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虫眼とアニ眼 の商品レビュー

3.9

157件のお客様レビュー

  1. 5つ

    39

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2012/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

対談集です。がしかし私は若いせいか理解しにくかったです。もっと大人社会にどっぷりひたった頃に読んでみます^^

Posted byブクログ

2012/02/26

人間は人間に振り回されすぎで、でも人間は人間がいないと人間として成り立たない。 ぐるぐる堂々巡り。 自然ありきの世界がなくなって悲しいのはとても共感。 ただふたりと同じくらいの危機感は持っていないのも自覚してる。 かなしい。

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2011/11/30

 やはり年の功というべきか、魅力ある卓見が諸所垣間見えておもしろかった。養老先生の話は特にそうだ。文部省が行っている新任教師の研修の話である。400名の先生が船に乗って10日間海を旅するプログラムだ。どういうわけか、どの先生もみな忙しくて海なんか見てる暇がないという。最後にグルー...

 やはり年の功というべきか、魅力ある卓見が諸所垣間見えておもしろかった。養老先生の話は特にそうだ。文部省が行っている新任教師の研修の話である。400名の先生が船に乗って10日間海を旅するプログラムだ。どういうわけか、どの先生もみな忙しくて海なんか見てる暇がないという。最後にグループ討論をするのだが、その話題はいじめ問題や、落ちこぼれをなくすだとか、全て人間関係の問題ばかりに終始している。石ころ拾ってきて教室の真ん中に置いてどういう教材にするかとか、ヒヨコからニワトリを育てて調理実習するとかどうだろうといった話は一つとしてなかったという。要するに社会というある種、抽象的な空漠たる問題をひたすら話し合ってるんであって、そこには具体的な一人一人の子どもについての視点が完全に抜け落ちている。子どもが完全に置いてけぼりなのにまったく気づいていないのだ。そりゃそうだろうと養老爺はいう。だって海なんか波なんか見たってしょうがいないと思っているのだからと。

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2012/07/12

「虫眼とアニ眼」4 著者 養老孟司、宮崎駿 出版 新潮社 p113より引用 “ひしめいて住んでも、 ちゃんと和やかに住む方法があるという研究をしている 人がいます。” アニメ監督と解剖学者である著者二人による、 アニメを通して見た世界についての対談集。 宮崎氏の理想の町のイ...

「虫眼とアニ眼」4 著者 養老孟司、宮崎駿 出版 新潮社 p113より引用 “ひしめいて住んでも、 ちゃんと和やかに住む方法があるという研究をしている 人がいます。” アニメ監督と解剖学者である著者二人による、 アニメを通して見た世界についての対談集。 宮崎氏の理想の町のイラストから養老氏のアニメ論まで、 独自の視点を持つ二人の考えがあふれています。 上記の引用は、 都市化について対談中の宮崎氏の一言。 こういう研究は、 実際に都市部や新興住宅地等の過密な場所に住む人たちが、 自分達で積極的に研究に参加したら面白そうです。 しかし、 結局参加人数が多すぎて意見がまとまりにくい、 等という事になる事も大いに考えられるので、 難しい所だと思います。 ーーーーー

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2011/10/02

皮肉な二人の対談。 日本を悲観しているようで、それは裏返しの行為であって、期待・希望しすぎていることが満たされていないことで愚痴があふれ出る。この二人は完璧主義者なのかもしれない。 日本人の「心」も「体」も弱まっている。私たちの身のまわりにあふれている「自然」は「人工物」であるこ...

皮肉な二人の対談。 日本を悲観しているようで、それは裏返しの行為であって、期待・希望しすぎていることが満たされていないことで愚痴があふれ出る。この二人は完璧主義者なのかもしれない。 日本人の「心」も「体」も弱まっている。私たちの身のまわりにあふれている「自然」は「人工物」であることが多々。 獣のこころを取り戻す時代が必要なのかもしれない。

Posted byブクログ

2011/09/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「おじいちゃん」と小学生くらいのこどもに呼ばれてもおかしくない、この世代にはホントの意味での荒々しさ、乱暴さを感じます。 なぜ、これほど惹き付けられるのか考えさせられました。

Posted byブクログ

2011/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

対談は話を文章に起こした影響で、噛み合っている感じがあまりしないが、それぞれに正しく、なるほどと思わせることを言っているので参考になる。 とりわけ、宮崎さんの子供の成長や教育に関する考え方、幼稚園や街づくりの構想は興味深い。 以下引用。 「やっぱりみんな「人間嫌い」になっているんですね。… 顔見知りの人間は好きなんです。けれど、人類とか外国人と言ったとたんに、「いなきゃいいのに」という感じになる。… 一方では、人間の命はとても尊いなんて言ってる時代で、建前と本音というのはヘンな言い方ですが、もっと底のほうに、いわゆる「うざったい気持ち」が、通奏低音のように流れている。」 P.42 「親から、「うちの子どもはトトロが大好きで、もう一〇〇回くらい見てます」なんて手紙が来ると、そのたびにこれはヤバイなあと、心底思うんですね。誕生日に一回見せればいいのにって(笑)。結局、子どもたちのことについて、なにも考えていない。だって結果として、養老さんが言うところの脳化社会にぴったり適応するような脳みそ人間だけを育てようとしてるでしょう。トトロの映画を一回見ただけだったら、ドングリでも拾いに行きたくなるけど、ずっと見続けたらドングリ拾いに行かないですよ。なんで、そこがわからないんだろうと思うんだけど。いっそビデオの箱に書きたいですね、「見るのは年に一回にしてください」って(笑)。」 P.43 「仕事が佳境に入ってくると、食事を摂るのすら面倒臭い。腹に引き出しがついていたら、どんなに便利だろうと思いますね(笑)。店屋物とって、パッと引き出し開けて、ドンと放り込んで、ドンと閉めて、そのまま仕事が続けられたらって。」 p.47 「人間に関心が向きすぎていて、」P.53 「人間ごとにしか関心が向かない狭い世界」p.53 「「なにごともアラーの思し召し」って言うけど、まさにその通りで、それで解決されなきゃ人のせいにする。人のせいにするというのは都会の人間の典型的な特徴です。なぜかといえば、都会というのは人が作ったものしかないんだから、なにが起こったって、追及すりゃあ人のせいにできる。これが自然の中なら「仕方がない」ですむんです。」 P.60 「本人たちはみんな真面目で気がよくて、実に優しいいい子たちなんだけれど、一方で信じられないくらいに、生きていくための武装に欠けている。武装というとおおげさだけど、世界のことを予見する知恵とか、当座の困難を手先で切り抜ける方法といったことを備えずに、なにも持たずに出てくる。まあ、自動小銃まで持たなくていいから、せめて火縄銃は撃てるとかハサミくらいは使えるとか、なにか武器を手に入れなきゃいけないでしょう。  そのまま三〇歳になって、大人になるのを拒否している。だからぼくが子どものための映画を作ろうと言っても、若いスタッフの士気が上がらないんです。だって、みんな自分の子どもがいないんだもん。子どもがいなくて、いつまでたっても自分のために映画を作りたいんですね。こんな人たちなんて、もう放っておけばいいんだと思うこともありますよ。みんなが支え合いながら緩やかに安楽死していけばいいって(笑)。」 p.66 「アニメであれ、文学であれ、あらゆる芸術表現は、その方法でなければ表現できないものを含んでいる。だから文字にならない、言葉にならないのである。そもそも文字でもなく言葉でもないから、芸であり術なのである。それでなければ、言葉だけあれば十分ではないか。その芸や術を、言葉にして説明されなければ、気が収まらないというのが、典型的な現代病、脳化という病気である。」 P.173

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2011/09/13

対談形式なので、論理が省略されたりしているから、ちょっと理解しにくく、信用しにくい内容。 以下、気になったところ。 「虫眼」小さい事に気づき分類する眼が、何かを創りだすときには大事と言う。体験に基づいた小さな動きや色の想像が、創りだすときの細部に違いを生み、神を細部に宿すと。だ...

対談形式なので、論理が省略されたりしているから、ちょっと理解しにくく、信用しにくい内容。 以下、気になったところ。 「虫眼」小さい事に気づき分類する眼が、何かを創りだすときには大事と言う。体験に基づいた小さな動きや色の想像が、創りだすときの細部に違いを生み、神を細部に宿すと。だから細部にまで神が宿る自然に学べと。 「一本の映画が時代を動かすきっかけになるとしたら、すでに世の中全体がどこかへ向かおうとしている、その下準備が充分できてるときに、引き金になるということはあったとしても、これで世の中が変わるだろうなんて自分たちの仕事を考えるのは、傲慢の極みだと思っています。」 「結論が全部人間関係になってしまっている・・・人間嫌いになった時代。」 「走る少年を描くときにですね、足の裏にくい込む石の痛さとか、まとわりつく服の裾とか、そういうものを感じながら、走るっていうことを何とか表現したいって机にかじりつくのが、ぼくにとっての官能性です。」 「基本的にアニメーション作ってて一番最後に残るのは、子供を楽しませたいという気持ちですね。ただそれだけなんです。」 「僕は子供の本質は悲劇性にあると思っています。つまらない大人になるために、あんあに誰もが持っていた素晴らしい可能性を失っていかざるをえない存在なんです。」 「世間には、あいつは馬鹿だ、インチキ、あれもウソと罵倒し続けている人がいますが、あれはむしろ本人の精神状態の問題です。この世の中、おかしなことで満ちているのは判っています。世の中とは、いつもどこかおかしいものなのでしょう。『おかしいねぇ』と言いつつ、好きなことをやっていこうと決めている。」

Posted byブクログ

2011/09/01

戦争を子供時代に経験し、高度経済成長の時代を経験してきた世代。やっぱそうなると昔は良かったってなるよね~。 その時代が良かったというよりは日本中が貧乏で、一方で裕福なアメリカが目の前にある状況。馬人参じゃないけど、こんな時代だと皆自然と活力もでてきてがんばるよね。 先進国に追いつ...

戦争を子供時代に経験し、高度経済成長の時代を経験してきた世代。やっぱそうなると昔は良かったってなるよね~。 その時代が良かったというよりは日本中が貧乏で、一方で裕福なアメリカが目の前にある状況。馬人参じゃないけど、こんな時代だと皆自然と活力もでてきてがんばるよね。 先進国に追いつき追いこしちゃってお手本にするものがなくなり、新興国からは突き上げられちゃってる現在だとハングリーになるのは難しいよね。 Stay hungry, be foolishってのがもてはやされるってのはやっぱそういうことなんじゃないかなと思った本。 しかし彼らは幸せな時代を生きたよね。

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2011/08/31

世代が違う人の言葉に耳を傾けることは大切。おもしろかった。 が、宮崎駿の口ぶりにところどころウチの上司を彷彿とさせるところがあり、おんなじ感じだったらちょっと…そのへんは思考停止することにする。

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