鼻 の商品レビュー
まずホラー小説大賞短編賞の「鼻」。途中まで読んで、オチを思いついてしまい。多分そうだろうと読んでいったら、終盤でなんだか予想外の展開になり、最後は騙されたーって感じで、良い短編のお手本みたいな話だ。素晴らしい。 「暴落」は、世にも奇妙な物語のパクリではないかという指摘があった...
まずホラー小説大賞短編賞の「鼻」。途中まで読んで、オチを思いついてしまい。多分そうだろうと読んでいったら、終盤でなんだか予想外の展開になり、最後は騙されたーって感じで、良い短編のお手本みたいな話だ。素晴らしい。 「暴落」は、世にも奇妙な物語のパクリではないかという指摘があった。その作品を僕も観たと思うが、ノベライズと思って読んだから(笑)問題なく楽しめた。まあ、こちらの方がドラマが細かく展開していくし(20分のドラマより丁寧で当然だろうが)、楽しめることは楽しめたからOK(?)。 「受難」は、結構笑える。設定自体は誰でも考えられるようなものだと思うが、そこに出てくる人々のキャラクターが突き抜けていて、どうにもならない感がよく出ていた。いい作品だと思う。 乱歩賞の作品も読んでみたい。
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「コンプレックスは個性なのか?」 二つの世界。 現実と虚構。 でもどっちが真実かわからない。 共通項は「鼻」。 曽根氏のデヴュー作。
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人間たちが「テング」と「ブタ」に分類され、鼻を持つテングが持たないブタに迫害されている世界。外科医である主人公はテングたちを救うべく、違法である鼻の切除手術を決意するが、物語は救いようのない悲劇へと止めるすべなく転がっていく…。 表題作は、曽根圭介氏による日本ホラー小説大賞...
人間たちが「テング」と「ブタ」に分類され、鼻を持つテングが持たないブタに迫害されている世界。外科医である主人公はテングたちを救うべく、違法である鼻の切除手術を決意するが、物語は救いようのない悲劇へと止めるすべなく転がっていく…。 表題作は、曽根圭介氏による日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。二つの物語が平行して語られていくが、言いようもなく不穏な空気が充満し、読んでいる間、何とも言えない緊張感に包まれる。そして驚愕の真相が明らかになった時、読者は本を前に呆然とし尽くすしかないだろう。賞にふさわしい傑作である。 本書には表題作の他に「暴落」「受難」の2編を収録。 「暴落」はもし人の価値が株価のように数値化されていたら、というワンアイデアを小説化。エリートコースを歩む主人公が辿る意外な末路とは。 「受難」は、ある朝目覚めてみたら路地裏に監禁されていた、というシチュエーション・ホラー(という言葉があるのかわからんけど)。状況が明らかになるにつれて徐々に恐怖感が増していく構成が見事。 以上、収録されている3作品とも読み応えのある出来。 ちなみに作者は本作と同時期に『沈底魚』という長編小説で江戸川乱歩賞を受賞している。日本ホラー小説大賞の正賞と江戸川乱歩賞を史上初めて同時に受賞した。 2作を読み比べると、本当にこれを同じ人物が書いたのだろうか?と疑いたくなるほど作風が違う。この守備範囲の広さは驚異的。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「グロいのダメなら、厳しいかも。」 そう言われて貸してもらった一冊。 一番面白かった二編について。 一編目の「暴落」 しばらくは世間一般の意味での「株の暴落」を気にしていると思っていたし、老人に席を譲り損ねたことをあんなにも悔しがるなんて尋常じゃないな〜くらいにしか思っていなかった。 見えない「株」は確かに誰しもの心の中の評価として存在するけど、それを上げたり下げたりする要因を、 まさか世間にテロップなどで声高に発表しない。 これは「有り得ない」って言い切れなかったどころか、つい「■aceBook」や「●witter」と重なってしまう。 安易に想像がつくから、我々と無関係だと思いきれないから、怖い。 だからこそ、面白かった。 表題作「鼻」 本が手放せなくてわざわざ喫茶店に入って読んでしまった…。 なんというか…感想をうまく表現出来ずに悔しいけど、完全に「やられたー」 という感じ。読む時に少しぐらい、「こう来るな?」と勘ぐってしまう割には、 あまりにあっけなく、いともかんたんに、騙された。 そしてあまりにキレイに騙されたので、気持ちいいくらい。 個人的には「グロい」のは確かに得意ではないけど、 これが文章だったから読み切れた気がする。 映画だと直接的すぎるけど、この作品では描写が淡々としたコトバでしかなく、 「グロい」という拒否反応を起こす時間がないくらい、 続きが知りたいと思う気持ちのほうが強かった。
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曽根圭介さんは格差社会的なものが根底にテーマとしてあるのかな……とか。 ほかの作品もなんとなくそういうテーマが見え隠れする。 「鼻」とか笑っちゃうほど怖いのに、一抹の切なさが残るのはなぜだらう。 「受難」も理由も動機も示されずただひたすらひどい目にあう男の話なんだけど、終盤、泣け...
曽根圭介さんは格差社会的なものが根底にテーマとしてあるのかな……とか。 ほかの作品もなんとなくそういうテーマが見え隠れする。 「鼻」とか笑っちゃうほど怖いのに、一抹の切なさが残るのはなぜだらう。 「受難」も理由も動機も示されずただひたすらひどい目にあう男の話なんだけど、終盤、泣けてくる。なんでだろう。
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「暴落」「受難」「鼻」の三編。 「鼻」は第14回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作だそうです。 三編とも世にも奇妙な物語テイストで、じわ怖で面白かった。 特に「鼻」は大賞受賞作というだけあって、すっかりやられてしまいました。 後書きの解説読むまでいまいちわからなかったのですが、解説読...
「暴落」「受難」「鼻」の三編。 「鼻」は第14回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作だそうです。 三編とも世にも奇妙な物語テイストで、じわ怖で面白かった。 特に「鼻」は大賞受賞作というだけあって、すっかりやられてしまいました。 後書きの解説読むまでいまいちわからなかったのですが、解説読んだ後思わずもう一回読み返してしまいました。よく作りこまれた話で、良質ミステリー読んだあとみたいな衝撃でした。これはすごい。
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会社の人が社内掲示板にある出来事の引用として紹介していた本。 怖かった。 人間の業の深さをえぐり出すような内容で、恐怖の質がホラーとは異なるが、背筋が寒くなるような感覚を覚えました。 短編集ですがかなり濃い作品ぞろいです。
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表題の「鼻」は日本ホラー小説大賞とっただけあって読みごたえあった。やられたって感じ。あとの二作はまあそれなり。
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TSUTAYAで「話題の本」のPOPに惹かれて買った本。 取り合えず、3つどの話も読んだあとの後味が悪かった。 面白い面白くないに関わらず、なんか怖かった。ゾクゾクするような怖さ。 かといって、嫌いかと言われれば嫌いではない。 でも今は読み返したいとは思えない作品です。 ちなみ...
TSUTAYAで「話題の本」のPOPに惹かれて買った本。 取り合えず、3つどの話も読んだあとの後味が悪かった。 面白い面白くないに関わらず、なんか怖かった。ゾクゾクするような怖さ。 かといって、嫌いかと言われれば嫌いではない。 でも今は読み返したいとは思えない作品です。 ちなみに、TSUTAYAのPOPには「世にも奇妙な物語が好きな人は必見?!」って書いてありました。 確かにそんな感じでした。
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日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録している。 独特な世界観が面白い。何といっても怖い。上手く表せないが、良い意味で嫌な怖さといった感じだ。この人の他の作品も読みたくなりました。
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