「読み」の整理学 の商品レビュー
この本自体、書くことが整理し尽くされているということはなくてわからない部分が多い かと思えば、同じことを繰り返し説明されているため、読みやすい箇所も点在している。 筆者の意見に理解できる部分もあれば、理解できない部分もあるため既知と未知の読みが実践できるのではないか。
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読み方には既知を読むα読みと未知を読むβ読みがあると言う主張には、かなり説得力があって納得した。 その上で、α読みβ読みは目的によって使い分けられるといいんじゃないかなと感じた。 β読みの対象として一番有効なのが文芸作品とか物語だと言ってるけど、全員が全員作品から新たな意味を発...
読み方には既知を読むα読みと未知を読むβ読みがあると言う主張には、かなり説得力があって納得した。 その上で、α読みβ読みは目的によって使い分けられるといいんじゃないかなと感じた。 β読みの対象として一番有効なのが文芸作品とか物語だと言ってるけど、全員が全員作品から新たな意味を発見したいと思っているわけじゃないってのはやっぱ認識しておいた方がいい。 純粋に作品を味わったり楽しんだりしたいなら、α読みでガンガン感情移入すればいいと思うし、知識教養を身につけたり、自分で新たな価値とか意味を見つけたりしたいと思うなら、普遍的なコンテクストに基づいたβ読みをすればいいと思う。 改めて、全体としてかなり論にまとまりと説得力がある。「読書」や「読み」というものの原点に立ち返ってその方法を検討するという観点に立った時、素読を実践に移せずにはいられない。 「読む」という行為そのものに疑問を投げかけ、本質を問うている良質な本だった。すごく有益な学びになる。
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未知を知るβ読みを区別する。未知を知る読みができるようになるためにどうするか。分からなくて読む忍耐力をもって、確実に先人がよいとしたものを信じて、何回も読みましょう。分かったらおめでとう。相手への信頼がすごいなあ。
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ほんとになんとなく言いたいことはわかるだけど面白くはないと言うか読む習慣がある自分には刺さらない感じ。
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既に知っている事を読むα読み、未知の事を読むβ読み、というふうに読み方を2種類に分けた上で、未知のことを読む読み方を鍛えるには?を考察した本。 「知っていることを読んだってしょうがない」という意見には、頷ける時とそうじゃない時があるんじゃないの?と思いながら読んだけど、とは言え...
既に知っている事を読むα読み、未知の事を読むβ読み、というふうに読み方を2種類に分けた上で、未知のことを読む読み方を鍛えるには?を考察した本。 「知っていることを読んだってしょうがない」という意見には、頷ける時とそうじゃない時があるんじゃないの?と思いながら読んだけど、とは言え、未知の世界に手を伸ばすのは難しいし挫折することもあるけど、楽しい。 実際には、著者も言うように、既知と未知が混在した情報を読むことが多く、割合としてどちらが多いのかで、いずれかの読みに寄るのだと思うけど……。うーん、確かに時間をおいて再び読むとわかるようになることもあるし、古典と呼ばれるものなんかも何度も読むたびに面白いと感じる部分が変わるけれど、それは人生経験を得て既知の情報が増えて、β読みからα読みになっただけのようにも思える。 この本も、何度も「実はよくわからん所があるんだよね」と思いながら読んでいたら、いつか、丸ごとわかるようになるのだろうか。
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本書は、読書のテクニックを紹介するハウツーものではなく、むしろ読書の「心構え」を説くものだ。 著者の批判するように、たのしいアルファー読みに私は終始し、忍耐のいるベーター読みをいままで一切したことがない。大学生としてあるまじきことだ。恥ずかしい。 しかし未知のものを学習するのが勉強なら、ベーター読みがなんとしても必要だ。示される方法は昔ながらの王道に徹している。すなわち古典を時間をかけてくりかえしくりかえし読むこと。生ぬるい読書しかしてこなかった私にはかなり忍耐力のいるつらいやり方だが、これしか道はないのだと覚悟を決めさせられた。 ただ、著者の態度は独断的な懐古主義に映るところも多い。なぜなら読書をめぐる歴史的な記述にデータが一切示されず、著者の推測・仮説の域を出ていないと感じさせるからだ。またアルファー読み・ベーター読みと言語習得との関係については大変興味深いが、現代の発達心理学などの科学的立場からすると正しいのだろうか。真偽は不明だ。 ところで、これから個人的に読もうと思った本は、大学の講義で知ったプラトンと荀子、あとは近代文学・古典文学・海外文学の名著だ。少なくとも1冊を3回は読まねばならないし、図書館で借りるのではなく自腹で買って、なるべくむずかしい岩波文庫などを選ぶべつもりだ。
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「思考の整理学」で知られている著者の作品。「読書の方法」の加筆、修正版になる。 既知の読み「アルファー読み」、未知の読み「ベーター読み」の二つの読み方を定義づけ、子供の言語力の基盤、作品の古典化、本というのは本来、読み手がどのように学びを得るかが読み方ということがわかる一冊。 こ...
「思考の整理学」で知られている著者の作品。「読書の方法」の加筆、修正版になる。 既知の読み「アルファー読み」、未知の読み「ベーター読み」の二つの読み方を定義づけ、子供の言語力の基盤、作品の古典化、本というのは本来、読み手がどのように学びを得るかが読み方ということがわかる一冊。 この本もまさに繰り返し読むことで気付きを得られる「古典」になりうる作品と感じた。
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少し難解な本だった。 著者は読書には既知の内容をベースに読むアルファ読みと、未知の内容を考えて読むベータ読みという2種類の読みのフェーズが存在するとしている。 近年では読者に優しい本が溢れ、無意識的にアルファ読みに慣れてしまっていることに著者は警笛を鳴らしている。 意識的にベータ...
少し難解な本だった。 著者は読書には既知の内容をベースに読むアルファ読みと、未知の内容を考えて読むベータ読みという2種類の読みのフェーズが存在するとしている。 近年では読者に優しい本が溢れ、無意識的にアルファ読みに慣れてしまっていることに著者は警笛を鳴らしている。 意識的にベータ読みを取り入れ考える癖をつける必要があるというメッセージが読み取れた。 自分の読み方や考え方を見直すことができる一冊だった。 時間を空けてまた読みたい。
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p.191 何事も合理的に理解しようとしがちな現代人(ある意味資本主義的)/場当たり的な思考と知識以上に、時間が経ってもなお変わらぬ"古典的"論述(古き良き考え、と理解した)を読み解こうとする、そのスキルが求められている、とのこと。
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色々納得しました。すごくおもしろかった。読んでいて楽しい本、難しい本と感じる理由が一部言語化されたと言う点で、無意識の既知の本だったのかもしれない。 言語に関する学習についての記述も豊富で、今井むつみ先生の著書にも繋がるなと感じました。未知の読書のために必要なことも示されていて勉...
色々納得しました。すごくおもしろかった。読んでいて楽しい本、難しい本と感じる理由が一部言語化されたと言う点で、無意識の既知の本だったのかもしれない。 言語に関する学習についての記述も豊富で、今井むつみ先生の著書にも繋がるなと感じました。未知の読書のために必要なことも示されていて勉強になったし、国語の授業で小説や評論を扱う意義についても納得しました。大人になって特に既知の読書に偏りがちなので、未知の読書もやっていきたい。 学習の仕方にも繋がる話でした。
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