鋼鉄都市 の商品レビュー
面白かった! 最初は彼らの「シティ」が今ひとつ理解できなかったのだけど(今でも完全に頭に浮かんでるとは言い難いのだけど)、それはそれとして、楽しめた。 「ロボットに仕事を奪われるから壊してしまえ」って、ロボットを移民に置き換えると今でも起きてるし、人間の感情とか主義主張とか、組織...
面白かった! 最初は彼らの「シティ」が今ひとつ理解できなかったのだけど(今でも完全に頭に浮かんでるとは言い難いのだけど)、それはそれとして、楽しめた。 「ロボットに仕事を奪われるから壊してしまえ」って、ロボットを移民に置き換えると今でも起きてるし、人間の感情とか主義主張とか、組織で上に立つものの資質とか、なんか現代の話してるのか?というくらい興味深かった。 ストーリーとしては「え、そこかよ!」て部分もあったけど、メインで動いていた2人(人とロボット)の友情?に、ほっこりした。
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1953年に書かれたSF推理小説。刑事である主人公の相棒となるロボットのある種のロボットらしさもあってか、主人公のへこたれなさや妻のいじらしさといった人間くささに際立った印象を受けた。ところで恐らくこの作品はあまりdeep learningが想定されていない。今現在を生きる我々の...
1953年に書かれたSF推理小説。刑事である主人公の相棒となるロボットのある種のロボットらしさもあってか、主人公のへこたれなさや妻のいじらしさといった人間くささに際立った印象を受けた。ところで恐らくこの作品はあまりdeep learningが想定されていない。今現在を生きる我々の方がロボットへの脅威をより強く覚えているのではないだろうか。
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SF。ミステリ。警察。 ミステリとしては、仮説の崩壊と捜査を繰り返して、真相にたどり着く展開が良い。謎やトリックも、SF設定によって新鮮に映る。主人公とパートナーの関係も魅力。 しかし、この作品の最大の魅力は、間違いなく都市の世界観。宇宙人やロボットが登場しながらも、人類の行...
SF。ミステリ。警察。 ミステリとしては、仮説の崩壊と捜査を繰り返して、真相にたどり着く展開が良い。謎やトリックも、SF設定によって新鮮に映る。主人公とパートナーの関係も魅力。 しかし、この作品の最大の魅力は、間違いなく都市の世界観。宇宙人やロボットが登場しながらも、人類の行く末を現実的に描いているように感じる。 ロボットの果たす役割が大きいが、個人的には宇宙人の存在も興味深い。主人公とファストルフ博士の会話は、作品のベストシーンのひとつ。 作品全体として、文章の読みやすさが素晴らしい。難しくなりがちなSFを、ミステリとして仕上げることで、とても読みやすくなっているように思う。 文句なしに傑作。映画でもアニメでも良いので、映像化してほしい。
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ロボットと人間の共存、という昔からあるテーマ(というか、このテーマを掲げたのがアシモフなんだと思いますが)を軸に、若干推理小説風にアレンジ。 昨今、人口知能の進展によりなくなる職業というのがピックアックされていますが、まさにその世界を先取りしているのはさすがだと思います。
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近未来の地球で展開される事件と捜査。相棒は人間そっくりのロボット。SFとミステリーの理想的な融合と言える。 R・ダニールの造形がよくできていて、楽しめる。続編も読みたい。
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“人間とロボットとの区別は、知性の有無の区別ほど意味のあるものではありません” “われわれは永遠に、未知なるもののふちで足踏みしながら、理解できないものを理解しようとしているのだ”
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アシモフのロボット三原則を有名にしたという作品。SFというよりはミステリーだが、ミステリーと思って読むと正直パッとしない。世界観はいいのだが。 ミステリーとして読むSFであればアンドロイドは電気羊の夢を見るか、の方が個人的には好き。
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ロボットの探偵にはなくて、地球人の探偵だけがもつ執念のようなものが事件を解決させたんだろうな。世界観も主張も面白かった。
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宇宙へ向い他の惑星で暮らすようになった人々を地球ではいつしか宇宙人と呼ぶようになった。宇宙人の技術は地球に比べ格段に進歩し、ロボットを生み出した。一方地球では人口が爆発的に増加した結果、食料は配給制となり子供をつくるにも認可制となっていた。一千万人を超える人々が効率を求めてシティと呼ぶ巨大な建造物の中で生活し空を見ることも雨を見ることもなく暮らしていた。地球では他の惑星への移住を希望した。しかし、地球人が宇宙人には耐性のない病原菌を持っていることを理由にそれを断られた。さらに宇宙人の要望により地球にロボットが配備され、人間の仕事を奪い、結果、ロボットは多くの人間から目の敵にされる存在となった。 宇宙人は地球上の宇宙市(スペース・タウン)に滞在していた。そこで宇宙人の一人が殺害された。人間のイライジャ・ベイリと宇宙人によって作られた人間そっくりのロボットR・ダニール・オリヴァーが捜査にあたることとなった。 イライジャ・ベイリは最初、被害者のサートン博士が実は生きていてR・ダニール・オリヴァーになりすましていると推理した。サートン博士によって作られたR・ダニールはサートン博士そっくりに作られていた。また、次にR・ダニールは宇宙人によってロボット工学三原則に従わずに作られたロボットだと推理した。よって、R・ダニールは人を殺すことができ、サートン博士を殺したのはR・ダニールであるとした。しかし、いずれもベイリの間違いであり真相は別にあった。 そのころベイリの務める警察署でロボットのR・サミイが破壊されるという事件が起きた。状況証拠からベイリがR・サミイ破壊の容疑者とされた。ベリイの妻のジェシイが反社会的な懐古主義団体に属していることを知られたためR・サミイを破壊したのだと思われた。しかし、実際にはサートン博士殺害の真相に迫ったベイリを捜査から追い出すために仕組まれたものだった。 事件の真相はベイリの友人であり上司でもある警視総監のジュリアス・エンダービイが犯人だった。懐古主義団体に所属していたエンダービイはロボットを憎みロボットのいない社会をつくろうとした。そのため、人間に見間違うロボットであるR・ダニール・オリヴァーを破壊しようと計画した。警視総監として宇宙市に赴いたエンダービイは予定時間より早くに到着しR・サミイに隠させていた熱線銃でR・ダニール・オリヴァーを破壊した。しかしそれはロボットではなくサートン博士本人だった。緊張のあまりメガネを落として割ってしまったため見分けることができなかった。 ベイリはエンダービイを裁くより、懐古主義団体への影響力を利用して懐古主義者を宇宙移民の方向へ導かせることにした。ロボットの利用により余剰となった人間を新たな惑星へ移民させるために働かせ、地球全体の危機を救おうと考えた。
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SF独特のドキドキ感がないかな? ミステリー感ももう一つだし、傑作と言われるわりに、 面白く無かった。
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