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“文学少女"と慟哭の巡礼者(エンターブレイン版) の商品レビュー

4.3

74件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    22

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2026/02/22

文学に関係した青春ものとして、それを引用したミステリとして素晴らしい出来だ。 本作は物語の核を貫く事件の真相に触れていくが、登場人物一人一人の「声」に胸うたれる。本作にあるか細くも力強い彼らの声はかつて我々も思った事のある声だという事は間違いない。 何と言っても鮮やかなクライマッ...

文学に関係した青春ものとして、それを引用したミステリとして素晴らしい出来だ。 本作は物語の核を貫く事件の真相に触れていくが、登場人物一人一人の「声」に胸うたれる。本作にあるか細くも力強い彼らの声はかつて我々も思った事のある声だという事は間違いない。 何と言っても鮮やかなクライマックスには戦慄した。なんとなく想像はしていたがここまでやられると顔面が文字通り凍りつく。 闇は全てを包み込んでしまうが、それで本当に全ての道が閉ざされたのかと言われれば答えは否である。星のある夜も、星のない夜も、進むべき方向は一つなのだ。久々に別れを告げた青春の場所に行きたくなった。

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2025/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

美羽について深掘りされた巡礼者は読む度に心臓を鷲掴みにされるような苦しみを味わいます。 人格形成期の子供を取り囲む環境というのは本当に繊細で、だけど大人は「まだ子供だから分からないだろう」と考えがちのように思います。 美羽の家庭環境はお世辞にも人格形成期に適したものではなく、あたたかい井上家に嫉妬心や憎悪を抱いても何もおかしくないと思ってしまいますね。 勿論高校生にもなればやっていいことや悪いことの区別がついて然りだとは思いますが、美羽はきっとあの屋上で飛び降りた時からずっと子供のままだったんじゃないかと考えると、切なくなります。 美羽のしたことは決して簡単に解けるような蟠りではないと思いますが、ラストに当時書いた心葉のまっすぐな気持ちが届いて良かったです。

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2021/03/07

今作は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』より 心葉君の心から離れないあの子〝美羽ちゃん〟について語られる 想いはすれ違い、一方的に好きや嫌いを押し付けあう どんなに好きで好きで好きだとしても、実際に相手はどう思っているかなんて分からない 凄く、読んでいて苦しく切なくなる 私が学生の頃...

今作は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』より 心葉君の心から離れないあの子〝美羽ちゃん〟について語られる 想いはすれ違い、一方的に好きや嫌いを押し付けあう どんなに好きで好きで好きだとしても、実際に相手はどう思っているかなんて分からない 凄く、読んでいて苦しく切なくなる 私が学生の頃、こんな重い苦しい感情を抱えたことないな苦笑 そして美羽ちゃん…ヤンデレな感じで愛?が結構怖い……

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2019/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

題材は「銀河鉄道の夜」でコノハのトラウマと朝倉美羽のお話。 散々引っ張ってきたトラウマの直面と解決。 Bの正体と動揺の仕方には少し驚いた。 遠子先輩が語った初稿のラストは素敵なもので削るには惜しいと思うのは自分だけだろうか? トラウマも解消でき、このままななせとイチャイチャしつつ小説執筆を再開するのか。 にしても芥川くんの学校での奇行が増えていく気がするのだけど、イケメンならば誰も気にしないのだろうか。 銀河鉄道の夜は以前に読んだことあるのだけども、よく分からないまま終わってしまった印象だったのだよね。 色んな作品で語られる銀河鉄道の夜はどれも綺麗でまた読んでみたくなる。

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2018/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ほんとうのさいわいは、あなたのところにあるの。 とうとう美羽が、心葉の前に現れる。琴吹や芥川と溝が出来てしまう心葉。流人の気持ち、竹田の目的、美羽の望んでいたもの。心葉は真実を見定められるのか。受験を控え毎日のようには会えない、でも肝心なところで必ずそこにいる“文学少女”の遠子先輩が、心葉に示した道は――。 モチーフになっているのは宮澤賢治「銀河鉄道の夜」で、この作品以外にも、これを内包した物語は多い。でも、完成稿になる前の登場人物や、他に宮澤賢治の遺した詩も絡めて、ひとつの解釈を示したこの作品には、読ませる力があった。宮澤賢治論というよりは、ジョバンニやカムパネルラだけでなく、心葉や芥川や竹田などこの作品の登場人物たちそれぞれが、皆、本当の幸いを探して彷徨う巡礼者だということ。それは、読んでいる私も一緒だということ。その歩みを止めないために、物語が寄り添ってくれる。 時にあまりにストレートに作者の想いが書かれすぎて、やや戸惑うこともあるが、“文学少女”シリーズは、物語を読むことの力の一つを伝えてくれる。

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2018/10/08

そろそろ厳しくなってきた/ 1巻から徐々に落ちてきている/ 主人公とか准ヒロインとかのヒステリックな内面との戦いとか本当にうんざり/ 銀河鉄道の夜をチョイスしたのは良いけれども/ 遠子先輩との絡み以外読むべき所はないと確信している/

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2017/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 心葉、美羽編である。正直、尺が足りないなぁ、残念だなぁというのが第一印象。本心がむき出しになる展開、そして、そのグロい本音が改心していく、というか、少しだけ未来に目を向けられるようになるというのは、良い感じなのだが…。殊に、心葉は美羽の本音を知ることに意味があるのに対して、美羽はグロさが薄まる展開である。心葉のことを欲しいけど欲しくない、憎いけど愛しい、かけがえのないものとみている、こんなアンビバレントな感情が薄まっていく上で、中盤での美羽の逡巡が見れないと、やや置いてけぼりとなってしまう。 正直、美羽の闇(心葉への愛憎・羨望・最大の理解者への依存)は、遠子の語りだけで改心するようなことはない。それほど軽くはなく浅くもない。謎解き展開は「文学少女」シリーズの基本プロットだが、今回は逆にそれが機能しなかったのではないかという気もする。しかし、文章は読ませるなぁ、引き込むなぁという印象は相変わらず。「文学少女」シリーズ第5弾。モチーフは「銀河鉄道の夜」。

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2016/03/26

げげげっ!俺とした事がこのシリーズの四冊目を読まずに飛ばしてしまっている事にあとがき読んでて気付いた(汗) なんてこったい・・・過ぎた事は仕方がない、次に4冊目を読む事としよう。 今回の話に繋がる部分があったとしたらあぁ、あの事ねってしたり顔でもしておこう。 琴吹さんは健気でい...

げげげっ!俺とした事がこのシリーズの四冊目を読まずに飛ばしてしまっている事にあとがき読んでて気付いた(汗) なんてこったい・・・過ぎた事は仕方がない、次に4冊目を読む事としよう。 今回の話に繋がる部分があったとしたらあぁ、あの事ねってしたり顔でもしておこう。 琴吹さんは健気でいいね。 3冊目まではものごっついツンデレさんだったのに、ここでは彼氏の為に体を張るは甘えるわでなんて出来たかわいらしい彼女だこと。 銀河鉄道の夜が第三稿までと第四稿で一人登場人物がいなくなって結末が変わっているとはしらなんだ。 にしても琉人は怖いねぇ、本心はどこにあるんだろう。 竹田さんはそれこそ普通の女の子になれたらすぐ捨てられちゃいそうだな。 遠子はやはり心葉に・・・けど、あのラストは何を意味するの? 気になるが、続きは飛ばしてしまった四冊目を読んでからだ

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2015/11/17

野村美月&竹岡美穂が2007年に発表した"文学少女"シリーズの第5巻です。文芸部の井上心葉と天野遠子を中心に学園で起こる事件や謎を(自ら首をつっこみ)解明していく学園モノです。文学作品をベースに、その作品内容に即した事件が起こるのですが、5作目は宮沢賢...

野村美月&竹岡美穂が2007年に発表した"文学少女"シリーズの第5巻です。文芸部の井上心葉と天野遠子を中心に学園で起こる事件や謎を(自ら首をつっこみ)解明していく学園モノです。文学作品をベースに、その作品内容に即した事件が起こるのですが、5作目は宮沢賢治の"銀河鉄道の夜"でした。ついに心葉の最大のトラウマとなった朝倉美羽の登場です。美羽を中心にした展開は、読むのがしんどかったです。しかし、あのラストを読んで、とても清々しい想いになりました。シリーズはもう少し続くようですが、遠子先輩の想いはどうなるのか。

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2014/11/04

シリーズ第5弾。宮沢賢治「銀河鉄道の夜」がモチーフ。 主人公・心葉(コノハ)の小学生からの思い人である飛び降り自殺をした美羽が登場。 美羽の真実の姿が明らかになってくる。 青春もの・恋愛もの・ライトノベルなんだろうな。 「銀河鉄道の夜」を読みたくなった。 (図書館)

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