ後に、「これは多分不合理な行動なんだろうな」というシーンに日常で出くわした時、ちょっと悔しくなります。

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2011/07/18

行動経済学の名著!事例が豊富でとても解りやすい!読了後は、不合理な選択をさせられてしまう世の中の仕組みがよく見えるようになりました。

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2011/06/19

■相対性の真相 $300で自宅パン焼きマシンを出しても全く売れなかったが、$300と$500の両方のパン焼きマシンを出したとたんに、$300のパン焼きマシンが爆発的に売れた。これは何故か? ■需要と供給の誤謬 最初に刷り込まれた価格を信じ込む ■ゼロコストのコスト 2セントと...

■相対性の真相 $300で自宅パン焼きマシンを出しても全く売れなかったが、$300と$500の両方のパン焼きマシンを出したとたんに、$300のパン焼きマシンが爆発的に売れた。これは何故か? ■需要と供給の誤謬 最初に刷り込まれた価格を信じ込む ■ゼロコストのコスト 2セントと1セントの違いは大きいが、1セントと0は全く別の価格。 アマゾンの配送料を1セントと0にした時の注文数の違い。 ■社会規範のコスト 市場規範が入り込むと社会規範が消える。 弁護士に困窮している退職者の相談に無料で乗ってくれと頼むと快く受け入れてくれるが、時間あたり30$で相談に乗ってくれと頼むと断られるのはなぜ? ■性的興奮の影響 性的に興奮した状態によって誰もがジギルとハイドになりえるのか? ■高価な所有意識 自分の持っているものを過大評価するのはなぜ? ■扉を開けておく 選択の自由を残すことに必死なことで、他に大切な何かを失っているのではないか?拾う神あれば捨てる神もあり。 ■予想の効果 知識が先かあとかで経験が変わる。ワインを美味しく味わわせたくば高級なワイングラスに入れるべし。料理を美味しく味わわせたくば、メニューのサラダの名称を「ローマ・チェリートマトとしゃきしゃきの緑の野菜に、暖めた円形シェーブルチーズとフルーティーなラズベリー風味のヴィネグレットを添えたサラダ」に、ソースの名称を「チポレとマンゴーのソース」に、牛肉を「肉汁たっぷり水牛の肉」に変更すべし。 ■価格の力 同じ成分なのに1セントのアスピリンにできないことが50セントのアスピリンに出来るのはなぜ? プラセボ効果〜関節症の患者に実際に手術をしたグループと、手術したように見せかけて実際は手術をしていないグループをその後数年比較すると、効果に有意差がないのはなぜ? ■品性 現金が絡む犯罪よりも、お金に換金できる媒体を介した犯罪の方が多いのはなぜ?

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2011/06/04

予想以上に面白く、ビジネスにもすぐに応用できる本。 人の行動は、経済学が前提にするのとは逆で、まったく不合理だが、その不合理もある規則性にのっとっているということを、具体意的な実験で教えてくれる。 ● 人はどうしても相対的に判断してしまう。 おとりの選択肢があることによって、判断...

予想以上に面白く、ビジネスにもすぐに応用できる本。 人の行動は、経済学が前提にするのとは逆で、まったく不合理だが、その不合理もある規則性にのっとっているということを、具体意的な実験で教えてくれる。 ● 人はどうしても相対的に判断してしまう。 おとりの選択肢があることによって、判断に影響が出ることを示す実験。 1.エコノミストWEB版の購読料・・・59ドル 2.印刷版の購読料・・・125ドル 3.印刷版+WEB版のセット・・・125ドル 2つ目の選択肢のあるなしで、1:3の割合が変わる、などなど。

Posted byブクログ

2011/06/02

日経新聞、朝日新聞などの電子版の価格設定を行動経済学の面から分析するとおもしろい。 新商品をいくつかのプランによって販売する際には活用する価値がある。

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2011/03/23

・人間は従来の経済理論が仮定するほど合理的ではない ・人間の行動に影響を及ぼす様々な力についてはまだよくわかっていない(現実世界では無視,ないしは過小評価されている) ・人間の持つ不合理性を理解していれば,合理的な判断を下せるよう努力できるようにもなりうる.

Posted byブクログ