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乳と卵 の商品レビュー

3.1

426件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    91

  3. 3つ

    168

  4. 2つ

    61

  5. 1つ

    28

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2020/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とにかく読みにくい…!! けど読み切りました。 この方の書く文章には句点はあっても一文がダラダラと続き、区切りが見えないものだから読むのに苦労します。表題のもの+‪αで150ページ前後という短い小説ながら、芥川賞をとっているという事前情報なしには読み切れなかったと思います。これまでエンタメ系の軽い物語を好んで読んできましたが、純文学って全部こういった感じなのか、果たして川上未映子さんだからなのか。 読み切った感想としては、緑子視点・巻子視点・「わたし」視点それぞれの女性観がぼんやり浮き出してくる感じで、同性の自分としては楽しかったですね。読みにくさは否めませんが合間合間に見える綺麗な表現や緑子の年頃特有の大人に対する気持ち悪いという感情にはトキメキを覚えました。 もう一遍、こちらはさらに短編ですが、「あなたたちの恋は瀕死」。乳と卵より好きでした。どちらもどろどろしてますが、後者の方が暴力的です。

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2020/07/11

母と娘 望むものは逆 それを傍観する女 それぞれの女の体と気持ちの交錯 すごく読みづらいのに一気に読んだ

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2022/07/09

一文がすごく長くて小説というより大阪人のお喋り?心の中の声?をそのまま聞いているかのようだった(私はかなり読みにくかった…) タイトルの伏線なのかなっていうシーンもあったけどこの話のテーマは最後までよくわからなかった 母親に振り回されている緑子がしっかり自分軸を持っているのは強い...

一文がすごく長くて小説というより大阪人のお喋り?心の中の声?をそのまま聞いているかのようだった(私はかなり読みにくかった…) タイトルの伏線なのかなっていうシーンもあったけどこの話のテーマは最後までよくわからなかった 母親に振り回されている緑子がしっかり自分軸を持っているのは強いと思った

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2020/05/06

関西弁を交えて綴られる、女の日常がリアル。 なんかがあるわけじゃない、ふつーのリアル。 ふつーの中に女だけが味わう(味あわされる) 乳と卵への悩み?欲?嫌悪? 卵ぐしゃのシーンは なんかで誰かが紹介してたの見たけど なんだったかな〜思い出せない…

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2020/04/21

 実に句点の少ない文章である。正直、おじさんには読みにくい。  でもまあ、その割には読みやすい。て、書いてる自分も意味分かりません。  なんでこういう文体なのかなあと考えていたら、近頃の若い女性同士の会話って、こんな感じなのかも知れない、と思い当たりました。  私の周りに、...

 実に句点の少ない文章である。正直、おじさんには読みにくい。  でもまあ、その割には読みやすい。て、書いてる自分も意味分かりません。  なんでこういう文体なのかなあと考えていたら、近頃の若い女性同士の会話って、こんな感じなのかも知れない、と思い当たりました。  私の周りに、若い女性がほとんどいないので実際のところは分かりませんが。  結局、何の話だったのか、誰かの解説を読んでみたいです。

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2020/01/25

テンポの良い、でも冗長な大阪弁で語られ、どこか漫才師による漫談を聞いているよう。滑稽でもあり物悲しくもあり。 もちろん乳は豊胸したい巻子、卵は生理が始まり思春期で殻に閉じこもる緑子を表してるんだろう。 あったかいお話だった。 母と娘のつながりを感じた。 緑子はまだまだ巻子に甘え...

テンポの良い、でも冗長な大阪弁で語られ、どこか漫才師による漫談を聞いているよう。滑稽でもあり物悲しくもあり。 もちろん乳は豊胸したい巻子、卵は生理が始まり思春期で殻に閉じこもる緑子を表してるんだろう。 あったかいお話だった。 母と娘のつながりを感じた。 緑子はまだまだ巻子に甘えたい。 自分が吸いあげてしぼんだ胸を大きくしようとする母に、言い知れぬ寂しさをぶつける。それでいて夜の仕事をして痩せゆく母を心配している。 こんな母と娘は助け合いながらこれからを歩んでいくんだろう。

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2019/10/01

生々しく、痛々しく、少し血生臭い匂いがしつつも同時に瑞々しい女性性の物語。 巻子の豊胸手術、取り留めのない多弁さ、咳止め薬(ブロン?)依存、ダブルバインデッドなコミュニケーション、母子家庭、大阪。 その巻子の娘である緑子の緘黙、初潮、ナプキン、母親への同一化拒否、空虚感、見捨...

生々しく、痛々しく、少し血生臭い匂いがしつつも同時に瑞々しい女性性の物語。 巻子の豊胸手術、取り留めのない多弁さ、咳止め薬(ブロン?)依存、ダブルバインデッドなコミュニケーション、母子家庭、大阪。 その巻子の娘である緑子の緘黙、初潮、ナプキン、母親への同一化拒否、空虚感、見捨てられ不安・・・ これら全てが嫌な予感しかしない。 この物語に漂う血の匂いに耐えられない男性も多いかもしれない。 この嫌な予感と漂う血の匂いに臆病な男性である私はなんだか怖いような感じがしてぷるぷる震えてしまう。 思春期特有である(かどうかはわからないけども)どこか身体の成長とこころが足並みを揃えられていない感覚、特に身近な同性である親に同一化を見いだせない場合はより強く、身体という器とこころが別のように感じるのだろう。 それが、この作品の卵だったのかもしれない。 白くて丸みを帯びている様は女性性を現しているようにも見え、そして卵を有していて産めるのもまた女性だけの特権であり枷、呪いなのかもしれない。 終盤、緑子は大きな泣き声とともに、パックのたまごを自分のからだにぶつけつつ巻子を責める。 巻子も同じように卵を自分にぶつけて応える。 このシーンこそ、緑子が自分の方を破って緘黙という身体から解放されたことであって、巻子にとっては緑子をもう一度出産している感覚の追体験だったのではないか。 人は生まれた時、どろどろしている(らしい)し、大きな声で泣く。 思春期を迎えてこの母子は再び生まれて子となり、親になったのかもしれない。 この体験で母子は救われたのかもしれない・・。 こんな事を考えると涙がでそうになり、またぷるぷる震えてしまった。

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2019/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

”夏物語”を読んで、また再読したくなった。 夏子も姉の巻子も姪の緑子も、登場人物みんな愛おしい。 思春期だからといって片付けられない緑子の心の不安定さ。 (でも芯の強い聡明な子というのはわかる。) すでに反出生主義者で卵子と精子を合わせないほうがいいのではと考えてるし。 この先どうなっちゃうんだろ、と心配してたけど夏物語では、大学に進学して彼までできて、もちろん口も聞いてくれて青春を謳歌してて安心したよ。 巻子は結局、豊胸手術はせなんだね。あれは別れた元旦那に会う為の口実だったのか… 当時、新人の小説は滅多に読まないと言っている村上春樹が”ずいぶん深く感じいってしまった””歳月をかけて更新されたその光景を目にすることを、僕としては個人的に楽しみにしている”(夏物語として更新された)と言わしめた川上未映子はやはり稀有な作家さんだ。

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2019/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

母娘と母の妹の、女3人の生々しい会話(というより、自分勝手な語り?)にドキドキした。 「初潮を迎える(←迎えるって勝手にきただけやろ…には笑った)」前の難しいお年頃の緑子。 人前で喋ることができずペン書きで自分の言葉を伝える緑子と、そんな緑子に対し喋りまくりの母・巻子。 母はどうでもいいことばかり喋るくせに、大事なことはちっとも伝えていない。 そんな母にヤキモキしながら緑子もまた、自分の気持ちを母に伝えられないのだった。 体が勝手に成長していくことを不安がり子供のままで居続けたいと願う緑子に対し、豊胸手術で体を変えたい母。 何とも対称的で不器用な母娘が、ラスト、台所で卵を叩き付けぐしゃぐしゃになりながら胸の内を明かすシーンには泣けた。 「緑子、ほんまのことって、ほんまのことってね、みんなほんまのことってあると思うでしょ、絶対にものごとには、ほんまのことがあるのやって、みんなそう思うでしょ、でも緑子な、ほんまのことなんてな、ないこともあるねんで」 濃くて短い夏の3日間。 緑子よ、大人になってもどうかこの3日間のことは決して忘れないでいて。

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2019/08/17

最初はテンポについていけなかったが、慣れればなんとか。ただし読み通せるというレベルで。これが芥川賞かぁ。難しいなぁ。という感じ。乳と卵はなんのメタファーだったのか?

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