かたみ歌 の商品レビュー
時代を越えたり、ほかにもいろいろ世界をこえたり。ゾっとしたりほっこりしたり。みんな幸せになればいい。
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読みやすかったので、あっという間に読めてしまった。短編だけど、全て繋がっているので最後まで楽しめたし♪ 怖い内容なのかと読むのを遠ざけてたけど、ほっこり出来て怖さは全く感じなかった。 どちらかというと、私の好きなタイプかも。 朱川さんの他の作品も読んでみたくなりました。
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昭和40年代、現世と死後の国とを繋げる道があるというお寺のある、アカシア商店街という如何にも郷愁をそそる町が舞台である。 3話の『栞の恋』は以前テレビドラマで観たことがある。 本物のサリーが出演していて、オチが原作とは違った記憶がある。どちらも有りだと思う。 5話の『ひかり猫』、...
昭和40年代、現世と死後の国とを繋げる道があるというお寺のある、アカシア商店街という如何にも郷愁をそそる町が舞台である。 3話の『栞の恋』は以前テレビドラマで観たことがある。 本物のサリーが出演していて、オチが原作とは違った記憶がある。どちらも有りだと思う。 5話の『ひかり猫』、これは愛猫を失ったからこそ感じる切なさがある。 『世の中には―寂しい思いをしているものが、たくさんいる。』 現世で寂しい思いをしていたものは、死後も寂しいのだろうか。いや、思い出してくれる人がいればきっと寂しい思いはしないですむのではないか。 全篇、生けるものと死者が交差する不思議な話だが、恐怖感とか絶望という負の感情はなく、穏やかに自分の来し方、行く先を想像するゆとりを感じる物語である。 こんな小説を書く作家に興味がわいた。
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昭和40年代のある商店街を舞台とした少し不思議な話を連ねた短編集。 まるで当時の小説を読んでいるかのように自然と昭和の雰囲気があり、それだけでもなんとも不思議な感覚があります。殺人事件が起こった家を眺めている男、本に挟まれた恋文、死の予兆が見えてしまう怖さ、猫の魂とのふれあいなど...
昭和40年代のある商店街を舞台とした少し不思議な話を連ねた短編集。 まるで当時の小説を読んでいるかのように自然と昭和の雰囲気があり、それだけでもなんとも不思議な感覚があります。殺人事件が起こった家を眺めている男、本に挟まれた恋文、死の予兆が見えてしまう怖さ、猫の魂とのふれあいなど、「死」を扱うため悲しい結末のものも多いのですが、おしなべて読後感が温かいのです。これは作品がもつ味なのでしょうね。
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綺麗なお話。 使者と通じることができると言われている神社のある小さな町のお話。 その神社と、そこにある古書店の店長をストーリーテラーとして進んでいく全てがつながっている短編集。 使者と出会ってしまったり、死神らしき少年に魅入られてしまう話などちょっと怖いような怖くないような・・・...
綺麗なお話。 使者と通じることができると言われている神社のある小さな町のお話。 その神社と、そこにある古書店の店長をストーリーテラーとして進んでいく全てがつながっている短編集。 使者と出会ってしまったり、死神らしき少年に魅入られてしまう話などちょっと怖いような怖くないような・・・。 素敵なお話たちでした。 同じ作者の他の小説はどんななんだろう?
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読み終わった後、なんだか暖かい気持ちになりました。 「ひかり猫」という話に、一番心を打たれました。 世の中には、寂しい思いをしているものが、たくさんいる。 動物だって、人間だって、みんな、どこかで寂しさを抱えて生きている・・・。 深く、暗い闇の中に落ちてしまった者を救い、そ...
読み終わった後、なんだか暖かい気持ちになりました。 「ひかり猫」という話に、一番心を打たれました。 世の中には、寂しい思いをしているものが、たくさんいる。 動物だって、人間だって、みんな、どこかで寂しさを抱えて生きている・・・。 深く、暗い闇の中に落ちてしまった者を救い、そして、その隣で、自分も癒される・・・。 誰かを支えることができる。愛することができる。 どんな人にだって、平等にその力は与えられていると思う。 人間は闇にも、光にもなれるということを忘れてはいけないと思った小説でした。
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アカシア商店街を舞台に、7篇の「死」が綴られる。強盗殺人、神隠し、神風特攻、無理心中、動物(猫)霊、死神、そして死者の使い。恐ろしくて哀しくて切ないのに、温もりと優しさを感じる世界が描かれている。そして、最終篇での感動の謎解きにより、7篇の「死」が見事にリンクした。降参。
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ようやっと読了。並行して何冊も読んでたので数ヶ月かかった… 以前、短編テレビドラマに収録作品の「栞の恋」が原案として使われており、ハナシの内容がとても気に入ったので読むことにしたのですが、個々の作品は独立してるのではなく繋がっていました。最終話で謎だった古本屋の主人の正体が判明...
ようやっと読了。並行して何冊も読んでたので数ヶ月かかった… 以前、短編テレビドラマに収録作品の「栞の恋」が原案として使われており、ハナシの内容がとても気に入ったので読むことにしたのですが、個々の作品は独立してるのではなく繋がっていました。最終話で謎だった古本屋の主人の正体が判明するのですが、ホラーとファンタジーが上手く融合した独特の雰囲気で引き込まれました。 作品ごとに異なる文体も、どれも非常に読みやすい日本語で、情景がありありと浮かんできます。難解な言い回しや独りよがりな表現は皆無で、それゆえこれといった個性は感じないのですが、極力アタマを使わなくていいのでこれはこれでエンターテイメントとして良質だなァと思いました。とくに読書しない若い人たちにはもってこいなのではないでしょうか。
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本来なら怖いはずの超常現象が、とても身近に、親しみを持って受け止められる。 昭和歌謡やフォークソングやらの話題がちらほらと。実に違和感なく。
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あの世と繫がっている寺に隣接した商店街で起こる出来事の短編集。怪奇譚と言うほどではなく、いくつか後味悪いものもほのぼのしたお話しがメイン。
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