スローターハウス5 の商品レビュー
そういうものだ。で完結させられる主人公の周りで起こる時代も場所も超えた様々な出来事。行ったり来たりして混乱するかなと思いながら、読みきれた
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noteに感想を書きました。 「未来は変えられない、変わっていく。そういうものだ。」 〜 『スローターハウス5』読書会 https://note.mu/hiroc_sk/n/n00fa1ad57c59
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著者が経験したドレスデン無差別爆撃をSFの型式をとって描いている。トラルファマード星人に連れ去られてから時の流れから解放される。トラルファマード星人はすべての時間を見る事が出来る、そして、それは決して変わる事は無い。過去、現在、未来全てを関係なく行き来する。時間の流れが無い瞬...
著者が経験したドレスデン無差別爆撃をSFの型式をとって描いている。トラルファマード星人に連れ去られてから時の流れから解放される。トラルファマード星人はすべての時間を見る事が出来る、そして、それは決して変わる事は無い。過去、現在、未来全てを関係なく行き来する。時間の流れが無い瞬間を生きている。それは幸せなのだろうか?人生そのものが起承転結の無い事柄。それらは「そういうものだ(So it gose)」と「プーティーウィ」で綴られる。
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SF。戦争。 タイムトラベルや異星人やらが出てくるSF作品であることは間違いないが、非常にリアルで生々しい。 残酷な描写も多いが、なぜか感動的。 なんとも不思議な魅力に溢れた名作。
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時空を縦横無尽に駆けめぐる 不思議なストーリー。 小説というメディアならではの仕掛け。 悲惨な現実へのシニカルな視線も印象的。 戦争映画の逆回しのシーンが 有名だが、やはり独創的だった。
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カート・ヴォネガット 、学生時代何冊か読みました。独特のブラックなユーモアと風刺と、物語としての面白さ。 当時からヴォネガットの最高傑作は「スローターハウス 5」と言われていたのですが、なぜか読む機会を逸していました。 ただ、ちょっと期待しすぎたみたい。
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こんなふうにユーモアたっぷりに批判的な主張をかける人って、すごい頭がいいんだろうな。ドレスデンの爆撃がどれほどひどかったのか知らないので実感として受け止めることはできなかったけれど、戦争というもの、またそれも含めての人生、人の運命というものに対しての諦念混じりの憤りが描かれていた...
こんなふうにユーモアたっぷりに批判的な主張をかける人って、すごい頭がいいんだろうな。ドレスデンの爆撃がどれほどひどかったのか知らないので実感として受け止めることはできなかったけれど、戦争というもの、またそれも含めての人生、人の運命というものに対しての諦念混じりの憤りが描かれていたように思えた。 実際に読む前はなんとなく不条理SFのイメージがあった本書だったが、読んでみたら不条理ではなくこの世の理がそのまま書いてあったので少し驚いた。命や時間というものについてトラルファマドール星人のような見方ができたら、確かに人類の考え方や行動は変わるのかもしれない。 ところで、やたら出てくる「そういうものだ。」という言葉は、訳として上手な日本語なのだろうか?
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読み始めた時、なかなか意味を掴めなくて何となく読み進める感じで入って行ったのだけど、読めば読むほど、作者の人間描写力に魅了されてしまった。 これは、その、いわゆる第二次世界大戦中の、悲惨な戦争体験について書かれた本である。 ヨーロッパに送られた、若き日のビリー・ピルグリム。彼の...
読み始めた時、なかなか意味を掴めなくて何となく読み進める感じで入って行ったのだけど、読めば読むほど、作者の人間描写力に魅了されてしまった。 これは、その、いわゆる第二次世界大戦中の、悲惨な戦争体験について書かれた本である。 ヨーロッパに送られた、若き日のビリー・ピルグリム。彼のいた歩兵連隊がドイツ軍の捕虜となり、奇しくも連合軍による、いわゆる無差別爆撃、ドレスデン爆撃を生きのびてしまった、悲しいビリーの、そしてヴォネガット自身の物語なのだ。 序文でこの本のなかで私という男(いわばヴォネガット自身)がドレスデンを今、まさに語ろうとしている。戦友オヘアの細君メアリに誓う。 _メアリ、万一この本が完成するものなら、僕は誓うよ。フランク・シナトラやジョン・ウェインが出てくる小説にはしない。そうだ『子供十字軍』という題にしよう_ そうしてビリーの物語は時間軸を越えて語られる、それは、トラルファマドール星の本の手法で(電報的分裂的物語形式)書かれた。 彼は第二次世界大戦中に空飛ぶ円盤によってトラルファマドール星にさらわれた。そうして戦争中の過酷で暴力的な体験をけいれん的時間旅行によって時間軸をねじれされながら私たち読者に伝えてくる。 ある時にはビリーは爆撃を受け動けなくなっている。次の瞬間には娘の結婚式に呼ばれている、また次の瞬間にはトラルファマドール星にいて、またつぎにはドレスデンへ向かう列車の中、そしてある時は銃殺され、次には精神病棟のベッドの上…と、いうように。 戦争の暴力、壮絶な体験、トラウマをこんなSF的な表現、ユーモアと春樹さんがいうように、マイルドな悪ふざけをもって表現した、まったくもって見たこともないような本だった。 その瞬間移動の間に、私たちはビリーの死も目撃してしまう。でも、また過去にもどっても、彼はその死を受け入れたまま、何も変えたりしない。そこが素晴らしいと思った。 『雨天炎天』の中で春樹さんがてきとうに、「愛は消えても親切はのこると言ったのはカート・ヴォネガットだっけ?」なんて書いているのだけど、確かにヴォネガットは親切な愛ある作家だと、私に知らしめた。 こんなマイルドな悪ふざけをもってしてでないと、悲惨な戦争体験を描くことができなかったのだ。 ところで、読み初めた頃随分苦労したくせに、私はこの作品を心ゆくまで楽しんでしまった。しばらくヴォネガットを読んでみたいなと思う。
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20180523読了 バーナード嬢曰く。や、藤田祥平の自伝の中で取り上げられていて、興味が湧いたので手にとった。 話の話としては時系列やら展開が急なんだけど、文章が読みづらくさせない。 平易だけど、イメージをかきたてる。話としても感情が全面に出るのではなく淡々とした語り口でし...
20180523読了 バーナード嬢曰く。や、藤田祥平の自伝の中で取り上げられていて、興味が湧いたので手にとった。 話の話としては時系列やら展開が急なんだけど、文章が読みづらくさせない。 平易だけど、イメージをかきたてる。話としても感情が全面に出るのではなく淡々とした語り口でしみじみと伝えてくる感じ。 名作と言われている所以はわからなかったけれど、小説として読んでいて淡々と楽しい、という不思議なかんじ。 さらりとして読後感もさっぱりしてる。
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今の今までなんでこんないい本を 読まなかったのか!と後悔しました 今年に入って 国のない男とこの本を読んで ヴォネガットがますます好きになりました 上手く説明できないけれど 「そういうものだ」 ありがとう!ヴォネガット!
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