レベッカ(下) の商品レビュー
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上巻の最初はなんだか暗いしジメジメしてるし…と読むのをやめそうになったけど、中盤からめちゃくちゃ面白くなってきて、本を読むのが遅い私も下巻は2日で読み切ってしまった!ページをめくる手が止まらないほど面白い。訳もとても読みやすくて良かった。 主人公が大人になったというより、狂ったというほうが近い気がした。レベッカの秘密が明らかになったときの主人公は明らかに狂気の沙汰って感じ。愛ってコワ〜イ。ヒッチコック監督の映画も観てみたいと思った。 個人的には、最後の恩田陸さんによるあとがきが面白かった。
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完璧な小説で、ぜひ読んでほしいとすすめたいのだけど、ネタバレは避けたいので、なんて書こう。 精巧で複雑な論理で作り上げられた現代のミステリーではなくて、ここには人間が、というよりも、神話的な偶然の一致で運命に引き摺られた(かのように思える)生身の人間の生を、読者にとって素晴らしく...
完璧な小説で、ぜひ読んでほしいとすすめたいのだけど、ネタバレは避けたいので、なんて書こう。 精巧で複雑な論理で作り上げられた現代のミステリーではなくて、ここには人間が、というよりも、神話的な偶然の一致で運命に引き摺られた(かのように思える)生身の人間の生を、読者にとって素晴らしくサディスティックな語り手が、そう、いつもミステリーなんか読まない私にとって、ミステリー作家はサディスティックにうつる。そして、思惑通り名もない主人公と一緒に焦らされ、ひっくり返され、引き摺りまわされる。小説が小説たる所以の根っこである生身の人間の表現と、作者のサービス精神が見事に合致した優れた作品だ。 ともかく、読んでくれ。
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上巻に続き、どんな展開が待ち受けているのか先が気になり、中盤まで一息に読んだ。 中盤以降は、いったん話が見えたのでトーンダウンしたけれど、結末にやられた。 といっても、あまり判然としないラストである。 しかし、そこにこの小説の凄さを感じた。 ドロドロとした部分など、全体的に男性...
上巻に続き、どんな展開が待ち受けているのか先が気になり、中盤まで一息に読んだ。 中盤以降は、いったん話が見えたのでトーンダウンしたけれど、結末にやられた。 といっても、あまり判然としないラストである。 しかし、そこにこの小説の凄さを感じた。 ドロドロとした部分など、全体的に男性より女性が好みそうな小説だ。
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上巻で締め付けられて下巻で助けられた。 モンゴメリの青い城まで明確にハッピーには終われないけど、でも、よかった。 追記 頭から離れない。素敵なところも、心配なところも。 1979年のTVドラマとして放送されたレベッカをYouTubeで見たら、マキシムが素敵すぎて。 後からジェレ...
上巻で締め付けられて下巻で助けられた。 モンゴメリの青い城まで明確にハッピーには終われないけど、でも、よかった。 追記 頭から離れない。素敵なところも、心配なところも。 1979年のTVドラマとして放送されたレベッカをYouTubeで見たら、マキシムが素敵すぎて。 後からジェレミー・ブレット(シャーロック・ホームズとかマイフェアレディとか。しかもミセスダンヴァース役の女性はジェレミーの元妻!)だってわかって納得したのだけど、ヒッチコックのものよりこっちのTVドラマの方がストーリーの変更もないしキャストもばっちり。 ばっちりすぎて頭から離れない。 英語が理解できないので繰り返し見たい(セリフはほとんど原作通り)のだけど日本でDVD販売してるところないかなあ。 ジェレミーのマキシムのI love you so much。素敵すぎる。そして陰。。本人の精神状態も反映されたように思う。 あああもうしばらく離れられない。
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美しくも不気味だった庭園をめぐる男と女の駆け引き、そして如実になり始めた真実の・・・ 怒涛のように繰り広げられる下巻のストーリー展開に振り回されあっという間に読了。
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死んだレベッカが登場人物たちに君臨し、マンダレーという館が登場人物たちを支配する、その描かれ方が迫真に迫っている。ミステリーとしても読める、心理劇としても楽しめる、理想的な小説。文句なしに楽しめる。
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舞踏会での失敗からギクシャクする夫との関係。他国から来た船の難破。引き上げの最中見つかったもの。レベッカが最期に乗っていた船。
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予想通り手に汗握るサスペンスに展開し面白さが加速。映画と全く違う内容に唖然とした。ハリウッド映画のヒーローが殺人犯という設定は許されなかったため、レベッカの死因をやむなく変更したらしい。原作は更に深かった。「わたし」がマンダレーの女主人として自信を取り戻すのも、マキシムに告白され...
予想通り手に汗握るサスペンスに展開し面白さが加速。映画と全く違う内容に唖然とした。ハリウッド映画のヒーローが殺人犯という設定は許されなかったため、レベッカの死因をやむなく変更したらしい。原作は更に深かった。「わたし」がマンダレーの女主人として自信を取り戻すのも、マキシムに告白されレベッカを愛していなかったと知った、ただその一点から。一夜にして大人の女へと変貌を遂げ、更にマキシムはその新妻の変化を惜しんでいるところが病んでいていい。冒頭の独白の裏に暗さを感じた理由がやっとわかった。炎上シーンのない唐突なラストもグッとくる。もう一度映画も見直したい。
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船の座礁からレベッカの死の真実、そして主人公の唐突な少女時代の終わりと息をつかせる間も無い展開。 読み継がれる古典の名作なだけはあります。恩田陸の解説も◎。
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おもしろかった、一気に読んでしまったけれど、好みのタイプではない。主人公が魅力的でなかったからかな。 結局はレベッカが勝ったのだ…ということがじわじわとくるラストがとても良かった。 Bardsも読んでみたい。
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