佐藤可士和の超整理術 の商品レビュー
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大企業から公共施設まで、幅広い分野のブランディングを手掛けるアートディレクター・クリエイティブディレクターの超整理術。 クリエイターでなくても、仕事をしている人であれば誰でもなにか発見がある本ではないでしょうか?! モノの整理から情報の整理、最後は思考の整理について書かれています。 ☆モノの整理 捨てることは不安との闘いであり「とりあえず」との闘いでもある。優先順位をつけて捨てれば頭の中もすっきり明確になる。 ☆思考の整理 相手のコトバも自分の思いも、言語化することが「整理」への近道。無意識を意識化する。 他人事を自分事にする。 優れた視点で対象を整理すれば、解決に向けての方向が明確になる。⇒答えはゼロから作るのではなく、対象の中に絶対にある。 本質は何なのか、徹底的に自問自答することの大切さを学びました。 深く考えることを億劫がってはいけません。
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本書はアートディレクター佐藤可士和による整理術の本であるが、一般に用いられる(机周りとか部屋等の)整理という意味よりも広義な“整理”について記述されている。具体的には、空間の整理(これが一般的な整理に該当する)、情報の整理、思考の整理についてである。 結論から言うと、本書はとても...
本書はアートディレクター佐藤可士和による整理術の本であるが、一般に用いられる(机周りとか部屋等の)整理という意味よりも広義な“整理”について記述されている。具体的には、空間の整理(これが一般的な整理に該当する)、情報の整理、思考の整理についてである。 結論から言うと、本書はとても読む価値のある本だと言える。最初、なんでアートディレクターが整理術の本を書いているのだろうと、やや懐疑的な印象を持つ人は多いかと思われる(自分自身もそうであった)。しかし、まずクリエイティブさというのは整理によって向上されるという繋がりがあるらしく、従ってクリエイティブを仕事とする筆者が書く整理術というのは繋がりがある事が確認される。続いて、そんな筆者が主張する整理術は、どれもこれも説得的な根拠に基づいており、且つ魅力的である。さらにいえば、広告を仕事とする筆者ならではの、読者に伝わりやすい文章、文面にもとても好感が持てる。というか文章自体とても上手である。そして何より、(本書中でもそうするようにと指摘されている事ではあるが)視点がとても独特であって、なおかつ説得力のあるものである事が、読者にとって興味関心を惹き付ける物となっている。以上のような点により、本書は読むに十分値する本であると言える。 個人的に、筆者は物事一つ一つに対して徹底的に考える姿勢を持っている事が印象的であった。この姿勢は整理の話に限らず幅広いところで役立つのではないかと感じた。 論より証拠、ということで、本書は多くの人に強く薦めたい。
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自己PRという感もいなめないくらい「例」と称して自己の実績が列挙されているが、我慢すればわかりやすい実例としてとらえられなくもない。 問題解決のための空間、情報、そして思考の整理という点は、共感できる。 状況把握:まず問診する。相手(あるいは自分)の心の中にイメージを建築する...
自己PRという感もいなめないくらい「例」と称して自己の実績が列挙されているが、我慢すればわかりやすい実例としてとらえられなくもない。 問題解決のための空間、情報、そして思考の整理という点は、共感できる。 状況把握:まず問診する。相手(あるいは自分)の心の中にイメージを建築する。情報を「見える化」して並べる。理想を描きだす、とか、無意識の意識化、という観念に似ている。 次に視点導入:問題の本質に迫る。引いて見つめて客観視する。あるべき姿(=ゴール、ビジョン)を導きだす。その結果因果関係を明らかにでき、優先順位を付けることができる。単純化することで、思い込みを捨て、ポジティブに反駁し、多面的に見る。 最後に課題設定:登るべき山、ルートを決める。
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あの佐藤さんの本なので、単なる整理の仕方とかそういう本ではないと期待していたんですが、やっぱりその通りで、思考の整理や、本質の捉え方という話で、きわめて読みやすく、また、マーケティングの世界に身をおいているものとしては本当に勉強になる一冊でした。広告がメインのお仕事と考えられがち...
あの佐藤さんの本なので、単なる整理の仕方とかそういう本ではないと期待していたんですが、やっぱりその通りで、思考の整理や、本質の捉え方という話で、きわめて読みやすく、また、マーケティングの世界に身をおいているものとしては本当に勉強になる一冊でした。広告がメインのお仕事と考えられがちな佐藤さんですが、決してそれだけではなく、独自の視点と完成で新しいものを次々と生み出している、その背景にはこんな考えがあったのか、と、興味深く感じました。やっぱり天才は天才なんでしょうけど、失礼ながらあまりにもまともというか、まっすぐな感じがとても好印象というか、なんて言うんですかね、素直にこの人の言うことは聞いておいたほうがいいなって思える感じ。2時間くらいで読み終えましたが、また読んでみてもいいかもです。
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再読したい。 すっきり、さっぱりすることがすべてにつながる。 整理と問題解決は同じベクトル という表現に共感した。 1,状況把握;対象を問診して、現状に関する情報を得る2,視点導入;情報に、ある視点を持ち込んで並べかえ、問題の本質を突き止める。 3,課題設定;問題解決のために、クリアすべき課題を設定する。 1−1 問診は、現在置かれている状況をきっちり把握し、問題点や重要な点を浮かび上がらせるためのもの。 いかにリアリティを引き出せるかが重要なポイント 2−2 物事を整理しながらプライオリティをつける訓練 フォルダの階層には5〜8個 常にビジョンを目指す、ポジティブな姿勢が大切 思考を言語化する 仮設を立て、恐れずに相手にぶつけてみる。 定期的にアップデートする→ものを増やさないために モノの定位置を決め、使用後はすぐ戻す→作業環境をすっきりさせるため フレームを決めてフォーマットを統一する→わかりやすく分類するため 視点を引いて客観視してみる 自分の思い込みをまず捨てる 視点を転換し多面的に見てみる 自分や相手の考えを言語化してみる 仮設を立てて、恐れず相手にぶつけてみる 他人ごとを自分ごとにしてみる 整理と問題解決のベクトルは同じ
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デザイン(アートディレクション)=相手のなかにある本質を引き出すこと。 それは、整理することで顕在化される。 整理法: 1.対象を問診して、現状に対する情報を得る 2.情報に、ある視点を持ち込んで並び替え、問題の本質を突き止める 3.問題解決のために、クリアするべき課題を設定する ・視点導入のコツ マイナスイメージはそのままプラスに転換できる マクロに引いて見る 反対側から捉えてみる *空間整理術 1アイテムを並べてみる 2プライオリティをつける 3いらないものを捨てる *情報整理術 受け手側は発信者側の意向など意に介さないものだ。 相手の理解を得たり興味を引いたりしないと、本当に心を捉えたことにはならない。そのためには、 1まず何が言いたいのかという主旨をはっきりとさせ、そのうえでどんなトーンで伝えるのかという工夫をすることが大切。 2視点を導入して問題の本質に迫ること。 3 情報同士を関連づける作業は、企業のブランディング=相手の心の中にブランドイメージを建設することに似ている。ブランド名を聞いただけで、立体的かつ複合的なイメージ像を浮かび上がらせること。 そのためには、ビジョンを持つことが大切。クライアントが真に望んでいることであり、潜在的にクライアントが秘めておりあるべき姿のことである。 ・視点の見つけ方 本質的な問題のありかたに気づくためには、引いて見つめ直すなど、客観的な視点を持つことが重要。 正面からでなく、色々な角度から見てみることも大切。 自分の思い込みは捨てる。 その際のありかたは、 相手の立場に立ち、相手の持っている材料のなかから魅力を最大限に引き出すという姿勢で臨む必要がある。 完全な第三者の立場になって考える。 あえて極論を考えてみる。 迷ったら具体的なシーンを思い浮かべてみる→様々なTPOを想定して、自分が取り組んでいる物事をどのように説明するかを考えてみる。友達に説明する場合、取材される場合・・・ *思考の整理術 思考の整理のポイントは、思考を情報化していくこと。 無意識の意識化。コツは、言語化していくこと。 キーワードを羅列し、仕分けして視点となる軸を見つける。 相手の言い分がまとまったら、自分なりの言葉に置き換えて反芻して投げかけてみる。 フロイトの自由連想法 自分のどこかでリアリティをもって捉えられないと、本当の意味での問題意識が生まれない。 他人事を自分事にする。
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レポート用に読んだ本。 空間の整理術は自分でも出来てたつもりだった。情報、思考の整理は本書を読んではじめて知ったし、今まで出来てなかった気がする。 整理ってとても大事ね…
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整理はリスク管理。 著者の提言通り、自分の身の回りから整頓しはじめてみました。その言葉が実感できます。 長谷部さんの著書にも同じようなことが書いてあったなぁ。
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日頃そうだろうなあと思っていたことが書かれていた。身の回りをすっきりすることで、頭を整理することができますね。大切なことは捨てること。この捨てるもののセンス(本質だけ見抜くセンス)が研ぎ澄まされているのだと思います。捨てるっていざとなると難しい。でもこれからは本当に捨てる時代。
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アートディレクターというと、創造力やひらめきが才能として何よりも必要だと思っていましたが、クライアントが本来持っているものを引き出すことで作品を生み出すというのは、非常に意外でした。 それにしても、著者のオフィスのあまりにも整った環境は圧巻。 まだまだ、私は捨てる勇気が足りま...
アートディレクターというと、創造力やひらめきが才能として何よりも必要だと思っていましたが、クライアントが本来持っているものを引き出すことで作品を生み出すというのは、非常に意外でした。 それにしても、著者のオフィスのあまりにも整った環境は圧巻。 まだまだ、私は捨てる勇気が足りませんが、仕事を快適に進めていくためと考えて、捨てる勇気を振り絞ろうと思いました。
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