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金閣寺 の商品レビュー

3.9

741件のお客様レビュー

  1. 5つ

    198

  2. 4つ

    219

  3. 3つ

    197

  4. 2つ

    32

  5. 1つ

    7

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2021/02/07

金閣寺に魅了された男の狂気。 恥ずかしながら、はじめての三島由紀夫作品。 共感はできないものの、男の心の動きがとても面白かった。

Posted byブクログ

2021/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実は三島由紀夫を読んだのは初めてだったので、金閣寺を読んだだけで彼の文体を語るのは如何なものかと思うのですが、何ともまあ、極限まで無駄を削ぎ落とした、と感じさせるくせに華美な、言うならば完璧に筋肉のついた痩せ型の男がゴールドとかの装飾品をジャラジャラ身につけてる、というイメージ。僧侶。って感じ。まあお坊さんの話だからそう感じるのかもしれないんですが。 特に私が好きだったのは、とある人物の死について語った部分。 「たとえば、彼と五月の花々との似つかわしさ、ふさわしさら、他でもないこの五月の突然の死によって、彼の柩に投げこまれた花々との、似つかわしさ、ふさわしさなのであった」 いやぁ……こんなに美しい文章が人生一度でも書けたら本望だよね。いつでも死ねるよね。 ふさわしさ、という言葉。すごく好き。五月の花々というその季節の捉え方の価値観。好き。

Posted byブクログ

2020/12/17

金閣寺を放火するまでに至った青年の告白。 耽美的であり、徹底的に洗練された思想の深みを感じつつも、読者である私自身の教養の浅さからか、理解できない表現や思考が多く、読破するのが大変だった。 いずれまた是非、読み直してみたい。

Posted byブクログ

2020/10/10

再読 すべての美しいものの前で、私たちは圧倒される。 その美を永遠とするためには。 『金閣を焼かなければならぬ』

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2020/10/03

美しい。 内面の描写が精緻で、金閣寺を焼かなければという、常軌を逸した衝動に共鳴してしまう。 理解不能なんだけど理解できるという不思議な感覚。 美しいということについて考えさせられた。

Posted byブクログ

2020/09/28

芸術的で難しい文体のため理解できない箇所もたくさんあったのですが、主人公の苦しみがなんとなくわかるような気もした。 自分と社会とを隔てる吃りの苦しみ。 苦しみから逃れるかのように空想の中で煌めく金閣。 そして肥大した空想が時に現実を蝕む様子。 拭い去れない罪や後悔の意識。 かけが...

芸術的で難しい文体のため理解できない箇所もたくさんあったのですが、主人公の苦しみがなんとなくわかるような気もした。 自分と社会とを隔てる吃りの苦しみ。 苦しみから逃れるかのように空想の中で煌めく金閣。 そして肥大した空想が時に現実を蝕む様子。 拭い去れない罪や後悔の意識。 かけがえのない友人の死。 親にかけられた期待。 これらのさまざまな要因が複雑に絡み合い、苦しみ、少年は金閣を燃やすに至ったのだと思うが、それは決して特異な心理ではないように思う。 叱ってほしかった、愛してほしかった、わかってほしかった、そのままでいいよと言ってほしかった。 それだけで彼は金閣を燃やす必要などなかったかもしれない。 世間を騒がせた大事件ではあるが、誰しもが犯しうることのような気もする。 またいつか読み返してもっと多くを理解してみたいと思う。

Posted byブクログ

2020/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2.5 寺の青年僧による金閣寺消失について、告白文で綴った三島の名作。海外での評価も。ハンデ、金閣の美、生への想い、内省など色々と機微があるのだろうが、正直、自意識過剰な青年の自分本位な感じが否めない。ハンデの重さや生い立ちにしろ。吃音。父の、地上で最も美しいものは金閣との言葉。「世間の人たちが、生活と行動で悪を味わうなら、私は内界の悪に、できるだけ深く沈んでやろう」。娼婦の踏み付け。大学への通学許可。内飜足の柏木。遊郭と老師。史実とは違い、焼ける金閣を眺め、自害用の小刀など投げ捨てる。

Posted byブクログ

2020/09/17

三島由紀夫の傑作、やっと読了。 特に最終章に近くにつれて秀逸。金閣の描写がとても美しく迫ってくる。 禅海和尚が救いだ。 「人の見ている私と、私の考えている私と、どちらが持続しているのでしょうか。」 「どちらもすぐ途絶えるのじゃ。」 仏教小説として受け取りたい。

Posted byブクログ

2022/03/26

僧侶である青年が金閣寺を焼くにいたったまでの心理描写がずっと続いてる。なぜ金閣寺を焼かねばならなかったのか。青年にとっての美とは何か。 心理表現の仕方が青年がどんな思いをもってる場面にしても全く単純ではなくて、回りくどいように思ったけどそれが芸術的に感じた。 三島さんの作品は、多...

僧侶である青年が金閣寺を焼くにいたったまでの心理描写がずっと続いてる。なぜ金閣寺を焼かねばならなかったのか。青年にとっての美とは何か。 心理表現の仕方が青年がどんな思いをもってる場面にしても全く単純ではなくて、回りくどいように思ったけどそれが芸術的に感じた。 三島さんの作品は、多くの人には理解されないような文章だけど人間の深いところを芸術的に文学という媒体で表現しているように感じた。 私はまだわからない部分が沢山あるけど、今まで知らなかった感覚とか重要な"何か"があるような感じがしてならないと思っている。

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2020/09/10

読みやすい。何気なく読み始めて夢中になり、2時間程度で読了。 主人公の思考や心に終始まとわりつく金閣寺のイメージ。肉体を金閣寺になぞらえる表現は理解しづらいところもあったが、作者ならではの心的描写の言葉遣いや独特な言い回しが時に回りくどくも感じながらもありありとイメージを思い浮か...

読みやすい。何気なく読み始めて夢中になり、2時間程度で読了。 主人公の思考や心に終始まとわりつく金閣寺のイメージ。肉体を金閣寺になぞらえる表現は理解しづらいところもあったが、作者ならではの心的描写の言葉遣いや独特な言い回しが時に回りくどくも感じながらもありありとイメージを思い浮かばされる。 崇高な文学作品と構えること必要はなく、スラスラと読める。作者の入門としておすすめの一冊。

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