1,800円以上の注文で送料無料

金閣寺 の商品レビュー

3.9

741件のお客様レビュー

  1. 5つ

    198

  2. 4つ

    219

  3. 3つ

    197

  4. 2つ

    32

  5. 1つ

    7

レビューを投稿

2021/08/15

新潮の限定カバーに惹かれて読んだ。純文学は読み慣れていないのでなかなか苦労したが、読後は達成感と疲労感があった。そこそこ読めているつもりでいたが、ラストがさっぱりわからなかった。んー、おもしろい。

Posted byブクログ

2021/08/09

金閣寺焼失事件を題材として、放火犯である若い学僧の破滅に至る過程を抉る問題作。 ハンディを背負った宿命の子、金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇。 初めての三島由紀夫作品、私には難しかったですが、圧巻のラストでした。情景描写についていけず、美や生への...

金閣寺焼失事件を題材として、放火犯である若い学僧の破滅に至る過程を抉る問題作。 ハンディを背負った宿命の子、金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇。 初めての三島由紀夫作品、私には難しかったですが、圧巻のラストでした。情景描写についていけず、美や生への哲学についても理解できない部分が多く心が折れかけましたが、主人公が、出会う人間や出来事を通して静かに歪んでいく様が恐ろしく、続きが気になり最後まで読み切りました。 印象に残ったのは柏木の思想 「美の無益さ、美がわが体内をとおりすぎて跡形もないこと、それが絶対に何ものをも変えぬこと…、柏木の愛したのはそれだったのだ。」 「この世界を変貌させるものは認識だと。いいかね、他のものは何一つ世界を変えないのだ。認識だけが、世界を不変のまま、そのままの状態で、変貌させるんだ。」 柏木、登場シーンの「吃れ吃れ!」では、やばい奴出てきた…と感じたが後半につれ何故か魅力を感じていった。

Posted byブクログ

2021/06/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

時代を超えて、これが色んな人に読まれて、そして名作だと言われる理由が、何となく分かった気がする。 この主人公の、異常なのではと思える程の"美"への執着は、吃りがある自分を美しくないと思っているからであり、その"美"の象徴である金閣寺に執心している、と言うのが、三島由紀夫の圧倒的な筆力と日本語の美しさで描かれている。 父に連れられて初めて金閣寺を見た時の主人公のセリフ。「美というものは、こんなにも美しくないものなのだろうか」と言う日本語は、とっても美しいと思った。 そして、主人公が"行為"に及ぶまでの心の動きが、非常に繊細に、そしてやはり美しく書かれている。 読んでどうこう、とかじゃないし、きっと難解なんだろう。1回読んだだけでは全く理解が出来ない。これは時間をとって、がっつり読み直ししなくてはいけない。

Posted byブクログ

2021/06/17

NHKの100分で名著を見て、読んでみることにした。 読む時間も割と取ったつもりだけど、5日くらいかかった…。 テレビで平野啓一郎さんが言っていた通り、すごく芸術的な…犯行の直前にもう一度金閣寺を池越しに見ただけでそこまで書けるか、というくらい、微かな心情も逃すことなく捉えている...

NHKの100分で名著を見て、読んでみることにした。 読む時間も割と取ったつもりだけど、5日くらいかかった…。 テレビで平野啓一郎さんが言っていた通り、すごく芸術的な…犯行の直前にもう一度金閣寺を池越しに見ただけでそこまで書けるか、というくらい、微かな心情も逃すことなく捉えている。 だけど、最近の本を読み慣れた身からしたら、自意識過剰すぎて読むのが疲れる…感じ。 美しいものが壊される瞬間が最も美しい。 自分の幻想の通りに現実があってほしい。 初めて金閣寺を見て、想像の金閣より美しくないといけない、と考える時も、和尚なら勘付いてくれるはず、と悪行(風俗通い)を重ねる時も、死んだ有為子に出会えるに違いない、と考える時も、 相当こじらせた中学生、という感じで。 それをここまで格調高く描けるのがすごい、ということなのか…?

Posted byブクログ

2021/05/29

名作だということなのだが、全く面白くなかった。 やたらと難しい言葉を使って読者を幻惑しているだけなのではないか。

Posted byブクログ

2021/05/24

最後の老師と父親の知り合いに問いかける場面が印象に残った。 とにかく内面にある暗い部分と金閣が対象的だった。

Posted byブクログ

2021/05/26

 お気に入りの番組「100分de名著」、今月の課題図書は『金閣寺』。予習しようと引っ張り出す。こんなことでも無ければ、いつ読んだことやら。  講師役の平野啓一郎は、中二で読破したというのだからかなわない。  その指摘「『仮面の告白』と『金閣寺』だけが “一人称告白体”」。言われて...

 お気に入りの番組「100分de名著」、今月の課題図書は『金閣寺』。予習しようと引っ張り出す。こんなことでも無ければ、いつ読んだことやら。  講師役の平野啓一郎は、中二で読破したというのだからかなわない。  その指摘「『仮面の告白』と『金閣寺』だけが “一人称告白体”」。言われてみればその通り。  読む。吃音というコンプレックスから、内部で発酵しきった主人公。ただならぬ理屈っぽさに辟易する。進学先で得た柏木という悪友の登場に及んで「また理屈っぽいのが出てきたよ」と難儀する。  主人公が老師の秘密を握った辺りから俄然おもしろくなる。  余談:「英語となると吃らなかった」とある。私の吃音者の知人もそうだった。  追記:「100分de名著/金閣寺」最終回を視て閃く。「行為」と「認識」の対立が一つのテーマである。三島を溺愛した祖母は、幼い彼を本名の音読みで「こういさん」と呼んでいた。「公威=行為」は、三島の人生を貫くキーワードではないのか。

Posted byブクログ

2021/05/08

「心象の美」と「実相」の適切な距離が保たれなくなったとき(同一化されるとき)に、矛盾、絶望、妬み、憎しみ、苦しみが生まれる。

Posted byブクログ

2021/04/03

美とは。欲、死。一人の青年を通して、描かれた作品。難しい日本語が多かったが、戦後直後の京都周辺が緻密に描写されており、その環境である青年が苦悶する。自分は作者である三島由紀夫氏の最後と重ねて見てしまう。

Posted byブクログ

2021/02/27

はじめての三島由紀夫作品を読んだ。 はじめて見る日本語が多く、調べながら読んだ。 綺麗な日本語がたくさんある事に気がついた。 金閣寺がとても近く感じた。

Posted byブクログ