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犬はどこだ の商品レビュー

3.8

286件のお客様レビュー

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    46

  2. 4つ

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  3. 3つ

    79

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2010/05/15

■二十五歳、犬捜し専門(希望)の私立探偵紺屋。最初の事件。 開業にあたり調査事務所〈紺屋S&R〉が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。――それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人探しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして……いったい...

■二十五歳、犬捜し専門(希望)の私立探偵紺屋。最初の事件。 開業にあたり調査事務所〈紺屋S&R〉が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。――それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人探しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして……いったいこの事件の全体像とは? 犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。

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2010/05/13

ハードボイルド色が強い小説。 米澤穂信らしさは随所に出てる。 ミステリーとしても面白いし、一人の男が奮起する話としても面白い。 そして、まさかのラスト。そうきましたか〜って唸った。 シリーズの続編が待ち遠しい。

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2010/05/10

有名大学を卒業して有名銀行に就職しながらも都会に慣れられずにアトピーを発症。田舎に帰って調査事務所を始めた主人公の元に失踪人探しと古文書解読の依頼が来る。 失踪人は故郷を出て東京で働いていたが、ネットストーカーに狙われ身を隠していた。 最後にストーカーと失踪人の戦いがあるが、それ...

有名大学を卒業して有名銀行に就職しながらも都会に慣れられずにアトピーを発症。田舎に帰って調査事務所を始めた主人公の元に失踪人探しと古文書解読の依頼が来る。 失踪人は故郷を出て東京で働いていたが、ネットストーカーに狙われ身を隠していた。 最後にストーカーと失踪人の戦いがあるが、それに古文書が絡んでくる。 これは、面白い。

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2010/04/30

今のところ米澤作品で一番好き。 相変わらず機知にとんだ表現が多い。分かると楽しいが分からないネタが多い。(…)

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2010/04/22

ハンペーが主人公に取って代わるのかと思った!シリーズ化するなら二人がそれぞれ主役を張るのも面白そう。

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2010/03/31

思いがけない事で人生足をすくわれる事がある。 それでも受け入れて一歩を踏み出そうとする主人公紺屋の飄々としたキャラが良い。 どんでん返しがあるが、終わり方はうーん…。追いかけていた女性がもう少し魅力的に描けていたら、違ったかもしれないが。 紺屋とハンペーの軽妙なやり取りは味があ...

思いがけない事で人生足をすくわれる事がある。 それでも受け入れて一歩を踏み出そうとする主人公紺屋の飄々としたキャラが良い。 どんでん返しがあるが、終わり方はうーん…。追いかけていた女性がもう少し魅力的に描けていたら、違ったかもしれないが。 紺屋とハンペーの軽妙なやり取りは味がある。 シリーズ化を視野に入れての探偵モノ。次作に期待したい。

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2010/03/23

一気に読んだ。なんのきっかけで積み上げたものがなくなったり、手放さないといけなくなるかわからないよな。

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2010/03/16

 主人公は必死の勉強のすえに銀行員になったにもかかわらず、就職にあわせて上京したとたん重度のアトピーにさいなまれ、何年も耐えながら働き続けたものの、症状は悪化する一方で、とうとう仕事をやめて地元に戻らざるを得なくなった。しばらくの間は無気力になって、呆然自失状態にあった彼だが、リ...

 主人公は必死の勉強のすえに銀行員になったにもかかわらず、就職にあわせて上京したとたん重度のアトピーにさいなまれ、何年も耐えながら働き続けたものの、症状は悪化する一方で、とうとう仕事をやめて地元に戻らざるを得なくなった。しばらくの間は無気力になって、呆然自失状態にあった彼だが、リハビリを兼ねてささやかな自営業などをはじめてみてはどうかという人の薦めにしたがって、迷子の犬を探す商売をしようと思い立った。  ところが、探偵や何でも屋と混同され、失踪人探しに古文書の解読にと、思いもしない事件ばかりが舞い込んでくる。それでも無下には出来ないからと、しぶしぶそうした依頼を引き受けた主人公だったが、調べていくうちに、それぞれの事件が思わぬ様相を見せ……  コミカルに進みつつも、読みすすめるうちにじわじわっと怖さが滲み出してくる、後半のスリリングな展開がすごい。引き込まれて夢中で読んでいました。怖いです。  総合するとシリアスで暗めな話なんですけども、途中途中で挿入される小ネタが、とてもユーモラスで楽しいです。  荻原浩さんの小説『オロロ畑でつかまえて』の題名が小ネタで出てきて、思わず吹いてしまいました。(※サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』をもじったタイトルだが、内容はぜんぜん関係ないコメディ作品)  米澤さんってもしかして、荻原さんの本、好きなのかな。本作が探偵ものということもあって、思わずにやっとしてしまいました。(※荻原浩さんのハートフル探偵小説『ハードボイルド・エッグ』は傑作です)  いやあ、友達に借りて読んだんですけども、自分で買いそうで怖いです。ま、まずは未読のやつからだな……  米澤さんの小市民シリーズのほうも、おいおい手を出していこうと思います。米澤さんを薦めてくださった方々、ありがとうございます!

Posted byブクログ

2010/03/16

主人公の人柄がそのまま後味になりました。 どこか飄々としていて、身の程をわきまえて見える大人のような。 それでいて年相応の変化も期待できる若さと幅の広さ。 余韻も楽しませてくれる良い作品です。 それにつけても桐子のやるせなさといったらないです。 やんなっちゃいます。

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2010/03/15

挫折したことのない人間が、大人になって初めて挫折したときの傷の大きさや深さ。そこから再生していく「探偵」の主人公。ところどころご都合主義的な部分はあるが楽しく読めた。ただラストの終わり方は、いかにも現代っ子な感じがする。シリーズを重ねていくにつれて、主人公に信念のようなものができ...

挫折したことのない人間が、大人になって初めて挫折したときの傷の大きさや深さ。そこから再生していく「探偵」の主人公。ところどころご都合主義的な部分はあるが楽しく読めた。ただラストの終わり方は、いかにも現代っ子な感じがする。シリーズを重ねていくにつれて、主人公に信念のようなものができるといい。

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