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乳と卵
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2008/02/25 |
JAN | 9784163270104 |
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乳と卵
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商品レビュー
3.1
430件のお客様レビュー
生理がくる、生理がきたら、卵子とか子供を産めるからだとか、そんなことを考えている緑子がとても愛しくなった。 生理という強制的で突然ですごく分かりやすい体の変化に対して戸惑っている緑子とは逆で、分かりやすい女性性を求めるかのように豊胸手術をしたがる巻子。なんだか混じり合わなくて、だ...
生理がくる、生理がきたら、卵子とか子供を産めるからだとか、そんなことを考えている緑子がとても愛しくなった。 生理という強制的で突然ですごく分かりやすい体の変化に対して戸惑っている緑子とは逆で、分かりやすい女性性を求めるかのように豊胸手術をしたがる巻子。なんだか混じり合わなくて、だから緑子も声を発しないんだろうけど、それが卵のシーンでぐちゃぐちゃになる。 文体も展開も分かりにくいようでいて、結構すーっと染みこんでいった。
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「夏物語」とほぼ一緒というか、「夏物語」は「乳と卵」をリライトしたものだと知って、読みたくなった。 「乳と卵」の方が、純文学感があるというか、独特な言い回しで読みにくい。その分個性はあった。 私は最近の川上未映子さんの作品が好きなんだけど、それは表現の生々しさや展開の面白さは...
「夏物語」とほぼ一緒というか、「夏物語」は「乳と卵」をリライトしたものだと知って、読みたくなった。 「乳と卵」の方が、純文学感があるというか、独特な言い回しで読みにくい。その分個性はあった。 私は最近の川上未映子さんの作品が好きなんだけど、それは表現の生々しさや展開の面白さはそのままに、読みやすくなったからなんだと気づいた。
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夏子の家に遠い関西から泊まりに来た巻子と緑子。母である巻子の目的は東京で豊胸手術を受けることで、思春期の娘である緑子はその旅行についてきた形。夏子は巻子の妹、緑子の叔母になる。緑子は精神的に追いつめられていてうまく喋ることができず、ノートにペンで書いて喋る。 『わたくし率イン歯...
夏子の家に遠い関西から泊まりに来た巻子と緑子。母である巻子の目的は東京で豊胸手術を受けることで、思春期の娘である緑子はその旅行についてきた形。夏子は巻子の妹、緑子の叔母になる。緑子は精神的に追いつめられていてうまく喋ることができず、ノートにペンで書いて喋る。 『わたくし率イン歯ー、または世界』の小気味よいリズミカルで、むき出しといった感じの文体よりかは幾分穏やかになっているが、抑制された中にも作者の伝えたいことが乳と卵ではより鮮明に伝わってきた。登場人物がしっかりそのメッセージを伝える役割を果たしているし、ラストのカタルシスに繋がっていた。 乳房についてのコンプレックスだったり生理の話は単純に読んでいて面白かった。そういった年老いて感じる悩みや思春期の悩みを絡ませながら、生まれてくることの取り返しのつかなさを伝えようとする。それがほんとうまいバランスで結実している。 生について考え抜く著者の姿勢に、作家としての厚みを感じた。芥川賞は結構読んできたけど個人的には本作は傑作だと思った。川上未映子は面白いなとすでに大好きになってしまった。まだまだ彼女の小説は読んでないものがたくさんあるのでこれからも楽しみだ。
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