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黄金の王 白銀の王 の商品レビュー

4.1

79件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2022/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

☆4と☆3でとても悩みました。 「五常」より「克己復礼」の言葉が浮かぶ話であったように思います。 ただ表題は二人の王とするのに、薫衣に寄って穭の負担をあまり感じれなかった気がします。 ただ綺麗ごとに終わらない話がとても良かったです。 個人的に装画は読後も合っているとは思わず、角川文庫のほうが合っていると思いました。

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2022/09/13

何代にもわたる一族の争いを終えるために、二人の王が選んだ道は、考え得る限りもっとも過酷な道だった・・・ 一冊で終わらせるのがもったいないくらい骨太な話なのだが、これを何冊にもわたって書くとそれこそ一桁で終わるのか疑問である。 大きな波がこれでもかというくらいあっさり終わる...

何代にもわたる一族の争いを終えるために、二人の王が選んだ道は、考え得る限りもっとも過酷な道だった・・・ 一冊で終わらせるのがもったいないくらい骨太な話なのだが、これを何冊にもわたって書くとそれこそ一桁で終わるのか疑問である。 大きな波がこれでもかというくらいあっさり終わる。 面白いのは間違いない。

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2022/07/13

面白かった。ボリュームも程よく、むしろもう少し詳細あってもよかったか。ヒヅチもクノエも魅力的でした。

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2022/01/11

2人の王のそれぞれの苦悩と、並び立ち乗り越える苦難の話。とても面白かったが、全編にわたって辛い。苦しみ喘ぎながらそれをおして生きることの辛さ。そこにほんの少し差し込む、伴侶の温かさ。 もっと若い時分に読みたかったな。 あとは名前の漢字が読みづらく、そちらに意識が持っていかれがちで...

2人の王のそれぞれの苦悩と、並び立ち乗り越える苦難の話。とても面白かったが、全編にわたって辛い。苦しみ喘ぎながらそれをおして生きることの辛さ。そこにほんの少し差し込む、伴侶の温かさ。 もっと若い時分に読みたかったな。 あとは名前の漢字が読みづらく、そちらに意識が持っていかれがちで集中が乱れるのが読んでいて残念だった。

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2019/05/18

萌え(燃え)死ぬかと思った!! とにかく、すばらしい、男二人の関係性を克明に描き出した、人間ドラマである。 この舞台となっている国では、2つの血筋の王家が殺し合いを続けていて、戦闘による王位奪取という形でほぼ、一世代ごとに王家が交代していく。 交代のときにはほぼ負けた方の王家は皆...

萌え(燃え)死ぬかと思った!! とにかく、すばらしい、男二人の関係性を克明に描き出した、人間ドラマである。 この舞台となっている国では、2つの血筋の王家が殺し合いを続けていて、戦闘による王位奪取という形でほぼ、一世代ごとに王家が交代していく。 交代のときにはほぼ負けた方の王家は皆殺しに近いひどい扱いをうける。 そして、主人公二人は、この2つの王家の直系の当主通し。例によって一人は王座に即き、もう一人は父の代にその座を追われ幽閉生活を送っていた。 互いに、自身の肉親を、もう一つの王家の血筋に殺されており、本人にとっても不倶戴天の敵。 さらに親や周囲からも敵愾心を語られ、というか、それぞれの血筋はもはや、もう一つの血筋を滅ぼすことを、存在意義とさえしている段階にきている。 さて、そんな憎み合い殺し合うことが生まれ持っての運命であるこの両者が、この関係を乗り越えるため、何よりも「国を守るため」に手を取り合うことから話は始まる。 この両家の争いは何よりも国そのものを衰弱させていると気づいたからである。 そして、現在王となっている櫓(ひづち)の妹を、幽閉中の薫衣(くのえ)が娶り、義兄弟なって盟友関係を(水面下で)結び、事態は動き出す。 しかしここからが、単純ではない。 まずこの二人以外の、それぞれの族の人々は殺し合うことが存在意義とさえ思っているのだから、味方からとにかく攻撃される。 さらには、お互いの中にも相手を殺したいという気持ちが、その幼少からの環境によって、育っている。 で、もう一つ決定的な燃えポイントなのだが、全くの個人としてこの両者が、お互いプライドをかけて相手にだけは負けたくないと思っているところである。両者とも常人の域をはるかに抜けて優秀なのだが、互いに自分には無い長所を見て嫉妬する。で、劣等感に駆られるたびに瞬間的に、殺してしまいたいと思ってしまうのである。 まさに、白刃をのど元に突き付けあうような関係。しかし国を守るという目標を共有できるただ一人の相手。 まさに行き詰まる関係である。 さて、ここまで書くと関係性的にはほぼBLなのだが、この話が単なるBLにとどまらないところは二人の関係のみに世界が終始せず、世界は着実に周囲にも広がり、周囲の人々がこの二人の関係を決定的に動かすところにある。しかも女性が。 二人とも薫衣の妻となる女性なのだが、このうち櫓の妹の存在は良かった。最後の最後で、この人がすべてに救いを与えるということは、本当にこの物語にやさしさを与えている。 (たぶん、こういうストーリーを書けるということはこの著者は女性なのではないかと思う) 純粋に権謀術数のうずまく、三国志みたいな作品としても読めるほど、政治の話のあたりは精緻に、冷酷に描かれているし、甘いところはない。サラリーマンでも、ぐっときながら読めるだろう。 まあ、甘いところをつけば、この二人が関係を築ける前提条件となっているところが、強力な外敵が突如として現れたという歴史状況というところである。 なんというか、そりゃ外敵が現れたら内部的にはまとまらざるをえないよなという気もするから、ちょっと甘いなと。 まあ何より、国家を存続させる必要条件は外敵、仮想敵国の存在であるとはよくいったものである。 その点ちょっと甘い部分をのぞけば、とても良くできた話であるし、なによりもときめきます。

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2018/11/12

憎しみ殺し合う二つの王家が憎しみを乗り越えて一つになっていく話。これを読んでいると、リーダー(頭領)とはこんなにつらいものなのかと改めて思い知る。みちびく者という形で、リーダーの有り様を語っているが、その内容は途方もないほど重い。リーダーは孤独だというけれど、そんな言葉では顕しき...

憎しみ殺し合う二つの王家が憎しみを乗り越えて一つになっていく話。これを読んでいると、リーダー(頭領)とはこんなにつらいものなのかと改めて思い知る。みちびく者という形で、リーダーの有り様を語っているが、その内容は途方もないほど重い。リーダーは孤独だというけれど、そんな言葉では顕しきれない、そんな責務をこの本で学んだ。

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2018/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

コテコテのファンタジー。 永きにわたり戦い続けてきた二つの一族、鳳穐と旺 厦。この争いに終止符をうつべ穭と薫衣は茨の道を歩むことになる。荷積の存在は大きい。素敵な女性だ。 こういう世界観は大好き!!

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2016/08/25

飛ばしながらだけど、読了。 大局を見定め、その生を責とともに果たそうとすることの困難さを感じた。 葛藤の本。

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2016/05/10

国を守るため、二人の王はもっとも困難な道を選んだ さらっと読むつもりだったのに、読み出したら胸が苦しく、最後は涙目だった。 互いに憎み、殺し合いを繰り返してきた二つの一族の頭領が、成すべきことを成すべく、二人だけで困難な未来に向けて耐え、乗り越えて行く展開は、必ず読み手を熱くさ...

国を守るため、二人の王はもっとも困難な道を選んだ さらっと読むつもりだったのに、読み出したら胸が苦しく、最後は涙目だった。 互いに憎み、殺し合いを繰り返してきた二つの一族の頭領が、成すべきことを成すべく、二人だけで困難な未来に向けて耐え、乗り越えて行く展開は、必ず読み手を熱くさせる。 この話はファンタジーだが、現実にも歴史の流れで憎み合う宗派や国がある。先のことを考えず、目の前の仇を討つことは、本当に国を、民を導く者の成すことではない。憎み、憎まれの連鎖を断ち切るには、大変な困難を伴うことではあるが、未来の、後世のために、目を背けてはならないのだと考えさせられた。

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2022/02/23

 胃が痛くなるような話だった。綱渡りを渡り終えられるのか、綱が切れてしまうのか、後ろから落とされてしまうのか。読んでてしんどかった。これだけの話をよくこの長さにまとめたと思うけど、これでもっと長かったらとてもしんどくてつらかった。

Posted byブクログ