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悪いうさぎ の商品レビュー

3.6

114件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2022/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ダークな話とは聞いていたが。。 のっけから負の塊みたいなのとの衝突と負傷。 次いで相次ぐ毒親達。 葉村晶の切れ味なくして、この胸クソ悪さは乗り切れなかったところ。 本筋の女子高校生のきな臭い失踪事件もさることながら、相場みのりの陥った泥沼、事件関係者の抜き差しならない状況、とにかく人間の黒い部分ばかりがまき散らされている今作。 これまでの作品に出てきた面々が三々五々出てくる展開には、”やっぱりシリーズ物は順番に”だなと思いを強くした傍ら、あの悪魔との対決なのかと思っていただけにそこは肩透かし。 モジュラー型の様相も呈し、次作以降への伏線も感じつつ事件は終結。 いわゆる”イヤミス”ってやつなのかな。 ”読後嫌な気分になる”どころか終始もやつく感じでしたけど。 次は『さよならの手口』。

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2022/06/17

 期待を裏切らない国籍・日本、性別・女、年齢・31歳の葉村晶、いや、若竹七海さん。  女子高生殺人事件、同失踪事件、結婚詐欺に巨漢によるストーキング・・・。これでもかとまでに詰め込まれた事件は複雑に絡み合うが、終わってみれば、伏線を回収するかのように解決していた。女子高生が4人...

 期待を裏切らない国籍・日本、性別・女、年齢・31歳の葉村晶、いや、若竹七海さん。  女子高生殺人事件、同失踪事件、結婚詐欺に巨漢によるストーキング・・・。これでもかとまでに詰め込まれた事件は複雑に絡み合うが、終わってみれば、伏線を回収するかのように解決していた。女子高生が4人も出てくるので、名前と役どころを覚えるのが大変なことだけが難点か。  冒頭から目を離せないストーリーだったけれど、終盤にかけて展開は加速していき、寝る間も惜しむ小説世界!このエンターテイメント性と風刺性、ジェンダーレスなハードボイルド!面白いとしか言いようがない。

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2022/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今までの葉村晶シリーズは短編をいくつか詰め込んでいて、その中の1タイトルを本のタイトルとして持ってきてる感じ。 悪いうさぎはなんと、短編をいくつかではなく、葉村晶シリーズでは初の長編。1冊が1物語になっている。 父親が居なくなった娘を葉村晶に依頼して探し出すという内容だが、それ以外にも色んな事件が起き、それが最終的に繋がり解決していくのが面白いしすごい。 この話は関係ないだろう。と思っていた脇役の話も最終的にはメインの事件に関わることもある。(関わらないことも逆にある) 事件の真相も、えーーーーー!!!!となる展開。これは短編・長編関わらず読めない展開。長編だと辻褄が合わなくなるかと思いきや、詳細を書いた上で綺麗に伏線回収かつ面白い展開で終わらせるから本当にすごい。 また読みたいな。

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2022/02/01

比較的初期の葉村晶シリーズ。 当然ながら短編に比べてボリュームがあるのだが、それを忘れさせるほどテンポが良く、面白い。

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2022/01/29
  • ネタバレ

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葉村シリーズはとても面白いのですが、 何故か私は他の本の倍近く読むのに時間がかかります。 序盤に出てくる公園のおじさんのセリフが、 伏線になっていたのですね。

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2021/12/27

 世界一不幸な女探偵・葉村晶シリーズ第2弾にあたる長編作品。  序盤から葉村晶の不幸さ加減がいかんなく発揮されている。事件の核心に迫りつつある場面で襲われて気を失ったり、監禁されたり……。果たして葉村が活躍していると言えるのかどうか疑問ではあるが、この鮮やかさのない少しもやっとす...

 世界一不幸な女探偵・葉村晶シリーズ第2弾にあたる長編作品。  序盤から葉村晶の不幸さ加減がいかんなく発揮されている。事件の核心に迫りつつある場面で襲われて気を失ったり、監禁されたり……。果たして葉村が活躍していると言えるのかどうか疑問ではあるが、この鮮やかさのない少しもやっとするところがこの作品の魅力でもあるように感じる。

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2021/10/06

読み始めてからNHKのドラマの原作だと気付く。シシド・カフカはカッコ良すぎるが、彼女のように低体温のいい声で淡々と語るような筆致はそのものかも。女子高生の会話のくだけ方が不自然にならず引っ掛からなくて良かった。無理に若者言葉を使ったり、むしろ年寄りくさい言い回しをこの世代が使った...

読み始めてからNHKのドラマの原作だと気付く。シシド・カフカはカッコ良すぎるが、彼女のように低体温のいい声で淡々と語るような筆致はそのものかも。女子高生の会話のくだけ方が不自然にならず引っ掛からなくて良かった。無理に若者言葉を使ったり、むしろ年寄りくさい言い回しをこの世代が使ったりする小説で興醒めることも多いからな。難しいものだ。しかし自分が適切だと思っていることも勘違いかもしれぬが。

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2021/09/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

葉村晶シリーズの長編。 女子高生の家出、失踪を調査するなかで、大小さまざまな事件に巻き込まれる晶。 事件をとくためのキーはたくさん出てくるものの、400ページ過ぎるまで(この本は全460ページくらい)カナが言っていた「ゲーム」の真相にかすりもしなかった。 分かってしまえば、こわくて知りたくなかったと思うような真実。 悪いやつらが蔓延るのは、このシリーズのあるあるではあるものの、ここまで人命を軽視するやつらが大量に登場すると、後味悪過ぎた。 そして、登場人物が多すぎた。 2日ほどで一気に読んだものの、途中で「こいつ誰だっけ?」と何度思ったことか…。 女の子達の名前も「美和」「佳奈」「綾子」…と、特徴がなさすぎて、一旦とまって、「美和は滝沢の娘」とか思い出しながら読んだ。 この三人の少女は、失踪した状態でしか登場せず、晶と会ったり話したりする場面はない。つまり名前しか登場しない。だから女の子達の個性をつかみにくくて、余計に混乱したなぁ。 タイトルの「悪いうさぎ」。 序盤、女子高生ミチルと晶が、1匹だけ檻に入れられたうさぎをみていたら、係員のおじさんが「こいつは悪いうさぎなんだよ」「足が悪いうさぎ、ね」と一人でウケながら教えてくれた。 その後、奇しくも「悪いうさぎ」と犯人たちに呼ばれ、ターゲットにされかけた晶。 晶は今作では終始足を痛がっていて、まさに「足が悪いうさぎ」になってしまったわけだ。 だから、タイトルの「悪いうさぎ」というのは、カナが残したメッセージである「ゲームに参加する」という謎を解くための大切な鍵だったんだな。 私は、序盤のおじさんの「悪いうさぎ」エピソードでこのタイトルの伏線は回収したものだと思ってしまって、全然、本当愚かなほどに気づかなかった…。

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2021/09/14

やっぱり面白いわ、若竹七海の作品。 読んだらやめられずあっという間に終わっていた。 葉村晶シリーズ7つの特徴。 1.のっけからのスピードあるアクションで引き込まれる。 2.おかしみのある会話で笑ってしまう。 3.主人公、女探偵葉村晶はけっしてオールマイティではなく普通の女...

やっぱり面白いわ、若竹七海の作品。 読んだらやめられずあっという間に終わっていた。 葉村晶シリーズ7つの特徴。 1.のっけからのスピードあるアクションで引き込まれる。 2.おかしみのある会話で笑ってしまう。 3.主人公、女探偵葉村晶はけっしてオールマイティではなく普通の女。 4.失敗したり、悩んだり、怒ったりする。 5.掃除をしたり、食事を作ったりする様子が好もしい。 6.すさまじい事件のようなだが、非日常ではなく。 7.怪我をしたり、精神がボロボロなりながらも、不屈の闘志を棄てない。 あらすじをいうのはやめる。 うさぎはかわいい。文庫本のカバーの絵も意味深。章ごとのうさぎのカットもなかなかのもの。でもこわーい。 「依頼人は死んだ」の次の葉村晶シリーズ第二弾。

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2021/08/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

孤高の探偵、葉村晶。セリフの一つ一つの切れ味が鋭く、皮肉がきいていてやはり好み。そして葉村晶がいくらタフでも、もうちょっと手加減してあげて欲しくなるほどの不運さに、つい心配になる。クールに見えて人間味のあるところがまた魅力として写る。 女子高生の入り組んだ交友関係、悪趣味な成功者たち…救いもなく苦い後味が広がるが、それも葉村晶にぴったりだ。

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