忌館 ホラー作家の棲む家 の商品レビュー
怪異をギリギリまで究明していって、その上でいかに解明しないでいられるか、という点に力が注がれているように感じる。2重構造でリアルと地続きな恐さを持ってるのに、一体何があったのか知りたいときに、主人公の「記憶にない」という言葉がちょくちょく出てくるのにはイラっとする。
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2008/12/7 アシーネダイエー甲南店にて購入 2009/7/2〜7/5 編集者の三津田信三が幻想文学の同人誌に連載を持つことになる。連載開始とほぼ同時に移り住んだ古いイギリスから移築された洋館には怪しい雰囲気が漂っていた。連載小説は信三自信が思いも寄らない方向に進みはじめ...
2008/12/7 アシーネダイエー甲南店にて購入 2009/7/2〜7/5 編集者の三津田信三が幻想文学の同人誌に連載を持つことになる。連載開始とほぼ同時に移り住んだ古いイギリスから移築された洋館には怪しい雰囲気が漂っていた。連載小説は信三自信が思いも寄らない方向に進みはじめ、現実と小説がシンクロしはじめる。熱心な読者だという稜子が訪ねて来るが...三津田氏の作品は初めてであるが、相当筆力のある作家だと感じた。現実と虚構が入り混じり、読んでいるこちらが今どこにいるか不安になってくる。今後も続けて作品を読みたくなる作家だ。また、途中で語られる江戸川乱歩論は一読の価値あり。
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横溝とかそういう感じのホラー環境を整えてちゃんとホラー現象が起きた上でのミステリーってもしかして今では貴重品ですか。主人公自分設定なのでかなり妙な部分がリアルっていうか設定こだわりすぎ文章組み立てこだわりすぎで謎を仕掛ける相手が登場人物じゃなくて読者になってますよ的な部分はやはり...
横溝とかそういう感じのホラー環境を整えてちゃんとホラー現象が起きた上でのミステリーってもしかして今では貴重品ですか。主人公自分設定なのでかなり妙な部分がリアルっていうか設定こだわりすぎ文章組み立てこだわりすぎで謎を仕掛ける相手が登場人物じゃなくて読者になってますよ的な部分はやはりあるのですが、面白いからいいです。
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デビュー作...でしたっけ?? 作中作中作...みたいなかなり用心して読まないと 自分がどこを追っているのか...かなり分かりにくくなってしまいますね。 大失敗だったのは、アルコールを飲みながら読んでしまったので かなり、内容がおぼつかないという...。 素面で再読してみます(...
デビュー作...でしたっけ?? 作中作中作...みたいなかなり用心して読まないと 自分がどこを追っているのか...かなり分かりにくくなってしまいますね。 大失敗だったのは、アルコールを飲みながら読んでしまったので かなり、内容がおぼつかないという...。 素面で再読してみます(笑)。 読む順番がバラバラになってしまっていますが (いわゆる)犯人....という意味においては、他の作品にも 通じる特徴があって面白いですねー。 そしてホラーに対する造詣も深く、そして何より、大好き!という 意思と熱が正しく伝わってくることに好感を持ってしまいます。 ホラーには興味ないですけどね。
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「本格ミステリーとホラーが見事に融合する〜」に引かれて読んだのだが… 怖いのに、どんどん読んでしまう。途中でやめるのが怖い。脳内で更に怖い話を展開してしまいそうで。 謎が残るままに話は終わる。結局、誰なんだろう・・・それがまた、怖い。 そして「西日」とは一体?
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怖い。 これはホラーですね。 少しばかり推理的な要素もありますが、それは多かれ少なかれ物語が背負っている宿命だと思っていますので。 ホラーでした。 静かにおぞましい。 怖いというよりも気持ち悪いおぞましさが先に来る本でした。 いやぁ、もちろん怖くもありましたが。 窓を見るのが...
怖い。 これはホラーですね。 少しばかり推理的な要素もありますが、それは多かれ少なかれ物語が背負っている宿命だと思っていますので。 ホラーでした。 静かにおぞましい。 怖いというよりも気持ち悪いおぞましさが先に来る本でした。 いやぁ、もちろん怖くもありましたが。 窓を見るのが怖いです。 でもカーテンを閉めるともっと怖くなりますよ、もう、どうしたらいいんですか。
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「本格ミステリーとホラーが見事に融合」という 裏表紙の説明にあったので読んでみました。 主人公は編集者で、ある同人誌に依頼を受けて 怪奇小説を書くことになり、住んでいる洋館を舞台に して、原稿を書き始めていきますが、徐々に その洋館の持つ不気味な雰囲気が気になり始めていきます。 ...
「本格ミステリーとホラーが見事に融合」という 裏表紙の説明にあったので読んでみました。 主人公は編集者で、ある同人誌に依頼を受けて 怪奇小説を書くことになり、住んでいる洋館を舞台に して、原稿を書き始めていきますが、徐々に その洋館の持つ不気味な雰囲気が気になり始めていきます。 何かが忍び寄ってくるような恐怖とか、ものすごく 上手いなぁと思いましたが、残虐過ぎる描写、 性的な物を使っての悲惨な表現は必要ないのになぁと思いました。 なんか、そういうのは、恐怖感を煽る手段としては ものすごく安直な気がして褪めてしまいます…。 最近どんな本を読んでも、大体そういうものが 出て来てしまうのが残念です。
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三津田信三のデビュー作「ホラー作家の棲む家」を改題し、 改訂された「完全版」として文庫化されたもの。 絶版状態だったので文庫化は嬉しく、書店で見つけ四の五の言わずに入手した。 まず、なんといっても「忌館」は怖い。暗闇への畏怖が、 見てはならないものへのあくなき好奇が、全体を覆い...
三津田信三のデビュー作「ホラー作家の棲む家」を改題し、 改訂された「完全版」として文庫化されたもの。 絶版状態だったので文庫化は嬉しく、書店で見つけ四の五の言わずに入手した。 まず、なんといっても「忌館」は怖い。暗闇への畏怖が、 見てはならないものへのあくなき好奇が、全体を覆い隠している。 本の中に本が登場する手腕は、夢野久作「ドグラ・マグラ」を髣髴とさせつつも、 交互に差し込まれる小説の中の小説と、小説の中の現実は、 次第に境界線が失われてゆき、読者は作家の目眩ましに遭う。 それゆえ、ラスト間際の「謎解き」は難解を極めている。 殺人があって、探偵が登場し、居間に遺族がずらりと並べられて 「犯人はあなたです」と指される的な「謎解き」ではない。 じっくり腰を据えないと先述した「目眩まし」に翻弄されるからだ。 本文後に追記された「跋文」そして「西日」まで完璧な構成になっているが、 これらは決して解題ではなく、謎はより深くなる。そんな点も見逃せない。 また、この小説は作者「三津田信三」の体験記として綴られているため、 本文内には実際に活躍している作家や評論家の実名も出てくる。 しかし、「そうではない作家」の名前もしれっと紛れ込んでいる。 どこからどこまでが虚なのか実なのか。 翻弄されることを楽しむのも、また一興。 それにしても三津田氏は、ほんとうに乱歩が好きなんだなぁと思った。 乱歩が好んで記していた言葉「うつし世は夢 夜の夢こそ真」、 これがこの小説のテーマなのではないだろうか。 吸い込まれるような真っ暗な夜空や、暗闇の茂みが姿を消しつつある現代に、 三津田信三が執拗なまでに表現した「闇」はどこまでもいとおしく、 そして恐れおののくべき存在だと思った。
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