料理人 の商品レビュー
主人公が料理で人々を魅了したと同様に、読者を魅了する。 この本を読んでから、食べ物は単なる食べ物から「料理」に変わったかもしれない。 カバー画は最初のもののほうがよかったのに。
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書評か誰かの好きな本の紹介に面白いとあったが、自分の面白い感じとちがっていた。狂った感じがダメなのか。
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面白い。 翻訳物って忘れてたので、この翻訳家は上手だなぁ。 そして何よりもストーリーも面白い。 やはり「食を制するものは、その人をも制する」のねぇ。 しみじみ。 私も料理、上手になろう。
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著名な凄腕料理人がある一家を立て直す、というよくあるストーリーかと思いきや背景にある陰鬱な雰囲気と「食」という欲望にとらわれた人々の姿が印象的だった。 料理描写は細かく、貴族のマナーという面でも学ぶことは多かった。 ラストの「食」を追及した究極の姿は人間の根底のドス黒さを感じさ...
著名な凄腕料理人がある一家を立て直す、というよくあるストーリーかと思いきや背景にある陰鬱な雰囲気と「食」という欲望にとらわれた人々の姿が印象的だった。 料理描写は細かく、貴族のマナーという面でも学ぶことは多かった。 ラストの「食」を追及した究極の姿は人間の根底のドス黒さを感じさせて鳥肌が立った。
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星五つ、だからといって強い印象を持たない。 起きたら忘れる悪夢のような話、でも後味は悪くない。 美味しい料理とお金の怖さ、人の心の闇。 生きることは辛く楽しく悲しいことだ。
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旨い料理によって、胃袋をつかんだ者は、食べた者達からの 信頼を勝ち取り、やがて気がつけば、疑いもなく全てを掌握して行く・・・ 本作が悪魔系と呼ばれる所以は、その辺りなのだろう。 物語内の料理同様に、文章もすんなり読み(食べ)進んで行くのだけど その割りに意外と後味が残らない。...
旨い料理によって、胃袋をつかんだ者は、食べた者達からの 信頼を勝ち取り、やがて気がつけば、疑いもなく全てを掌握して行く・・・ 本作が悪魔系と呼ばれる所以は、その辺りなのだろう。 物語内の料理同様に、文章もすんなり読み(食べ)進んで行くのだけど その割りに意外と後味が残らない。 うーん。読解力が足らないんだろうな。
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一口に後味のよいさっぱりした物語であったとは言えない。 だが始まりの不穏な静けさやコンラッドの巧みな料理たちは実に魅力的で読み終わった後も私の脳裏を横切った。 私も彼の料理本を夢中になって読み、彼の知識を吸収し、身につけたいと思った。 私は物語を反芻しながら全ての人物をエドワード・ゴーリーの絵柄で脳内に出演させていた。つまりはそういうことなのだろう。
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2012.2.9 恩田陸がエッセイ「小説以外」で紹介していたもの。 簡潔な文体で、すらすら読める。 ヒル家の人たちが家事にのめりこんでいって、いつのまにか主従が逆転していく流れは、「え、いいのかな」とハラハラしながら読めた。 大抵の本はなんらかの感情移入や共感が起こるものだと思うけど、この本はそういう要素がない、主人公を怖いとか気持ち悪いとか思うことも無意味な気がする。 主人公を伊勢谷友介に脳内変換して読んでいたので、オチのインパクトがすごかった。でもそれも「がっかり~」というより「ああ、そうきたか」って感じ。
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超人的な腕前のコック、コンラッドと、彼が勤めることになったヒル家での話 とにかく美味しくて食べる程に体調も整う素晴らしい料理。それを作るコンラッドはかなり人間的に問題がありそうだけど、料理はピカいち。ただとにかく登場から、なんとなく不穏な気配が底の方に常に漂う作品だった。いつの...
超人的な腕前のコック、コンラッドと、彼が勤めることになったヒル家での話 とにかく美味しくて食べる程に体調も整う素晴らしい料理。それを作るコンラッドはかなり人間的に問題がありそうだけど、料理はピカいち。ただとにかく登場から、なんとなく不穏な気配が底の方に常に漂う作品だった。いつの間にか掌握されたヒル家だけど、きっと誰も気付いていないだろうな。まぁ彼らは充分楽しそうだけど。自分の頭で考えられなくなったら危ない、ということかな。しかしなんか納得いかない。後味が悪い。後味が悪いくせに(くせに、っていうのも妙だけど)ラストでぱーっと拡散した感じ。不気味さではぶっちぎりの一作。
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毒舌だけど料理の腕は超一流。口もうまく人脈も広い、そんなコンラッドのカリスマ性にひかれます。 料理長として働くだけではなく、肥満体や痩せすぎの家族の体質改善をしたり、近所とのいざこざを改善したり、驚くべきパフォーマンスをしたりと、何でもおまかせあれの万能人。 そんな彼が、小さな町...
毒舌だけど料理の腕は超一流。口もうまく人脈も広い、そんなコンラッドのカリスマ性にひかれます。 料理長として働くだけではなく、肥満体や痩せすぎの家族の体質改善をしたり、近所とのいざこざを改善したり、驚くべきパフォーマンスをしたりと、何でもおまかせあれの万能人。 そんな彼が、小さな町の裕福層のシェフとして働いている理由が知りたくて知りたくて、どんどん読み進めていました。 結末は・・・期待を裏切りませんでした。読み手の想像力がためされると思います。
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