美しい星 の商品レビュー
p196 ドン・キホーテの如く自分の作品を登場させています 青葉城下の米軍キャンプ 37年? 幸福の泥-ピアノの音 車の泥 宇宙人友朋会 伊達家養種園 藤崎デパート
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宇宙人(仮)の視点で、人類の成長を紐解き警鐘するユニークな語り口。三島由紀夫=ナショナリスト枠だという思い込みを良い意味で破壊する面白さとドライブ感。特に第9章なんかは思想ゴリゴリな対話劇で読み応え抜群。時代が時代なだけに理解に苦しむ瞬間もあったけど、今も昔も変わらず体たらくな政...
宇宙人(仮)の視点で、人類の成長を紐解き警鐘するユニークな語り口。三島由紀夫=ナショナリスト枠だという思い込みを良い意味で破壊する面白さとドライブ感。特に第9章なんかは思想ゴリゴリな対話劇で読み応え抜群。時代が時代なだけに理解に苦しむ瞬間もあったけど、今も昔も変わらず体たらくな政治家の立ち回りは今現在の状況とリンクする。実写版も観なければっ!!
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自分たちが常に目にしているものが、自らを宇宙人と受け入れたことで色が変わってみえるのが新鮮でとても面白かったです 私も自分を他所の星から来たものだと思って、日常過ごしたいと思いました
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後半にかけて面白さが増していく。羽黒助教授との論争はページを捲る手が止まらないし、何より自然や人物の言葉、行動に対しての表現が美しい。他の作品も読みたくなりました!
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三島由紀夫の文章って派手で読みにくいな〜と思うのになんかまた読みたくなってしまう不思議さがあります。
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自分たちを宇宙人と信じ込んだ(若しくは本物)家族が人間につき論を巡らせる思想小説。 各所で異色の作品とされているが、作中の自称宇宙人が論じる人類滅亡論・救済論は、いずれもしばしば三島の言語化により示される真理(正論)のようなもの。 エンタメ性を持たせつつ当時の時代背景や作者の胸...
自分たちを宇宙人と信じ込んだ(若しくは本物)家族が人間につき論を巡らせる思想小説。 各所で異色の作品とされているが、作中の自称宇宙人が論じる人類滅亡論・救済論は、いずれもしばしば三島の言語化により示される真理(正論)のようなもの。 エンタメ性を持たせつつ当時の時代背景や作者の胸中が伝わり、社会派とも取られる作品だがよく考えられている。
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三島由紀夫のSF風純文学。 書かれたのは、1962年、東西冷戦時代。核兵器使用への恐怖が色濃かった。 人類滅亡への現実的な不安感が、漂う時代。 埼玉県のある家族が、それぞれ地球外の宇宙人である事に気づく。父は火星、母は木星、息子は水星、娘は金星出身。 家族は、特に父親は地球を破...
三島由紀夫のSF風純文学。 書かれたのは、1962年、東西冷戦時代。核兵器使用への恐怖が色濃かった。 人類滅亡への現実的な不安感が、漂う時代。 埼玉県のある家族が、それぞれ地球外の宇宙人である事に気づく。父は火星、母は木星、息子は水星、娘は金星出身。 家族は、特に父親は地球を破滅から救うべく、宇宙人であることは隠し、世界平和に向けた活動をする。 あくまで、三島由紀夫らしい美しい文章で、綴られる家族の活動は、藤本義一の重喜劇のごとく重コメディのようです。 対して、宮城県に、白鳥座の未知の惑星からの宇宙人3人組が、人類をいっそ滅ぼそうという思想のもと活動を始める。 全10章からなりますが、8から9章の宇宙人それぞれの地球に対する意見の応酬は、救済派と滅亡派ともに真理を得ている。 政治的な側面があり、SFを描きたいというより、宇宙人という俯瞰的な立場を利用して、多少コメディ風に、三島由紀夫の当時の緊張した政治への意見を書きたかったのかと思う。
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凄かった。三島由紀夫の感性と知性と美意識が宇宙人と円盤に出会い生み出す唯一無二のスパーク。果たして宇宙人たちは人類のどこに救済すべき価値を見出すか。著者の人類に対する深い憂いと苦悩から絞り出されたその価値観、激しい議論と洞察力に胸打たれた。
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家族全員が、宇宙人であるというストーリーに最初は勝手にコメディだと思っていたが、全く違っていた。宇宙人であり、自分たちは地球を助けるために何をするべきかを真剣に考え始めた。自分たちが宇宙人であると認識した家族だが、それぞれ目的にする意識が異なっており、特に父と息子の間には軋轢?が...
家族全員が、宇宙人であるというストーリーに最初は勝手にコメディだと思っていたが、全く違っていた。宇宙人であり、自分たちは地球を助けるために何をするべきかを真剣に考え始めた。自分たちが宇宙人であると認識した家族だが、それぞれ目的にする意識が異なっており、特に父と息子の間には軋轢?がめばえ始める。 お父さんと、白鳥座から来たという宇宙人3人組との会話は思想的なやり取りで、この中に作者の意図が全て詰まっていると思う。かなり前に書かれた内容なのに、現在にも響く言葉が、さすがというか、なんというか。情景が目に浮かぶ迫力ある文章で、言葉一つ一つが的確だ。
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夏子の冒険ぶり、三島由紀夫2作目! かたい文章とあんまり読まない設定の物語に最初は苦戦したけど、途中から夢中になって読んだ。 私も実は宇宙人だったりしたら、許せること沢山あるなと思った。笑
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