天の光はすべて星 の商品レビュー
熱くてシブい、地味なお話でした。解説にもありましたが、今でこそ通用する話ではないかと思います。読んでおいてよかった、と思わせる一冊。 個人的な好みで言えば、エムバッシのエピソードがいろんな意味で深読みできて好きでした。
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アニメ『天元突破グレンラガン』の最終話タイトルと同じってことでこの作品の存在を知り、 裏表紙のあらすじを読んで「こいつァ面白そうだ」なんて大学書店で息巻いてたのが、もう1年以上前…。 宇宙に魅入られた「星屑」、初老のマックス・アンドルーズが 念願の木星探査計画の実行に向けて奮闘...
アニメ『天元突破グレンラガン』の最終話タイトルと同じってことでこの作品の存在を知り、 裏表紙のあらすじを読んで「こいつァ面白そうだ」なんて大学書店で息巻いてたのが、もう1年以上前…。 宇宙に魅入られた「星屑」、初老のマックス・アンドルーズが 念願の木星探査計画の実行に向けて奮闘し、そして…というお話。 最初手に取った時、あらすじと表紙の絵を見て、 それこそ僕も(「星屑」みたいに)心ときめかせワクワクしていたけども 読み終えた今、改めてこの表紙絵を見ると、 色々と感慨深いものがあります。 あとがきには、件のアニメのシリーズ構成・脚本を務めた中島かずき氏のエッセイが。 そちらもファンにはまた違った意味で読み応えあり。
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初めてのヨーロッパ旅行、フランス帰りの飛行機の中で読了。 大陸間を2時間で行き来できるロケットが民間運営されている1990年代のアメリカが舞台の作品なので、機内で読むと何かシンクロするものがあって、旅の道連れにこの本を選んで良かったなと思った。 グレンラガンがきっかけというミーハーな気持ちで読み始め、最初はこの本が執筆された1950年当時に想像した20世紀末と現実の20世紀末のギャップに戸惑ったり面白がったりしたけど、途中から主人公マックスとエレンの追いかける夢にぐいぐい惹きつけられ、のめり込んで一気に読みきってしまった。 序盤の危なっかしい走り出し、中盤のロケットエンジンのような熱気に溢れた推進力、終盤のしみじみとした寂寥感と、希望に溢れる結末。 深い感銘と充足感を得られる読後感だった。 巻末の解説も熱くて、読み終わってみるとグレンラガンとの物語上の接点にも深く納得する。この本に出会うきっかけをくれた中島かずきに感謝。本棚にずっと残しておきたい一冊が増えて嬉しい。
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なんだかとんとん拍子でうまくいきすぎなんじゃないの?と思った。でもね、いいんですよ、最後が。鬱屈として進化の歩みをとめてしまった人類、それにむち打つ社会問題が吹き出るまで我々は動こうとしない。でもそんな後手後手はいやなんだ。檻に閉じ込められた獣だってことに気づいた星屑どもを、狂っていると蔑むがそんなこと気にしちゃいけないよ。だって彼らが跳躍する先は、『未来への継承』という希望の光であるバトンを取りに行くためなんだから。そうだ、なんたって『天の光はすべて星』なんですから。
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抜群に面白い 紅の豚が好きな人はこの本もきっと好き それ自体で驚くような理論・技術は出てこないし、科学に対する深い考察も特に出てこない。なのでSFとしての魅力は最初から半分ないようなものだが、おっさんが夢の実現に向けて、なんであろうと最短距離を超特急で駆け抜けていくというストー...
抜群に面白い 紅の豚が好きな人はこの本もきっと好き それ自体で驚くような理論・技術は出てこないし、科学に対する深い考察も特に出てこない。なのでSFとしての魅力は最初から半分ないようなものだが、おっさんが夢の実現に向けて、なんであろうと最短距離を超特急で駆け抜けていくというストーリーが、欠けている魅力を補って余りある。 また、ストーリー上、えー?って思う点がありはするが、それを差し引いても読後はすごく満足(ちなみに議員があっさり逝ってしまうところと、主人公がしょうもない嘘をついているところ) 「天の光はすべて星」という邦題も素敵です さすがフレドリック・ブラウン、いい本書きます
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(GAINAX最終話タイトルシリーズSF、あなたの人生の物語に続いて2冊目です)60年近く前かーと何度も書かれた年を確認しては、古くなさに驚く。まあネットとかケータイとかパソコンとかがないのは、ないんだけれども、ロケットの考証だってそうなんだろうけれど、でも、その”気持ち”は何も...
(GAINAX最終話タイトルシリーズSF、あなたの人生の物語に続いて2冊目です)60年近く前かーと何度も書かれた年を確認しては、古くなさに驚く。まあネットとかケータイとかパソコンとかがないのは、ないんだけれども、ロケットの考証だってそうなんだろうけれど、でも、その”気持ち”は何も古くないし、むしろそれは今、現代の方が古びてしまって、錆ついてしまっている気さえする。マックスのがつがつと宇宙へと賭すさまは、なんか、そうだよな、こうだよな、って思う。熱く、悲しい。プラネテスやオネアミスの翼を彷彿と。
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初めて読んだのは10代のとき。何度か読み返した。昨日また読み返した。 読むたびに希望がもらえる。折れそうなときの指標。 年々、この小説が沁みる度合いが高まっているのは、自分が年寄りになってきているからだと思う。 「星屑」がロケット乗りだけの特権ではないように、SF読みだけの特権...
初めて読んだのは10代のとき。何度か読み返した。昨日また読み返した。 読むたびに希望がもらえる。折れそうなときの指標。 年々、この小説が沁みる度合いが高まっているのは、自分が年寄りになってきているからだと思う。 「星屑」がロケット乗りだけの特権ではないように、SF読みだけの特権にしておくのはもったいない本。
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ブラウン作品のマイベスト。ハヤカワさん復刊ありがとう。旧版で持ってますが新版の装画も好き。ストーリーはわりと御都合主義だけど、主人公をクリント・イーストウッドに脳内変換して読めば充分いけます(映画「スペース・カウボーイ」を見たときは、この小説のことが頭から離れませんでした…)。星...
ブラウン作品のマイベスト。ハヤカワさん復刊ありがとう。旧版で持ってますが新版の装画も好き。ストーリーはわりと御都合主義だけど、主人公をクリント・イーストウッドに脳内変換して読めば充分いけます(映画「スペース・カウボーイ」を見たときは、この小説のことが頭から離れませんでした…)。星々への憧れが詰まった一冊。
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ずっと心に残る、希望と浪漫の物語。 宇宙を目指す男が、周囲を巻き込み 夢を実現すべく奮闘する物語。 うまく言えないのが悔しいですが、心に深く静に感動を起こしてくれます。
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SFかと思うと、どうやらそうではないですね。 ロケットに傾倒する中年?老人?が、ロケット打ち上げ計画を実現するために過ごした時間を描いたドラマ。 主人公が特別魅力的な訳でもなく、息を飲むようなストーリーが有る訳でもない。 いち人間が経験する感動や挫折や喜びや恋を、落ち着いた文章で...
SFかと思うと、どうやらそうではないですね。 ロケットに傾倒する中年?老人?が、ロケット打ち上げ計画を実現するために過ごした時間を描いたドラマ。 主人公が特別魅力的な訳でもなく、息を飲むようなストーリーが有る訳でもない。 いち人間が経験する感動や挫折や喜びや恋を、落ち着いた文章で描いてる本です。 SFを期待していたので、ちょっと評価は低め。 最後のあとがきを読んで、アニメ「グレンラガン」の影響によって再ブームになった本だと知りました。
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