羊をめぐる冒険 の商品レビュー
2015年の締めは村上春樹。 大事な人からいただいた本なので大切にゆっくり読みました。 まどろっこしいくらいの状況描写。 抽象的な会話。 何処までもクールな登場人物たち。 美味しそうな料理。 不思議な展開・・。 いかにも村上春樹!! ラストのジェイとの会話でちょっとジンときてしま...
2015年の締めは村上春樹。 大事な人からいただいた本なので大切にゆっくり読みました。 まどろっこしいくらいの状況描写。 抽象的な会話。 何処までもクールな登場人物たち。 美味しそうな料理。 不思議な展開・・。 いかにも村上春樹!! ラストのジェイとの会話でちょっとジンときてしまいまいた。 やはりシリーズものは続けて読んだ方が入り込めるなぁ。 年が明けたら「ダンスダンスダンス」図書館で借りようっと♪
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7年ぶりに再読。これってこんな中途半端だったっけ…と唖然。間髪入れず「ダンスダンスダンス」を読まなきゃだめですね。
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【ネタバレ】 登場人物がそれぞれに抱える弱さがあり、各々に「導いてくれる存在」があったが、鼠にはそんな存在もなく、人知れず異界にて羊 (悪) を封じたことで全てが丸くおさまったような終わり方だった。 雨が降っている描写が多く感じたせいか、全体的に、どこか湿っぽい灰色の世界を見なが...
【ネタバレ】 登場人物がそれぞれに抱える弱さがあり、各々に「導いてくれる存在」があったが、鼠にはそんな存在もなく、人知れず異界にて羊 (悪) を封じたことで全てが丸くおさまったような終わり方だった。 雨が降っている描写が多く感じたせいか、全体的に、どこか湿っぽい灰色の世界を見ながら読みました。
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再読。 オールタイムベストの一冊。 私としては、村上春樹の最高傑作だと思ってましたが、今回、約四半世紀振り(⁈)に再読して、改めてそう思いました。 ただ、読み終わった印象は、以前とは全くちがっていて、「こんな話だったっけ?」ていうくらい(^_^;) 前回読んだのは20代だったと思...
再読。 オールタイムベストの一冊。 私としては、村上春樹の最高傑作だと思ってましたが、今回、約四半世紀振り(⁈)に再読して、改めてそう思いました。 ただ、読み終わった印象は、以前とは全くちがっていて、「こんな話だったっけ?」ていうくらい(^_^;) 前回読んだのは20代だったと思います。混沌として捉えどころがなく、息苦しく切なく寂しい、なんとなくもやもやとした読後感でした。再読してみて、たぶん当時の自分自身のありようが影響してたのかなあ、という感じです。 最も村上春樹らしい作品だと思います。
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たぶん言いたいことは「人間の弱さ」。しかし言いたいことってものもないのかも。ブログが有名な内田樹元教授が村上春樹の作品を神話的と書いていた。固有名詞がなく登場人物の二人称は「女」「自分」「鼠」「支配人」とあり、実態のない寓話のような話は確かに神話的だし浮遊感があって、新鮮だった。「いるかホテル」の語感の脱力感が好きです。
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最近、村上春樹を読む講座に通っているので、再読した いるかホテルの謎が解けてすっきり 初期三部作の最終作 1978年、僕の勤める翻訳事務所が広告事業にも着手し、鼠から送られた写真を広告に使用した僕は、その写真に映り込んだ星形の斑紋のある羊をめぐる冒険に出かける これまたすっかり忘れていた 今回気に入ったシュールな一文は、「つつましい一家ならボンネットの中で暮せそうなくらい巨大な車だった。」 ゆるして受け入れてくれる存在だった、すばらしい耳の持ち主の女の子は、もう僕にとって不可欠な存在ではないけれど、彼女がふつうに耳を出せる日もくればいいなぁと思う 僕と鼠はひとつになり、モラトリアム期、ひとつの時代が終わってしまったのだな、とさびしいような、落ち着かない気分になった 鼠がその不安定さを好んでいたというのは、私にも心当たりがあるからだ 羊男は僕の目にしか映らないし、羊の漠然とした確固たるイメージ(矛盾ではない)は、きっとそれが正解(?)なんだと思う 北海道の山で過ごし、そこでの時間をとめて、また動かすことが象徴的だ 僕が、自身の半分(鼠)を取り戻して生き始めたということは、生きやすさを手に入れたということではないだろうか 凡庸な私の一般論では、意識は誰でも分断されていることがあるし、それがひとつになるということは、諦念と希望がまざった成長だ 人間は変わっていくけれど、私もジェイにあいたい
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村上先生の世界観がたまらなく好きです。この作品は最後まで読み終わった後に独特の余韻が感じられました。
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ずっと村上春樹が「嫌い」で、長いこと『ノルウェイの森』を読んだきり、いくつかの作品をつまみ食い程度に読んだだけだった。けれども、きちんと読まずに「嫌い」と言っていても説得力がないなと思っていたところ、テレビの特集で「日本では圧倒的に『ノルウェイの森』人気だが、ヨーロッパでは『羊を...
ずっと村上春樹が「嫌い」で、長いこと『ノルウェイの森』を読んだきり、いくつかの作品をつまみ食い程度に読んだだけだった。けれども、きちんと読まずに「嫌い」と言っていても説得力がないなと思っていたところ、テレビの特集で「日本では圧倒的に『ノルウェイの森』人気だが、ヨーロッパでは『羊をめぐる冒険』だ」と言っているのを見て本棚から引っ張りだした次第。 なるほど、読んでみるとファンタスティックなストーリーで『ノルウェイの森』のような息の詰まる恋愛小説とは違う。いつもは鼻について「嫌い」だと思っていた文章も、実はとても考えられていることにも気づいた。15歳のときに『ノルウェイの森』で拒絶反応を起こしてから、ここまで来るのに15年。中学生に『ノルウェイの森』を解れという方が無理があるが、それでも私にはこれだけの時間が必要だったということか。なかなか成長の遅い子です。
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現実からちょっと不思議な世界に巻き込まれていくので、その世界に浸り過ぎて読み終わるのが寂しくなります。登場人物たちは淡々としていてさらりと読めてしまう文章ですが、やはり物語の中に引きこまれてしまう力がありますね。 友人である鼠から送られてきた一枚の写真。その写真に写った羊を探し出...
現実からちょっと不思議な世界に巻き込まれていくので、その世界に浸り過ぎて読み終わるのが寂しくなります。登場人物たちは淡々としていてさらりと読めてしまう文章ですが、やはり物語の中に引きこまれてしまう力がありますね。 友人である鼠から送られてきた一枚の写真。その写真に写った羊を探し出すため半ば強制的に旅のへと出る。 ドルフィンホテルに辿り着き羊男に出会い、鼠がもうこの世にいないことを知る。 ラストの酒場でのやりとりと一人で泣く場面にジーンときました。 時間がたってからもう一度読みたいです。
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(2013年10月24日読了) 「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」に続く三部作の最終作。ここから四年後の話として「ダンス・ダンス・ダンス」へと続く。薄暗いファンタジー。 三部作の中で一番、物語として読むことが出来た。鼠との結末が予測出来た事は少し残念。村上作品は、予測不能で、読者を惑わして欲しいと思う。
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