いやいやえん の商品レビュー
2024.11.2市立図書館 中川李枝子さんの訃報を聞いて借りに行ったときには蔵書ぜんぶ出払っていたが、やっと本棚に戻ってきていたので借りてみた。 デビュー作にして代表作だが、私が出会ったのは小学校か児童センターの本棚だった。うちには「ももいろのきりん」やぐりとぐらシリーズは何冊...
2024.11.2市立図書館 中川李枝子さんの訃報を聞いて借りに行ったときには蔵書ぜんぶ出払っていたが、やっと本棚に戻ってきていたので借りてみた。 デビュー作にして代表作だが、私が出会ったのは小学校か児童センターの本棚だった。うちには「ももいろのきりん」やぐりとぐらシリーズは何冊もあったけれど、この本はなぜかなかった。うちでのんびり育つ子には保育園のお話は必要ないと母が思っていたのかもしれないし、単に天邪鬼でメジャーな本には興味がなかったのかもしれない(その節はある)。 今は、手元の「ISSUE 中川李枝子 冒険のはじまり」(←訃報を聞いて手にとった掘り出し物ムック)にこの本の原型といえる同人誌の復刻版があるので、やっとそれと読み比べることができ、見比べると、"自分の保育理論をつめこんだ創作"から、こどもに親しまれ愛されるお話になるまでにずいぶん手を入れていることがわかる。 「ちゅーりっぷほいくえん」「くじらとり」「ちこちゃん」「やまのこぐちゃん」「おおかみ」「山のぼり」「いやいやえん」の7篇のうち、今のわたしが好きなのは「おおかみ」かな。「こぐちゃん」もいい。
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それを見た瞬間に自分が小さい時の色んなあやふやな感覚がぶわっと蘇って懐かしさで胸がいっぱいになるモノ達がある。 この「いやいやえん」はそのモノのひとつでした。 たぶん何度も何度も読みました。いや、読んでもらいました。 正直、話の内容やオチ自体は全然覚えてないのだけれどこの赤い表紙...
それを見た瞬間に自分が小さい時の色んなあやふやな感覚がぶわっと蘇って懐かしさで胸がいっぱいになるモノ達がある。 この「いやいやえん」はそのモノのひとつでした。 たぶん何度も何度も読みました。いや、読んでもらいました。 正直、話の内容やオチ自体は全然覚えてないのだけれどこの赤い表紙や中の挿絵、読んでる途中に そうそう!この鬼の不思議な感じ!、ほしぐみさんの作ったこの船憧れたな〜など小さい時の想いの感覚が溢れてきてなんだか温かい読書時間だった。 小さかった時の自分と久しぶりに会えた気分になりました。 大人になってふと疲れてしまった時に、自分の小さい頃の純粋な想いや感覚を蘇らせてくれるモノ(絵本を選ぶ時にたびたび訪れるけど) ってとても貴重で大事なのかもなと思いました そして同時に自分の子供達にもそんな温かいモノをひとつでも多く作ってあげれたらなと思えた"読んであげる側になった"私でした。
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宮崎駿と中川李枝子の「となりのトトロ」の本のあとがきで触れられていたため借りてみた。 4歳息子がハマった! 絵本ではない文字ばかりの児童書は初めてで息子には敷居が高いかと思ったけれど、クラスの名前が息子の通っている保育園にもあるので親近感が湧き、最初から食いついていた。 し...
宮崎駿と中川李枝子の「となりのトトロ」の本のあとがきで触れられていたため借りてみた。 4歳息子がハマった! 絵本ではない文字ばかりの児童書は初めてで息子には敷居が高いかと思ったけれど、クラスの名前が息子の通っている保育園にもあるので親近感が湧き、最初から食いついていた。 しげるくんが1日に忘れてしまった17個のお約束を読み上げると、けらけらと笑った。 とくに14個目の「お弁当の時、わざとにんじんをおとしました」が大好きなよう。本人にも思い当たる節があるのかしら?(笑) 母は保育園時代、給食で出たグリーンピースが苦手で、ピラフに入っていたグリーンピースをお友達や先生に隠れて床にぽいぽい落とした記憶が蘇った。 子どもの心をそのまま書かれていて、文字の多い本だけれど母も息子も楽しみながら読めた。
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三鷹の森ジブリ美術館で「くじらとり」を観て、一緒に行った友達から原作だよと教えてもらって読みました。 まだひらがなの読めない4歳児も気に入ったようで、休みながら半日かけて読みきかせて声が枯れました、、 1960年代に書かれたお話とのこと、現代の価値観からみるとジェンダー表現が...
三鷹の森ジブリ美術館で「くじらとり」を観て、一緒に行った友達から原作だよと教えてもらって読みました。 まだひらがなの読めない4歳児も気に入ったようで、休みながら半日かけて読みきかせて声が枯れました、、 1960年代に書かれたお話とのこと、現代の価値観からみるとジェンダー表現がややひっかかりますが、奔放な主人公が現実と不思議な世界を行き来する姿がとても楽しく、大人もわくわく読めました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「7SEEDS 作:田村由美」の作中にあった『いやいやえん』が実在していると知ったので、図書館で借りてみた。ぞうとらいおんまる……がやっとわかった。 小学校低学年向けの児童書。7つのお話が入っている。ひとつずつ感想。 ・ちゅーりっぷほいくえん しげるちゃんの物語。ちゅーりっぷえんの紹介と、この物語の主人公しげるちゃんが悪ガキという事が書かれている。 男の子が『ちゃん』付け?と思ってしまったけど、この時代はこうだったのかなと思うサザエさんのタラちゃんも『ちゃん』だし……たぶん、そういう事なのだろうな。 ・くじらとり ほいくえんの物語と思ってたら、海に行ってしまった。船の名前が『ぞうとらいおんまる』……おお。この船の名前かと思ってしまった。 くじらをとってくるのは面白いと思ってたら、クジラに助けてもらう物語だった。 ・ちこちゃん ちこちゃんの真似をすると宣言したしげるちゃんは、女の子の服を着せられて大変な目に合う。最終的にはちこちゃんに頼んで助けてもらう物語。 しげるちゃん、どの物語でも『悪い子』を一貫してて好き。でもちゃんと反省もする。 ・やまのこぐちゃん 変わった名前だなと思ったら、子熊のこぐちゃんだった。 ほいくえんにお手紙を出して、通っていいよとお知らせを貰って喜んできたこぐちゃん。でも、ほいくえんのみんなとは違うことが多くてお互いにびっくりしてしまう。 いろんな子がいるよという物語なのかなと思った。ほんわかしてて好き。 ・おおかみ おおかみが保育園に??と思ったら、違った。保育園をさぼったしげるちゃんが野原にやってきておおかみと遭遇する話。 おおかみがしげるちゃんを食べようと奮闘する姿が面白い。 ・山のぼり 山には果物がなっている。けれど、一つだけ真っ黒な山がある。果物の山に登って、果物を一つだけ食べていいと言われていたのに、しげるちゃんは二つ食べてしまう。そして、黒い山に登ってしまって……という物語。 ちょっと痛い目に合う物語だけど、最後が面白いので好き。 ・いやいやえん 本のタイトルにもある『いやいやえん』どこで区切るの?どういう事?と思ってた。 『嫌、嫌。園(保育園)』という意味だった。あれもこれも嫌だと言ったしげるちゃんは問題児ばかりの「いやいやえん」に連れていかれて……。 自分と同じような嫌な子たちばかりで、元の保育園が素敵な場所だと知るという物語。 おもしろい。「いやならいやでいいの」で大丈夫なの??と思ったけど、上手く子供が嫌だと思う要素をちりばめてある。面白かった。 よく読めば教訓的なのだけど、『子供』が見てる世界の視線なので、物語がすっと入り込んでくる。大人の都合に子供を合わせるのではなくて、子どもの都合に大人を合わせつつ、じわりと『それはダメ』が染みるようになっている。 でも、今の時代「ものおきに子供をとじこめる」はやっちゃダメなんだよな。 「ごふじょうへいってから」p113「わがはいは、たんげさぜんである」p167 この辺りの言葉も、わからない言葉だなと思う。 ご不浄はトイレのこと。「たんげさぜん」は架空の剣士らしい……知らない。わからない。でも、書かれた当時は有名なキャラだったのだろうなと思う。 時代を感じるのはしょうがない。でも、面白いことに変わりはない。子供が夢中になって読むのも分かる。 ごちそうさまでした。
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読んだことなかったから読んでみた。 ちゅーりっぷほいくえんに通うばらぐみの4才しげるを中心に7本の話が収録されていた。しげるは保育園のルールに従えない子供で、教訓ものかと思いきや、そうでもないのか? 女の子ちこちゃんの真似をするしげるの話『ちこちゃん』、保育園を休んだしげるが狼に...
読んだことなかったから読んでみた。 ちゅーりっぷほいくえんに通うばらぐみの4才しげるを中心に7本の話が収録されていた。しげるは保育園のルールに従えない子供で、教訓ものかと思いきや、そうでもないのか? 女の子ちこちゃんの真似をするしげるの話『ちこちゃん』、保育園を休んだしげるが狼に狙われる『おおかみ』、果物がたくさん実る山へ行く『山のぼり』、朝から嫌々ばかりのしげるがいやいやえんに行く話『いやいやえん』。これら4本は教訓ものっぽい雰囲気だけど、年長のほしぐみの男の子たちが海に出る『くじらとり』と子ぐまが入園してくる『やまのこぐちゃん』は教訓ものでもなさそう。不思議な本だった。 これ今の子供たちも楽しく読めるんだろうか。
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義母が息子の誕生日プレゼントと一緒に娘にもとプレゼントしてくれた本。 自分ではまだ読めないけれど、興味を持って次のお話次のお話と私が読むのを聞いてくれた。 文字の多い本はまだ早いかな?と思っていたけれど、挿絵と耳から聞くお話で想像力を働かせて笑っていた。 ここまでちゃんと聞いて...
義母が息子の誕生日プレゼントと一緒に娘にもとプレゼントしてくれた本。 自分ではまだ読めないけれど、興味を持って次のお話次のお話と私が読むのを聞いてくれた。 文字の多い本はまだ早いかな?と思っていたけれど、挿絵と耳から聞くお話で想像力を働かせて笑っていた。 ここまでちゃんと聞いてくれたのはとにかく話が面白いから。 こんな保育園生活が現実にあったら楽しいよね。 しげるちゃんいいキャラしてます。 おおかみと山のぼりが娘お気に入りのお話です。
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6y9m 幼稚園で先生が読んでくれた本。 双子が気に入りすぎて、絶対に欲しいと言ってきたので購入。 そこまで熱意をもって欲しいと自分から言うことがないので本当に気に入ったよう。 1章につき15分〜20分かけて音読していた。
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幼い頃に読んで激しく衝撃を受けた記憶が強烈に残っている。 親の言うことを一切聞かない主人公が、「いやいやえん」という特別な保育園に連れていかれるが、そこは自分以上にわがままな子たちであふれたカオスであり、散々な目に遭うといった話だったように記憶している。 幼稚園初日、お遊戯さ...
幼い頃に読んで激しく衝撃を受けた記憶が強烈に残っている。 親の言うことを一切聞かない主人公が、「いやいやえん」という特別な保育園に連れていかれるが、そこは自分以上にわがままな子たちであふれたカオスであり、散々な目に遭うといった話だったように記憶している。 幼稚園初日、お遊戯させられるのが馬鹿馬鹿しくなり、両親を残して勝手に一人自宅に帰り、不在に気づいた親が園内を散々探して自宅に電話したら、澄まして「お父さんとお母さんは出かけています」と電話に出てのたまったという私は、未就学児の頃に読んだこの本が、怖くて怖くて仕方なかった。何度も夢でうなされた。 今にして思えば、当時の不遜なわたしは、どこかで主人公と自分を同一視して物語に入り込んでいたのだろう。 そして、子どもだからと調子に乗っていると、いつか考えることもできないほど怖いことが突きつけられるのだ、大人の一切手加減容赦のない仕打ちは本当に恐ろしいのだ、と心の深いところに埋め込まれた気がする。
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