悪いうさぎ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
葉村晶の3作目。 冒頭、ストレスは女友達との長電話で解消する、とあった。 あれ、葉村晶、そんな友達いましたっけ? と思ったら、同居人かつ大家の友達と同居生活を解消して、 長電話をするようになっただけだった。 そうだよね。 金属メッキ工場と言えば青酸カリ、 骨折と言えば白骨死体の身元判明、 猟銃と言えばマンハンティング。 ミステリー好きならこれくらいの連想ゲームはできるので、 結末に意外性はなかった。 娘を殺してしまった父親は可哀想だったが。 好みで言わせてもらえば、 友達の恋愛に、少女の失踪と殺人、同業者の暴虐、 それに本人の惑いと長編にしても盛りすぎじゃないか、と思う。 もしくはもっと一つ一つを掘り下げるか。 最後に葉村晶が、 部屋に泊めていた高校生ミチルに送った「金属」とは何だったのだろう。 合い鍵かな。
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葉村晶シリーズ第2弾 面白い 葉村晶がとても好き 今回とっても探偵っぽいというか よくもまぁこんなにも酷い目にあってもよく死なないなぁと 何度となく抱きしめてあげたくなる 絶対ウザがられるだけだろうけど まだまだ続くのが嬉しい でもこの先あまり傷つけないであげてほしい 心も身体も
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葉村晶シリーズ長編。NHKのドラマを録画してあるが観る前に原作を一通り読んでみようかと。以前読んだ短編集では主人公は淡々としたイメージだったが本作は長編ということもあってか意外と激情型?でした。終盤、本作の題名の意味が明かされるところからは一気読み。文庫本の裏表紙の説明に「何者か...
葉村晶シリーズ長編。NHKのドラマを録画してあるが観る前に原作を一通り読んでみようかと。以前読んだ短編集では主人公は淡々としたイメージだったが本作は長編ということもあってか意外と激情型?でした。終盤、本作の題名の意味が明かされるところからは一気読み。文庫本の裏表紙の説明に「何者かに監禁される」と書いてあり、いつ監禁されるんだろうと思いながらずーっと読んでました。ネタバレ的な要素ではないけどそこまで書く必要ある?
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葉村晶シリーズ、長編。 テレビでこれを見たときなんと胸糞の悪い話だろうと思った。 可愛らしいタイトルそして表紙。 なのにそこ潜む人間の狂気。 そう、出てくるすべての人々は、気持ち悪いとしか形容できない。 物語は家出した少女を見つけるところから始まる。 いきなり登場するのが、世良...
葉村晶シリーズ、長編。 テレビでこれを見たときなんと胸糞の悪い話だろうと思った。 可愛らしいタイトルそして表紙。 なのにそこ潜む人間の狂気。 そう、出てくるすべての人々は、気持ち悪いとしか形容できない。 物語は家出した少女を見つけるところから始まる。 いきなり登場するのが、世良松夫。 こいつの言葉は聞くに耐えない。 12頁「いつまでもこうしているこたあねえだろ。 アバズレを野郎の股ぐらから引きずり出し、ケツのひとつもはたいてやって、さっさとあがろうぜ」 一時が万事こんな感じだ。 しかもあろうことか家出少女、平ミチルに襲いかかる…。 さて、なんとかこの男の悪の手から救出した葉村晶であるが、物語はどんどん不穏な方向へ向かっていく。 ギラギラした二八会の会員たちと、消えた少女たちの謎が次第に近づく。 ウサギたちを追い詰める。 人はここまで歪めるのか。 いや、これは物語だとわかっていて、自分は傍観者だからそう言えることなのかもしれない。 当たり前だが自分の中には黒いものが渦巻いていてその黒いものはふとした瞬間に外へ漏れ出す。 匿名ならばわからない、自分だったら何とかできる、変えられる、そんな虚栄心と絶望感と焦燥感と優越感と、ありとあらゆるものが混ざり合う。 この物語では人が死ぬからひどいと思うが、実際の世界ではどうだろう。 現実世界では人を殺していなくてもバーチャルな世界で同じように人を殺してはいないか。 完璧などあり得ない、万能なんかじゃない。 言葉を使うことの難しさを、他人を理解することの難しさを、痛感せずにはいられない。 #flowerforhana
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ドラマでも最後3話を使って描かれたエピソード。ドラマを見てからなので、オチは知った上で読んだ。それでも面白い。 しかしドラマを見て、小説を読むと、ドラマの脚本を書く人って、うまーくまとめて面白くしてるなーと感動。いや、原作あってのドラマではあるんだけども。
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確かに不幸な探偵だ。読んでいて、痛みも苦しさもリアルに伝わってくる。 3巻目にして、長編。ドラマでは観ていたが、改めて読むとろくな親が出てこないなと感じる。ドラマの世界観もよかったが、原作はより葉村晶の皮肉っぽい性格がいちいち伝わってくるのが癖になる。リアルにそばにいたら厄介かも...
確かに不幸な探偵だ。読んでいて、痛みも苦しさもリアルに伝わってくる。 3巻目にして、長編。ドラマでは観ていたが、改めて読むとろくな親が出てこないなと感じる。ドラマの世界観もよかったが、原作はより葉村晶の皮肉っぽい性格がいちいち伝わってくるのが癖になる。リアルにそばにいたら厄介かもしれないけど、こうして出会うには実に魅力的なキャラクター。
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葉村晶シリーズ、時系列だと三作目。 行方不明の女子高生を探す内に、次々と不運な目に遭う葉村。足のケガ、ずっと痛そう…。 読み進めていくとマチズモへの嫌悪が膨らんでゆく。葉村とミチルの不器用ながらも心温まる交流に癒される。終幕は緊張が解れるような感覚。
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NHKテレビドラマ化の際の後半部分の原作。ドラマ化の際には省かれていたディテールの描写や変更されていたシナリオがあり、新鮮味をもって読了できた。
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シリーズ2作目、一気に読了。今回は長編で、余韻のある短編と異なり、しっかり描き込まれており、葉村晶が前作より生々しく人間らしく感じられた。それがまた良かった‼️ 自己の弱さ(平凡さ)と向き合ったところから、本当の人生が始まる❓頑張れ葉村晶‼️
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3/15読了。 葉村晶のまたファンになった。どこまでも不運でどこまでもお人好しで、でも可哀想とか哀れな感じがしない。男にモテるかどうかはさておきかっこよさすら感じる。 自分が女子高生の時にこんな先生いたら頼りたいって思うからミチルのような境遇なら尚更そうだろうなって思った。 襲わ...
3/15読了。 葉村晶のまたファンになった。どこまでも不運でどこまでもお人好しで、でも可哀想とか哀れな感じがしない。男にモテるかどうかはさておきかっこよさすら感じる。 自分が女子高生の時にこんな先生いたら頼りたいって思うからミチルのような境遇なら尚更そうだろうなって思った。 襲われた時の、呼吸できるから首は繋がってて四つん這いになれるから手足もまだ繋がってるって考えて、心温まる情報だっていう表現好きで笑えた
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