ウェブ時代をゆく の商品レビュー
#0奈良県立図書情報館ビブリオバトル「プライベートとパブリック」で発表された本です。チャンプ本。 2011.3.13
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※このレビューにはネタバレを含みます
ウェブ時代をゆく いかに働き、いかに学ぶか 前著「ウェブ進化論」の思索をブログという道具を駆使して深めています。これからの若い人にエールを送っているとても感銘を受ける本です。 ウェブが進化してもうひとつの地球となった時の職業、リーダーシップ、知の集積、組織論が、著者の経験や知見を交えながら語られます。著者が何度も書いているように、非常に楽観的でポジティブな論調です。しかし楽観的であることを意識しつつも新しい可能性を提示することによって若い人への頼もしいエールとなっています。 竹蔵が勤めている外資系の会社では、「どんな人でも、立派な仕事、創造的な仕事をしたいと望んでおり、適切な環境があれば、必ずそうなるものだ。」という理念で会社が運営されています。こういったシリコンバレーのマインドセットが本書の中でも語られ、進化したウェブの世界でのある種の共通のマインドとなるのではないかと著者は考えているようです。 いづれにしても、これからの半世紀くらいでもうひとつの地球に人類の叡智が整理・集積された時にどういった変化が起こるのか?WEB2.0という概念を超えた想像できないような新しい知性や組織によって全く新しい地平が開拓される可能性を思うとわくわくしてくると共に、これからの自分自身の働き方、目標設定の仕方に関してとても良い刺激になりました。 若い人(若いと思っている人)に是非読んでもらいたい一冊です。 竹蔵
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主にインターネットがどう世界を変え,ゆえにこれからどのようにインターネットを使って生きていくべきかが書かれているが,”インターネット”を”AI”に置き換えても概ね成立する内容. ・どんな分野でも学習の高速道路を進めばある程度のレベルまでは誰でもスッと進める.ただしそこで大渋滞が発...
主にインターネットがどう世界を変え,ゆえにこれからどのようにインターネットを使って生きていくべきかが書かれているが,”インターネット”を”AI”に置き換えても概ね成立する内容. ・どんな分野でも学習の高速道路を進めばある程度のレベルまでは誰でもスッと進める.ただしそこで大渋滞が発生していることがあるので,そこで粘るか高速道路を降りてその知識を別で活用するかを選択すればよい.まずは好きな分野でどんどん進もう ・グーグルが成功した理由は,広告産業をどう変えるかという「経済のゲーム」ではなく世界の情報をどう整理すべきかという「知と情報のゲーム」を戦ったから. ・流しそうめん型情報処理.そうめん(情報)は無限なので,食べたいときに食べ,それ以外は流しておく.「無限の情報」と「自らの有限の志向性」を直感的にマッピングする感覚=膨大な情報を遮断せず大切な情報を探し続ける能力=パーソナルカミオカンデ →信号をキャッチしたら行動に移す.①時間の使い方の優先順位を変えて勝負する②そのためにやめることを先に決める(時間は有限)③長期になりたい自分と短期になれる自分を意識する ・「in the right place at the right time(正しいときに正しい場所にいる)」が人生のすべて.突き詰めて言えば,誰かの心に印象を残し,大切なときにその誰かから誘われる力.そのためには,常識的に,少し積極的に日常を丁寧に生きることにほかならない.
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15年前に書かれた、ウェブによる社会変化の論考。 今となっては当たり前になっていることもあるが、ウェブの本質をついていて錆びない内容も多かった。 羽生さんが発案した「知の高速道路とその先の大渋滞」という概念。つまり、「あなたが望むのであれば、何かについて習熟するためにネットの高速...
15年前に書かれた、ウェブによる社会変化の論考。 今となっては当たり前になっていることもあるが、ウェブの本質をついていて錆びない内容も多かった。 羽生さんが発案した「知の高速道路とその先の大渋滞」という概念。つまり、「あなたが望むのであれば、何かについて習熟するためにネットの高速道路をひた走れば良い、ただし、一定レベルになるとその先には大渋滞が待ち受けている」というのは的を射ている。 とくに、この本が書かれた15年後である今は、YouTubeなどの各種プラットフォームで容易に情報収集できる時代になった。ある程度のレベルまでは無料で先人の知恵を参考にしまくることが可能だ。問題はそのあとで、高速道路をひた走った先で頭一つ抜けるには「大渋滞」が待ち受けていて、かなり大変ですよということと、大渋滞を避ける場合は自分オリジナルな「けものみち」を進むことになるよ、ということ。筆者は早々に「けものみち」を行くことを選んだ。自分なりの「けものみち」の選び方も参考になった。
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2007年出版 没頭-群衆の叡智-オープンソース 人生の幸福とは「好きを貫いて生涯を送ること」 In the right place at right time. 多様なロールモデルを見つける。どこに惹かれるのか吟味する。時間の使い方の優先順位を変える。やめることを先に決める。...
2007年出版 没頭-群衆の叡智-オープンソース 人生の幸福とは「好きを貫いて生涯を送ること」 In the right place at right time. 多様なロールモデルを見つける。どこに惹かれるのか吟味する。時間の使い方の優先順位を変える。やめることを先に決める。短期的に「なれる自分」を積み重ねる。
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2020年に読んで、2007年にこれだけの示唆を込めて書けていたのはすごいと思う。 10年以上前の書籍なのでもちろん一部内容は今更感はあるのは仕方ないが、4章の「ロールモデル思考法」や6章の「大組織vs小組織」あたりは、自分の好きなこと、向いたこと、やりたいことの見つけ方や考え方...
2020年に読んで、2007年にこれだけの示唆を込めて書けていたのはすごいと思う。 10年以上前の書籍なのでもちろん一部内容は今更感はあるのは仕方ないが、4章の「ロールモデル思考法」や6章の「大組織vs小組織」あたりは、自分の好きなこと、向いたこと、やりたいことの見つけ方や考え方が学べるため、時代に左右されず普遍的に参考になるような内容。 その他は、もしWEB2.0の頃の話を読みたければおすすめ。(私は読み流したが)
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※感想は、「ウェブ進化論」とセットで記載してます。 直近で読んだ本の中では、最も私を震撼させた本と呼べるかも!? 93 大組織で成功できる人の要素 96 ネット・アスリートに贈る3つの言葉 103 けものみちを1人で生きるコツ 114 正しい時に正しい場所にいる 118 ロ...
※感想は、「ウェブ進化論」とセットで記載してます。 直近で読んだ本の中では、最も私を震撼させた本と呼べるかも!? 93 大組織で成功できる人の要素 96 ネット・アスリートに贈る3つの言葉 103 けものみちを1人で生きるコツ 114 正しい時に正しい場所にいる 118 ロールモデル思考法とは何か 143 行動という観点からRM思考法を見る 147 ウェブ時代の知的生産 164 文系のオープンソースの道具 173 英語圏の強さとパブリック意識 187 自分にあった組織選択の基準 209 ウェブ・リテラシー 210 右端
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整然とした文章で読みやすい、キャリアパスの指南書。2007年発行なのでこのタイトルだが、今なら人生100年時代をいく、でもおかしくない内容。
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「道を聞かれた時に、知っているのにわざと違う道を教える人はほとんどいない」 「学びたいと思い一生懸命質問してくる子供を前に、わざと間違った方向に導く人はほとんどいない」(P80より) 「文学志願者への忠告を求められて菊池寛氏がこう書いていた。これから小説でも書こうとする人々は、少...
「道を聞かれた時に、知っているのにわざと違う道を教える人はほとんどいない」 「学びたいと思い一生懸命質問してくる子供を前に、わざと間違った方向に導く人はほとんどいない」(P80より) 「文学志願者への忠告を求められて菊池寛氏がこう書いていた。これから小説でも書こうとする人々は、少なくとも一外国語を習得せよ、と。当時、私はこれを読んで、実に簡明的確な忠告だと感心したのを今でも忘れずにいる。こういう言葉をほんとうの助言というのだ。心がけ次第で明日からでも実行が出来、実行した以上必ず実益がある、そういう言葉を、ほんとうの助言というのである」(P208 小林秀雄「作家志願者への助言」より) この「簡明」には欠けるが「自らを助くる」には有用な内容 怠け者には有用でないからたぶん 「為せば成る 為さねば生らぬ 何事も」為さぬは人の人が故なり 多くのひとは正しいかを判断することを放棄し煽り挫く
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インターネットの登場によりこれまでと違った働き方、生き方の可能性が拡がった。この時代のウェブと社会との関係、会社などの組織との関わり方などについて著者の経験も交えて紹介している。 向こう側の世界で今何が起こっていて、それがこちら側の世界にどう影響を与えているのか、数多くの実例を...
インターネットの登場によりこれまでと違った働き方、生き方の可能性が拡がった。この時代のウェブと社会との関係、会社などの組織との関わり方などについて著者の経験も交えて紹介している。 向こう側の世界で今何が起こっていて、それがこちら側の世界にどう影響を与えているのか、数多くの実例を挙げながら説明しているためわかり易い。 『ウェブ進化論』の完結篇という位置付けになっているが、本書から読んでも問題ない。
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