鼻/外套/査察官 の商品レビュー
『鼻』、何度読んでも意味がわからない。不条理で不気味、得体の知れなさ故に人はやれ何かの皮肉だ風刺だと意味を付けをしようと奮闘するのだろうなと思うと面白い。
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自分の鼻がある日紳士になって街を歩くとは奇想天外。落語調でドタバタ劇の印象。どう味わっていいのか分からなかった。 査察官もすごく面白いと聞いていたので期待して読んだのだけど…舞台でキャラクターや風刺を笑って楽しむ話なんだろうと思う。外套は未読。
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鼻→ある朝、起きたら鼻がなかった…から始まる奇妙なお話。何かの皮肉なのかもしれないが、それが何かわからないので、ただ単に奇妙なお話。
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TEA-OPACのリンクはこちら! https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=BB00246102&opkey=B168...
TEA-OPACのリンクはこちら! https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=BB00246102&opkey=B168733590911876&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=0&cmode=0&chk_st=0&check=0
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ところどころでちょっとクスリとくる感じ。鼻ッなどとあるので何だかラノベみたいだなぁと思った。あえて落語調にしているらしい。鼻ははとにかく不条理でカフカの変身を何となく思い出した。外套は主人公が愛おしくなる。下級官吏は今で言う何に相当するのかいまいちつかめず。ロシア文学はあまり経験...
ところどころでちょっとクスリとくる感じ。鼻ッなどとあるので何だかラノベみたいだなぁと思った。あえて落語調にしているらしい。鼻ははとにかく不条理でカフカの変身を何となく思い出した。外套は主人公が愛おしくなる。下級官吏は今で言う何に相当するのかいまいちつかめず。ロシア文学はあまり経験がないが、名前が長いところにはロシアっぽさを感じた。 一般にあまり馴染みがないのもあってか解説が充実。『死せる魂』もいつか読んでみたい。 査察官だけ未読
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楽語調で訳されたゴーゴリの代表作3作品。 意見・好みは分かれるだろうけれど、ゴーゴリの入り口としてはとても面白い選択肢になると思う。 とはいえ、この本の中で最も興味深いのは巻末の解説かもしれない。 ゴーゴリに対する容赦のなさがあまりにも痛快。 どの物語も「滅茶苦茶」な展開が面白い...
楽語調で訳されたゴーゴリの代表作3作品。 意見・好みは分かれるだろうけれど、ゴーゴリの入り口としてはとても面白い選択肢になると思う。 とはいえ、この本の中で最も興味深いのは巻末の解説かもしれない。 ゴーゴリに対する容赦のなさがあまりにも痛快。 どの物語も「滅茶苦茶」な展開が面白い一方、どこか平面的な、マネキンを動かしているような、無機質さのようなものを感じた。 確かに「彼は外形的フォルムを描く天才的な画家」であり、「外形を描き出すことしかなしえなかった」のだろう。
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光文社古典新訳文庫のこちらには、浦雅春さんによって落語調で翻訳されたゴーゴリの三作品が収録されている。ゴーゴリはおろかロシア文学のロの字も知らない私だが、落語調、というのが気になって手に取った。 『鼻』がいきなりすごく面白い。ある朝床屋が焼きたてのパンを食べようと半分に切った...
光文社古典新訳文庫のこちらには、浦雅春さんによって落語調で翻訳されたゴーゴリの三作品が収録されている。ゴーゴリはおろかロシア文学のロの字も知らない私だが、落語調、というのが気になって手に取った。 『鼻』がいきなりすごく面白い。ある朝床屋が焼きたてのパンを食べようと半分に切ったら、そこになんとお得意さんのお役人の鼻が入っている(のっけから、不気味とか不穏とかを通り越し、あらゆるルールを無視した世界であることが提示され、むしろ安心して読んでいける)。おかみさんに捨ててこいとどなられて捨てに行く。当のお役人の方も、起きたら鼻がないことに気づいてたまげている。町に出ると、馬車から自分より身分の高い役人の制服を着た紳士が降りてくるのだが、それがなんと自分の鼻。勇気を出してへりくだってお声掛けするも「私はあなたのことなんて知りませんが」などと鼻であしらわれる始末(鼻だけに)。どうしよう…というような素っ頓狂な話が、江戸落語調で、語られる(「ってやんでい!」という台詞もあったから江戸で合ってると思う)。私自身は落語に明るいわけではないが、夫が落語好きで、家や車でよく落語の音源をかけている。いろいろ聞くが、圧倒的に古今亭志ん朝が多く、私もかなり耳馴染みになっている。だからこういった江戸落語調の文章を読むと完全に志ん朝さんの声で再生される。好きな落語家さんのおられる方はぜひこの作品を読んでいただきたい。一席聞けた気分になれてお得ですよ。この話の終わり方も、そこは落語とは違ってちょっと考えさせるような、いや考えても結局なんにもならないような、絶妙な語りで締められており、この文庫六十頁の短編一作を読んだだけで、爆風に晒されたような心地。 『外套』は鼻に比べたらずっとずっとセンチメンタルで、相変わらず落語調ではあるが、ゲラゲラ笑うような噺ではなく、人情噺や怪談噺のような風情。哀切に満ちたバイオリンの伴奏をバックに白黒無声映画を見ているような感覚もあった。ゴーゴリの力なのか浦雅春さんの力なのかわからないが、なにかこちらの演出ごころを刺激してくるところがある。 『査察官』、これは五幕の喜劇の戯曲。三作の中では最も分量も多いのだが、筋はシンプルな勘違いモノ。各人物の本音と建前のギャップや、長台詞で滔々と語られどんどん壮大になっていく虚言、そして最後の場面の演出効果(冒頭で作者から俳優諸氏への注意としてコメントが添えられている)が見どころ。機会があれば一度舞台で見てみたい! おかしな感想かもしれないが、三作全体を通してのむちゃくちゃさ、揺さぶられ感、饒舌ぶりといった感覚が、最近読んだものだと井上ひさしの『吉里吉里人』を読んだときと似ていた。 浦雅春さんによる解説、あとがきも興味深く、といっても解説の内容をきちんと理解するには色々と基礎知識が足りていないとは感じたが、ウクライナ。ロシアだロシア文学だと思っていたが、ゴーゴリはウクライナ生まれの作家だった。
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・『鼻』、場面が奇妙すぎて、ちょいちょい誤読してるのかと思った。「鼻が制服を着て歩いてる」って言われましても。想像力が追いつけないよ。 ・『鼻』の締め方良すぎる。この話と同じくらいわけのわからんこと、現実でもたしかに起こるわ。 ・『外套』、まじめな小心者が舞い上がった直後に落と...
・『鼻』、場面が奇妙すぎて、ちょいちょい誤読してるのかと思った。「鼻が制服を着て歩いてる」って言われましても。想像力が追いつけないよ。 ・『鼻』の締め方良すぎる。この話と同じくらいわけのわからんこと、現実でもたしかに起こるわ。 ・『外套』、まじめな小心者が舞い上がった直後に落とされるの辛い。終盤の怪奇小説パートでなんだか救われた。世間を見返してやれてよかったね。 ・『査察官』、フレスタコフのしょうもないクズっぷりが清々しくて好き。登場人物がみんな親近感の湧くクズ。慌てふためくクズを遠目に観察する感じのブラックコメディ。 ・落語調の訳の主張が強すぎたな...。
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この新訳は落語調になっているときいたのでどうなんだろうと多少心配しながら読んだが、話となかなかあっていて読みやすく面白かった。 別の訳で読んだことがある人はどうおもうかはわからないけど…私はこれがはじめてだったので違和感は感じなかった。 『鼻』は、ある日鼻が顔からなくなっていて...
この新訳は落語調になっているときいたのでどうなんだろうと多少心配しながら読んだが、話となかなかあっていて読みやすく面白かった。 別の訳で読んだことがある人はどうおもうかはわからないけど…私はこれがはじめてだったので違和感は感じなかった。 『鼻』は、ある日鼻が顔からなくなっていてその鼻が服を着てそのへんを歩き回っており…という話でシュール。 これは落語調じゃなければ余計意味わからん…って思いそうな話ではあった。 『外套』は、貧しい役人が頑張って新しい外套を手に入れるものの…という話。 これは語り口のおかげで笑える場面も多かったが、基本的にはロシアの下層民の憐れさ、それでも生きているし尊重すべきであるというのがえがかれているのかなとおもった。 そういうところがドストエフスキーにも影響を与えたのかな、と。 一番面白かった。 『査察官』は、ドタバタ勘違いコメディな戯曲。 査察官でもなんでもない男を査察官だと勘違いした村の人々は…という話。 想像してたのはもっと暗い話だったのでこんなギャグみたいな話だったのかとびっくり。 いままでは検察官と訳されてたらしいけど査察官のほうがあってるらしい? たしかに読んでみるとこれは検察官ではないよな、とおもった。
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ゴーゴリは日本でいうと江戸時代末期の作家。鼻、外套はユーモア小説ということになるのだろうか。あまり笑えなかった。
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