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金閣寺 の商品レビュー

3.9

739件のお客様レビュー

  1. 5つ

    197

  2. 4つ

    219

  3. 3つ

    196

  4. 2つ

    31

  5. 1つ

    7

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2021/11/18
  • ネタバレ

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途中まで溝口は金閣寺の変態なんじゃないかと思って読んでいた。 柏木は嫌いだよ。なんかこう屁理屈な感じ。 でも、金閣寺を燃やす時の描写が妙にリアルだった。 カルチモンを何故かずっとカルダモンって読んでた。 由紀夫って性描写が独特で綺麗。 読み終わるのにだいぶかかった。長い。

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2021/10/18
  • ネタバレ

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ちょっと背伸びして手に取ったけど難しくて世界に入り込めず、、、 (自分にとってその時読みたかった内容じゃなかったかもしれない。) 【メモ】 青春小説にして犯罪小説 いいかね、他のものは何一つ世界を変えないのだ。認識だけが、世界を不変のまま、そのままの状態で、変貌させるんだ。認識の目から見れば、世界は永久に不変であり、そうして永久に変貌するんだ。

Posted byブクログ

2021/09/25

自身の不完全性に直面し、金閣という美の象徴に苦しめられる。疎外感を覚える社会の中で、愚鈍な生に絶望し、いつしか純潔な破滅を望むようになる。内面に大きな闇を抱え、理解されないことこそがアイデンティティになっているという自負を持つ主人公。それと対照的に、他者に対して開放的で、物事の明...

自身の不完全性に直面し、金閣という美の象徴に苦しめられる。疎外感を覚える社会の中で、愚鈍な生に絶望し、いつしか純潔な破滅を望むようになる。内面に大きな闇を抱え、理解されないことこそがアイデンティティになっているという自負を持つ主人公。それと対照的に、他者に対して開放的で、物事の明るい側面を見つめているように見える鶴川や、コンプレックスを逆に利用し、世俗的な社会を乗りこなしている柏木など、主人公の内面との向き合い方は異なる姿勢を見せる人物像が印象的だった。

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2021/09/23
  • ネタバレ

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実際の事件を基に描かれた三島由紀夫の代表作。吃音(吃り)によりいじめられた経験を持ち、独特の感性をもって育った主人公溝口。その後も、内反足の柏木や鹿苑寺の住職である老師との出会いや経験等を通じて、最終的に彼が出した結論は金閣寺を燃やすということだった。

Posted byブクログ

2021/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

〝裏に向ひ外に向つて逢着せび便ち殺せ、仏に逢うては仏を殺し、祖に逢うては祖を殺し、羅漢に逢うては羅漢を殺し、父母に逢うては父母を殺し、親眷に逢うては親眷をころして、始めて解脱を得ん。物と拘はらず透脱自在なり〟  吃りという不具を持つ少年が、仏門と金閣寺をその人生の土台ないしは背景として、父の死、恋した異性の死、戦争の終結、友の死、異性との性交の前に立ちはだかった金閣寺を焼き打つことで、生を取り戻すまでを描く。  恥ずかしながら、私は金閣に起きた放火事件がノンフィクションであることを読了する今の今まで知らなかった。  そして、本作は、第二次世界大戦の戦火の中を過ごす少年時代と戦後の復興前の日本を過ごす青年時代とで、主人公の精神生活と社会生活とを細部まで描いていた。  作り話には決して思えない。起こり得るべくして起きた。そんな、確かな実感を抱くような物語だと感じた。 (2021.9.14)  

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2021/09/13

三島由紀夫さんの名作と呼ばれる作品。読み応えはあると感じましたが、凡人にはこの作品の意図というか意味というかそういうものを読み取るにのは難しかったです。 主人公の金閣寺放火にいたるまでの心の内、心の底に近い部分を中心に話が流れていくので、通勤通学の途中で読むという読書の楽しみ方...

三島由紀夫さんの名作と呼ばれる作品。読み応えはあると感じましたが、凡人にはこの作品の意図というか意味というかそういうものを読み取るにのは難しかったです。 主人公の金閣寺放火にいたるまでの心の内、心の底に近い部分を中心に話が流れていくので、通勤通学の途中で読むという読書の楽しみ方ではなく、図書館や静かな場所で「よし!金閣寺よ、かかってこい!」という気合が必要だと感じました。

Posted byブクログ

2021/08/22

いつかは読んでみたいと思っていた三島由紀夫。 主人公の内面描写がすごい。 倒錯した美学と深い思考がこれでもかと描かれている。 人間のドロっとした部分は、自分にも思い当たる節を感じてドキッとしながら読んだ。 そんな中、老師が俗っぽくて風刺が効いていて面白かった。 唯一明るい...

いつかは読んでみたいと思っていた三島由紀夫。 主人公の内面描写がすごい。 倒錯した美学と深い思考がこれでもかと描かれている。 人間のドロっとした部分は、自分にも思い当たる節を感じてドキッとしながら読んだ。 そんな中、老師が俗っぽくて風刺が効いていて面白かった。 唯一明るい存在だと思っていた鶴川が柏木に手紙を送っていたことに驚いた。それぞれ闇を抱えているのが人間というものなのだろう。 そして柏木には何か人を惹きつけるものがあるのだろう。 柏木の言葉 「この世界を変貌させるものは認識だ。 この生を耐えるために、人間は認識の武器を持ったのだといおう。」 が印象に残った。  

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2021/08/15

新潮の限定カバーに惹かれて読んだ。純文学は読み慣れていないのでなかなか苦労したが、読後は達成感と疲労感があった。そこそこ読めているつもりでいたが、ラストがさっぱりわからなかった。んー、おもしろい。

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2021/08/09

金閣寺焼失事件を題材として、放火犯である若い学僧の破滅に至る過程を抉る問題作。 ハンディを背負った宿命の子、金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇。 初めての三島由紀夫作品、私には難しかったですが、圧巻のラストでした。情景描写についていけず、美や生への...

金閣寺焼失事件を題材として、放火犯である若い学僧の破滅に至る過程を抉る問題作。 ハンディを背負った宿命の子、金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇。 初めての三島由紀夫作品、私には難しかったですが、圧巻のラストでした。情景描写についていけず、美や生への哲学についても理解できない部分が多く心が折れかけましたが、主人公が、出会う人間や出来事を通して静かに歪んでいく様が恐ろしく、続きが気になり最後まで読み切りました。 印象に残ったのは柏木の思想 「美の無益さ、美がわが体内をとおりすぎて跡形もないこと、それが絶対に何ものをも変えぬこと…、柏木の愛したのはそれだったのだ。」 「この世界を変貌させるものは認識だと。いいかね、他のものは何一つ世界を変えないのだ。認識だけが、世界を不変のまま、そのままの状態で、変貌させるんだ。」 柏木、登場シーンの「吃れ吃れ!」では、やばい奴出てきた…と感じたが後半につれ何故か魅力を感じていった。

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2021/06/26
  • ネタバレ

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時代を超えて、これが色んな人に読まれて、そして名作だと言われる理由が、何となく分かった気がする。 この主人公の、異常なのではと思える程の"美"への執着は、吃りがある自分を美しくないと思っているからであり、その"美"の象徴である金閣寺に執心している、と言うのが、三島由紀夫の圧倒的な筆力と日本語の美しさで描かれている。 父に連れられて初めて金閣寺を見た時の主人公のセリフ。「美というものは、こんなにも美しくないものなのだろうか」と言う日本語は、とっても美しいと思った。 そして、主人公が"行為"に及ぶまでの心の動きが、非常に繊細に、そしてやはり美しく書かれている。 読んでどうこう、とかじゃないし、きっと難解なんだろう。1回読んだだけでは全く理解が出来ない。これは時間をとって、がっつり読み直ししなくてはいけない。

Posted byブクログ