美しい星 の商品レビュー
三島の中では、異色の…
三島の中では、異色のSF。違和感を覚える方もいらっしゃるでしょうが、構成の魅力、文章の充実、完成度は高く、納得の読み応えです。時代の背景をあわせて読み込むとさらに深みのある内容に思います。
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SF小説は三島作品に…
SF小説は三島作品には珍しいですが、楽しく読めました。自分を宇宙人だと思い込んだ家族が取る行動から目が離せません。
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三島さんには珍しい(…
三島さんには珍しい(唯一?)のSF作品。宇宙人や円盤が出てきますが、そんな三島作品があることにまず驚き。軽い内容かと思って読み始めると、核兵器による人類滅亡の危険を宇宙人の視点で、深く洞察しています。地球平和について改めて考えさせられる作品です。
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SF作品。独特の世界…
SF作品。独特の世界で引き込まれたが、私にはまだ早すぎたよう。
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三島由紀夫の、恐らく…
三島由紀夫の、恐らく唯一のSF小説。自分が宇宙人だということに気づいた主人公達は……。マイナーな作品かも知れませんが、愉しく読みました。
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内容は軽妙なのですが…
内容は軽妙なのですが、文章が相変わらず豪華絢爛で、ギャップが楽しいです。
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これがSFの範疇だとしたら、SFとは懐が深いジャンルなんだなぁと思う。家族4人が各々を宇宙人だと思っていて、宇宙人を名乗る地球人が現れ、さらには自認が宇宙人の敵が登場する。ずっと宇宙人なんて、思い込みだろうと思って読んでいるのに、真剣に宇宙人と信じてるから、読者としてもそうそう邪険にもできない。宇宙人vs宇宙人のシーンは思想が強すぎて何が何だか分からなかった。最後は銀色の円盤が着陸してて、え、結局、本当に宇宙人だったのと理由が分からず終わりを告げられる。キツネにつままれたような気分である。難しかった。
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自分たちが宇宙人だと信じて疑わない家族のお話。 頭おかしい感じなのかなと思ったらおかしさを全うしていて、ラストは良かったね…と思ってしまった。 文章の美しさは言わずもがな。それが特に鋭くて冷たさがある気がした。非常に好み。 純潔!ってやたらと出てきた気がする。テーマにおいたのかな。 すぐには咀嚼できないことも多いし、多分哲学的なところも多く取り入れてそうなところもあってやっぱり難しいんだけど、本当に唯美。 この美しさ至上主義を浴びたい時は最高だと思う。 あと、なんとなく。 女性を下に見ないというか、美しいものとして崇高な存在としているのか。そういうところを三島由紀夫の文章から私は感じるかな。 他の作品ももっと読みたい。
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SFモノとのことだったが、それほどSFしておらず、程よい設定・世界観で面白かった。 比較的読みやすい。 三島の願う『美しい星』の要素が物語として語られていたのかな、と思いながら読んだ。 家族の中で、母については焦点が当てられていることが少なく、異質な存在に感じた。 敵対組織との...
SFモノとのことだったが、それほどSFしておらず、程よい設定・世界観で面白かった。 比較的読みやすい。 三島の願う『美しい星』の要素が物語として語られていたのかな、と思いながら読んだ。 家族の中で、母については焦点が当てられていることが少なく、異質な存在に感じた。 敵対組織との対面した時の議論については、何度か読まないと咀嚼できなさそう…
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「自分たちは宇宙人だ」三島由の異色作。 一見SFの体裁をとっていますが、その本質は、厭世的な思想を抱えながらも俗世を捨てきれない「人間の生きづらさ」を描いた純文学だと感じました。 理想を追いながらも現実の泥臭さから離れられない、太宰治にも通じるような諦念が漂っています。 ...
「自分たちは宇宙人だ」三島由の異色作。 一見SFの体裁をとっていますが、その本質は、厭世的な思想を抱えながらも俗世を捨てきれない「人間の生きづらさ」を描いた純文学だと感じました。 理想を追いながらも現実の泥臭さから離れられない、太宰治にも通じるような諦念が漂っています。 ■ SFという形を借りた純文学 家族が自分を宇宙人だと思い込むという設定から「太宰のSF」とも評される本作。 しかし、そこで語られるのは宇宙のスペクタクルではなく、登場人物たちの内面と、彼らが抱く「世間とはズレた強烈な主張」です。 どこまでも人間臭い心情描写が続く、極めて純文学的な作品でした。 ■ 冷戦下の焦燥感と、有閑階級の退屈 物語の背景にあるのは、米ソの核実験による国際緊張です。 敗戦による価値観の大転換を経て、急成長の中で「退屈」を手に入れた当時の日本人が、冷戦という危機を第三者としてどう見つめていたか。 浮世離れした有閑階級の視点を通すと、その不安もどこか納得できるものがあります。 ■ 太宰的な「理想」と「劣等感」の狭間で 読み進めるうちに感じたのは、太宰治の作品にも通じるような、大衆を見下す一方で自分や日本の非力さに打ちのめされる劣等感です。 退廃的で破滅的な思想を持ち、世の中を嘆きながらも、それでもどこかで「美しい星(あるいは美しい国)」にしたいという理想を捨てきれない。 そんな矛盾の中で生きる姿には、同じような「生きづらさ」を感じる一人として、思わず同情してしまいました。 美しいレトリックで綴られる「理想論とわかってもらえなさへの諦念」。 理想が高すぎるがゆえに、この世で生きることが苦しくてたまらない。 そんな不器用な情熱が詰まった一冊でした。
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