冷たい校舎の時は止まる(上) の商品レビュー
請求記号:913.6-TSU [上下巻] https://opac.iuhw.ac.jp/Akasaka/opac/Holding_list?rgtn=2M020288 <亀山晶子先生コメント> 登場人物を一人一人知っていくにつれ、一見では気づけないような意外な面が見えてきて、...
請求記号:913.6-TSU [上下巻] https://opac.iuhw.ac.jp/Akasaka/opac/Holding_list?rgtn=2M020288 <亀山晶子先生コメント> 登場人物を一人一人知っていくにつれ、一見では気づけないような意外な面が見えてきて、共感できるところも多いかもしれません。ミステリー要素もあるので、推理と外れを繰り返しながら楽しめます。 <BOOKデータ> [上] 雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう—。第31回メフィスト賞受賞作。 [下] 学園祭のあの日、死んでしまった同級生の名前を教えてください—。「俺たちはそんなに薄情だっただろうか?」なぜ「ホスト」は私たちを閉じ込めたのか。担任教師・榊はどこへ行ったのか。白い雪が降り積もる校舎にチャイムが鳴ったその時、止まったはずの時計が動き出した。薄れていった記憶、その理由は。
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なんと、作者の名前が登場人物となっている。と、そこに「何か意味があるのだろうか?」、「過去、友達で悩んだのだろうか?」、「自分の名前を使ってそのギャップはないのだろうか?」、「進学校に通っていたのかなぁ?」、「学生時代に亡くなった友人がいるのだろうか?」とか、すごく引っかかってし...
なんと、作者の名前が登場人物となっている。と、そこに「何か意味があるのだろうか?」、「過去、友達で悩んだのだろうか?」、「自分の名前を使ってそのギャップはないのだろうか?」、「進学校に通っていたのかなぁ?」、「学生時代に亡くなった友人がいるのだろうか?」とか、すごく引っかかってしまった。(でも、辻の字が少し違うのだが) まだ、上巻なので勘違いがあるかもしれないが、深月が角田春子から受ける「いじめ」、「妬み」、昭彦の中学同級生・の「いじめ」による「自殺」。そして高校同級生の「自殺」。 これがテーマのような気がしながら読んでいるのだが… 朝から降り続けている雪の中、県内一の進学校である西南高校3年2組の辻村深月は、幼なじみの鷹野博嗣と一緒に登校する。 そして。停学明けの菅原と佐伯梨香も一緒に登校する。 また、同じ時刻、コンビニで寒さを凌いでいた桐野恵子が同じくコンビニに避難した藤本昭彦と会いこの後、登校する。 さらに駅では、学費免除の特待生・清水あやめは片瀬充が出会い登校する。 ただその日の朝は、彼ら以外の西南高校の学生たちの通学姿がないのが、不思議であった。 静まりかえった校舎には、3年2組の学級委員である彼ら8人だけでった。そして、校舎から外に出れなくなっていることに気がつくのである。 開かない扉、5時53分で止まった時計、圏外を告げる携帯電話…全てに違和感があるシチュエーション。 そして担任・榊の机の上に置かれていたフォトスタンドに写る学級委員は7人。1人足らない… さらに2ヶ月前の10月12日の学園祭で、同級生が屋上から飛び降り自殺していたが、彼らの誰もがこの同級生の顔も名前も思い出せない。 彼らは、5時53分はその同級生が亡くなった時間であり、その同級生が彼らの中にいて、自分の世界に彼らを招き入れているのだと推測する。 止まっていた時間が動き出した…そして次の5時53分がやってきた時、彼らのうちの誰かが石膏化して消えていく。 なぜ、担任の榊は学生たちに慕われ、彼らの回想の中に頻繁に登場しているのに、ここにいないのか??絶対にこの物語の種明かしが榊にある。 そして、「ホスト」が彼らに恨みがあるのであれば、亡くなった同級生は、角田春子しかいないのだが… 作者があえて自分の名前を出して、自殺者を深月だと思わせていると読んでいるのだが。 とにかく、今のところ全く展開が読めない。ただ、自分がこの中にいたら気が狂るであろうことだけがわかっている…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
辻村深月著書の最初の作品。まるで異世界に迷い込んでしまったかのような雰囲気のこの作品、仲間が次々と消えていくというサスペンス性と揺れ動く彼らの感情の描写が素晴らしい。彼らのバックボーンが丁寧に描かれており読み手としてとても引き込まれていった。(後編へ)
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凄い作家はデビュー作から凄いっていう、まさに典型例。まだ上巻しか終わっていないし、さすがにちょっと冗長かも、っていう思いも無きにしも非ずなんだけど、面白いもんは面白い。頁を繰る手が止まらん。その後の大活躍もあり、面割れもしてるし、作風のイメージもある程度出来上がった今、登場人物に...
凄い作家はデビュー作から凄いっていう、まさに典型例。まだ上巻しか終わっていないし、さすがにちょっと冗長かも、っていう思いも無きにしも非ずなんだけど、面白いもんは面白い。頁を繰る手が止まらん。その後の大活躍もあり、面割れもしてるし、作風のイメージもある程度出来上がった今、登場人物に本人の名が当てられているのは、最初ちょっと抵抗があったけど、直に気にならなくなった。自分には、真相がまだ見えてこないこともあり、後半に向けての期待も膨らむ。
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雪の降る日、仲の良いクラスメート8人だけが学校に閉じ込められてしまう。この状況を作ったのはどうやら文化祭の日に自殺した人物のようだ。それが誰だったかは思い出せない。自分が自殺したのではと怯え、君はそんなことしないよと励まし合う仲間たち。そしてチャイムが鳴るたびにひとり、またひとり...
雪の降る日、仲の良いクラスメート8人だけが学校に閉じ込められてしまう。この状況を作ったのはどうやら文化祭の日に自殺した人物のようだ。それが誰だったかは思い出せない。自分が自殺したのではと怯え、君はそんなことしないよと励まし合う仲間たち。そしてチャイムが鳴るたびにひとり、またひとりと消えていく生徒たち。7人が消え、最後に残った人物とは! 8人全員に焦点をあてて書かれているのでキャラクターが掴みやすい。県内有数の進学校なのでみな頭がよく、冷静に対処しているため読んでて苦しい部分があまりない。下巻が気になる終わりも良き!
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ひとりひとりが少しずつ進んでいき、結局何があったのか焦らされながら読んだ。 自殺したのは誰か予想しながら読むのが楽しかった。
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最初は前振りが長く心が折れそうだったが充の件から話が展開して面白くなってきた。 どういう話の流れになるのか全く検討もつかないが後編に期待。
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大筋は面白いし、誰なのかずっと気になるし予想もまだついてない。 1人1人の過去を丁寧に書いているからか展開が少し遅くて長いなと思ってしまった。 学生時代の苦い感じを思い出して共感。 下巻が気になる。
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辻村深月先生のデビュー作品にして傑作 “書かなきゃいけない”という衝動を感じる 中学・高校生の頃は学校が世界の中心で すべてだった 忘れたこともたくさんあるけど、本文中の 「思い出した?」というフレーズにハッと させられる 彼らの日常的な些細な“やりとり”が エスカレートする状...
辻村深月先生のデビュー作品にして傑作 “書かなきゃいけない”という衝動を感じる 中学・高校生の頃は学校が世界の中心で すべてだった 忘れたこともたくさんあるけど、本文中の 「思い出した?」というフレーズにハッと させられる 彼らの日常的な些細な“やりとり”が エスカレートする状況はよくわかる 学校に閉じ込められた8人と閉じ込めた “ホスト”の謎解きは下巻へ
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ホストの正体がすっっっごい気になる、、、登場人物もちゃんとキャラが立っていてとてもよかった。景子さん好き。笑 下巻も読みます!
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