青空チェリー の商品レビュー

豊島ミホ(著者)

2009/12/26

この1冊には物語が3本収録されていて、表題作の『青空チェリー』は「女による女のためのR-18文学賞」を受賞した作品。

つまり、官能小説です。

いやー、いいエロでした。
すっげーエロいんだけど、ちゃんと青春で（そうか？）
エロいんだけど純愛で（そうか？）
とにかく好きテイスト。

『ハニィ、空が灼けているよ。』は、同じ時間軸でハニィ視点とダーリン視点から書かれていて、個人的に好きな技法の書き方。
でも文庫本の背表紙に書かれていた「教授とダーリンの間で揺れる心」みたいなものが、あまり読み取れなかった(´･ω･`)
いや、揺らいでたのかもしれないけれど、でも時間が流れるにつれてゆっくりと教授からダーリンへ情が移るような感じだったんだもの。
もっと悩みまくったりするのかなとも思ってたんだけど。
でもまあ、こんなものなのかなあ。

全体的に少女漫画を文で読んでいるようで、且つエロくて、好き。
他の本も面白そうだから、図書館とか探してみようと思います。

2009/10/07

表題作の青空チェリー、なるほどＲ-18文学賞。
おもしろいな豊島さんｗ
でも、「ハニィ、空が灼けているよ。」の方が好きかな。

2016/08/05

それぞれに面白かったけど、全体としてまとまりが無く、理解し難い感じでした。
特に「ハニィ、空が灼けているよ。」はシチュエーションも流れも掴みきれず、なかなか入っていけない感じです。それに引き換え「青空チェリー」はストレート。「誓いじゃないけど僕は思った」は入り方が少し雑な雰囲気です。
悪くは無いのですがね、あまりに統一感に欠ける作品でした。

2009/10/07

ちょっとね、最初の「空が焼けてるよハニィ」は正直うわああああああって感じだった。

首都からの情報は何も洩れてこない　とか携帯はふつーにある設定なのになんでこんなざっぱな設定なの？
イランでさえ動画が洩れてくるこの時代に。

あと主人公が偉く優秀な学生らしいが、一人称なのに最初の３行くらい読んだときに中高生くらいのコが主人公なのかなと思ってしまった。
官僚、戦時って揃ったら三島由紀夫がぱっと思い浮かんじゃうからかな。

最初３行だけ読んだときは　あ　いいなぁと思ったけど大学生ってとこでえー…と思ってしまった。

「青空チェリー」はオチが面白かった。

一番好きだったのは最後の「誓いじゃないけど僕は思った」

うまい文だとは思わないけど、ちょっといいなぁと思う雰囲気を持った文体だから（砕けすぎなのと体言止め多いのは辟易だけど）こういうまっすぐなシリアスなものをもっとたくさん読みたい。

2009/10/04

豊島ミホ初文庫化作品集。
表題作よりも文庫化にあたり加筆訂正された
「ハニィ、空が灼けているよ。」が好き。
ダーリンが優しくて可愛すぎる。
にしても徴兵制度って改めて考えると怖い。

2009/10/04

“女による女のためのＲ−１８小説賞”受賞作品。らしい。

なにその賞！！興味深すぎて即買いしました。
Ｒ−１８と銘打つほどの内容かどうかは別として、表題作はとてもみずみずしい感じがして素敵でした。「変態の世界に足を突っ込む女の子の話」としては『インストール』の方がインパクトがあった気がするけど。
あとの２つは…う〜ん…　ハニィの、ダーリンと一緒に来た小さな夏祭りの世界を心から守りたいと願うところは、わかるなぁと思う。

2009/10/07

気になるＲ２５ライター第一弾。
なんか、キュートだったな。
そして、コラムの雰囲気そのままだった。
ちょっと、もうちょっと大人になったら無理だけど、
今だからまだ理解できる世界な気がする。

2009/10/04

同年代の作家さんが書いた中では、一番感覚が似ているように感じられた。
だからすいすい読めた。

収録作品１つめの「ハニィ、空が灼けているよ。」
では泣けた。
戦争っていう感覚は私にはないが、この作品を通して感じた。
戦争映画で戦争を知るよりもよっぽどリアルに感じられる。

執拗以上に思い続けるこの愛の形には、強く賛同。
「誓いじゃないけど、僕は思った」
自分も同じ感覚を持っているから。
これから豊島作品にはまりそう。

2009/10/07

単行本で読んだのだけど、表紙がかわいい。　中身は、ちょっとびっくりしたけど、すごいねえ。　大学在学中に書いた作品でけど、才能あるなあ。

2009/10/04

R-18文学賞の読者賞を受賞した作品。
表題作の『青空チェリー』は予備校の隣にあるラブホテルを覗き見る、予備校生の男女の話。
明るくポップなエロ小説（軽め）といった感じでとても読みやすかった☆

でも、この本の中でいちばんスゴイなと思ったのは 『ハニィ、空が灼けているよ。』　
戦争を題材にした話ですが、とても今っぽいお話になっています。
その世界では日本（？）も戦争に参加していて、だけど主人公たちは戦争が身近じゃないので危機感もなければ、ほとんど戦争を意識していなかったり。。
ですがある日突然 、ニートやフリーターが優先的に徴兵される “徴兵法” という法律ができて、主人公のダーリンも徴兵されることに・・・

読みやすいので、あまり小説は読まないという方にもオススメだと思います♪
逆に普段本を読んでいる人でも、とてもおもしろく読める。
ジャケットの雰囲気から読まないのはもったいないです。（←以前の私がそうだった…苦笑）