荒野 の商品レビュー
主人公の少女のどんくささに若干イラつきつつも、うっすら懐かしさを感じる。 いまどきこんな子いないだろと思い、☆3つ。
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2009.2 荒野ちゃんが思っていた以上に性格的に可愛かった。 寂しくて可笑しくて優しくて、ちょっと不思議な大人たちに囲まれている毎日がきらきらとしている。
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現実のこの年頃の女の子は、もっと情緒不安定で、こんなにモノわかりよくないと思う。 でも読んでいて楽しかったので、三ツ星以上四ツ星未満といったところ。
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タイトルからして、 桜庭お得意のドロドロして救いのない話かと思ったら、 全然違った。 主人公は中学生になったばかりの少女。 作家の娘で、鎌倉のおんぼろ屋敷に住む。 父親は恋愛作家で名うての女たらし。 家にはとっかえひっかえ女が出入り。 そんななか、少女も恋を知る。 ...
タイトルからして、 桜庭お得意のドロドロして救いのない話かと思ったら、 全然違った。 主人公は中学生になったばかりの少女。 作家の娘で、鎌倉のおんぼろ屋敷に住む。 父親は恋愛作家で名うての女たらし。 家にはとっかえひっかえ女が出入り。 そんななか、少女も恋を知る。 みたいな話。 少女漫画の世界を桜庭一樹が上手に小説化したかんじ。 学校の教室で昼休み、 女子グループでコイバナをしたり、 みんなでマニキュアを塗ってみたり、 そういういちいち乙女な思い出が 自分の中から掘り起こされる経験ができる作品。 だけど、父親の愛人たちについては 桜庭らしいドロドロした嫉妬や情念の表現もあり、 子どもと大人の世界を一度に味わえる小説。 これもいいねぇ。
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途中までは止まらない!! こりゃいい本に出会った!って思ってた。 けど途中ちょっと飽きちゃったかな…。 までも、普通におもしろかったです。
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恋愛小説家の父親を持つ少女の12歳から16歳までの成長物語。 読んでみて、私の思春期と比べてオトナだなーと思った。お手伝いもちゃんとするし、気もつかうし・・継母ともそれなりにうまくやるし・・。ラストのほうはほとんど家事を切り盛りしていてすごすぎる。 それにしてもうらやまし...
恋愛小説家の父親を持つ少女の12歳から16歳までの成長物語。 読んでみて、私の思春期と比べてオトナだなーと思った。お手伝いもちゃんとするし、気もつかうし・・継母ともそれなりにうまくやるし・・。ラストのほうはほとんど家事を切り盛りしていてすごすぎる。 それにしてもうらやましいほどのびのびと成長する主人公。イジメや仲間はずれの問題にも無縁で、機能不全家庭の割にはそれに影響されることもなく・・。だからちょっとリアルさにかけるのだが、読んでいて爽快だった。親にまとわりついていた子ども時代から親に秘密を持つようになる思春期への移り変わりがよく描けている。 ラストの「自分という女はこれからも帰ってくる人におかえり、と言い続けるのだ」というところが印象的だった。「人は女に生まれない、女になるのだ」というボーボワールの言葉を思い出す。女の人はこういうふうに育って自己犠牲の人生を送るようになっていくんんだなーと妙に納得。
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内容(「BOOK」データベースより) 恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。ようやく恋のしっぽをつかまえた。人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。うつろい行く季節の中で、少女は大人になっていく。 2008.7
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山野内荒野、十二歳。恋愛小説家の父と暮らす少女に、新しい家族がやってきた。“恋”とは、“好き”とは? 感動の直木賞受賞第一作。 恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。ようやく恋のしっぽをつかまえた。人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。うつろい行く季節の中で、少女は大人に...
山野内荒野、十二歳。恋愛小説家の父と暮らす少女に、新しい家族がやってきた。“恋”とは、“好き”とは? 感動の直木賞受賞第一作。 恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。ようやく恋のしっぽをつかまえた。人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。うつろい行く季節の中で、少女は大人になっていく。
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恋愛小説作家の父を持つ少女・山野内荒野(こうや)。 まっすぐな黒髪で日本的な容姿。メガネをかけていたために中学1年の最初の日に学級委員に指名されてしまいます。12歳から16歳まで、やや奥手の女の子がゆっくり成長していく様を描きます。 舞台は鎌倉。着物を着てアルバイトなど、楽しくな...
恋愛小説作家の父を持つ少女・山野内荒野(こうや)。 まっすぐな黒髪で日本的な容姿。メガネをかけていたために中学1年の最初の日に学級委員に指名されてしまいます。12歳から16歳まで、やや奥手の女の子がゆっくり成長していく様を描きます。 舞台は鎌倉。着物を着てアルバイトなど、楽しくなる要素が色々。 父親は実体験を元に小説を書いていて、細身できざで何かにとりつかれたような所がある。 母は亡いが、がりがりに痩せてぶっきらぼうだが個性的な家政婦に育てられた。 ある日、父が再婚し、連れ子の少年というのが… 大人達は紛糾しているが、本人はおっとり、地味目というのが親しみやすい? 他の作品を思い出して、とんでもない転調があるのかと思ったらそうでもなく、少女漫画的で幸福なまとまり方でした。
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桜庭一樹はこんな作家である、などというように単純に語ることはできないとは思いつつも、この少女漫画のような、ヤングアダルト的な小説は、正直飲み込みづらい。例えばそれは、柑橘類の酸味を欲して注文したアイスティーに、必要の無いシロップがたっぷり溶け込んでいるのに気付いた時のような、そん...
桜庭一樹はこんな作家である、などというように単純に語ることはできないとは思いつつも、この少女漫画のような、ヤングアダルト的な小説は、正直飲み込みづらい。例えばそれは、柑橘類の酸味を欲して注文したアイスティーに、必要の無いシロップがたっぷり溶け込んでいるのに気付いた時のような、そんな感慨。 物語は、余りにも設計図通り、という感じがする。こんな頭の中だけでこしらえたような世界に少女たちを存在させるのは、メイド喫茶の中で進行する疑似恋愛を見せられているようで、とてもしんどい。何もかもが、あまりに湿気の無い砂粒のようで、いとも簡単にぱらぱらと剥がれ落ちていってしまう。例えばこれは、メイド喫茶の舞台裏を想像したくない人に、ぱっとカーテンを引いて咥え煙草の少女たちを見せつけるような舞台設定で、ピュアな人間関係のその向こう側にある陰湿さを強調するために、敢えてやっているのかなどと勘ぐってしまいたくなる。 会話文が特に読むのが相当しんどい。舞台のせりふのようだ。作り物であることを理解しているという前提で読むようなものなのだろうか。そこまで意図的なのだろうか。登場人物のキャラクターも単色に過ぎて、その人物から発せられる言葉使いも余りに型に嵌っている。居心地の悪さに思わず身震いが起きそうになる。本当にこれが桜庭一樹なの?
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