思いわずらうことなく愉しく生きよ の商品レビュー
三姉妹それぞれが伸びやかに、そして強く生きていた。 本当に困ったときに味方でいてくれるのは、やはり親であり兄弟や姉妹なのだなと思った。 大人に成長するまでの、自分の基礎となるものができる時間の多くをを共有したということはいくつになっても変わらない。 家族を大切にしたいなと思わせて...
三姉妹それぞれが伸びやかに、そして強く生きていた。 本当に困ったときに味方でいてくれるのは、やはり親であり兄弟や姉妹なのだなと思った。 大人に成長するまでの、自分の基礎となるものができる時間の多くをを共有したということはいくつになっても変わらない。 家族を大切にしたいなと思わせてくれる作品だった。 そして自分1人で受け止めきれないようなことが起きたときに、そばで支えてくれる人が必要なのだと思った。 大切にしてくれる人を見つけた時、その人のことを大切にしていかなくてはならないと思った。 全体的に重たい話にも関わらず、なぜかスラスラと読むことができた。 思いわずらうことなく愉しく生きよ
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2019.12.9 江國さんのエッセイが好きでほとんど読んできたけど、なんとなく小説は避けていたような気がする。 一度読むと世界に引き込まれそうなイメージがあったから。 けどやっぱりこの素敵なタイトルの中身が知りたくていざ。 麻子、治子、育子の犬山家三姉妹。 解説の栗田さんの内...
2019.12.9 江國さんのエッセイが好きでほとんど読んできたけど、なんとなく小説は避けていたような気がする。 一度読むと世界に引き込まれそうなイメージがあったから。 けどやっぱりこの素敵なタイトルの中身が知りたくていざ。 麻子、治子、育子の犬山家三姉妹。 解説の栗田さんの内容がしっくりくる。自分はどうだろうと考えながら、でもどの女性にもあてはまらない、ただ他人事じゃない感じ。 引き込まれてなかなか読むのをとめられず、江國ワールドにどっぷりはまった感じの余韻。なんなんだろう、このよくわからないけれど、どろどろした感情ではなくふうーと息を吐きたくなる感じ。 思いわずらうことなく、愉しく生きよ。 VERYに掲載されてたっていうのも相まってよかった。
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この間江國香織さんの作品をたくさん買った。その中の一冊。麻子、治子、育子という三姉妹について描かれています。 三姉妹はそれぞれ悩みを抱えているけど、一番共感できたのは育子。男性から娼婦のように扱われていて、「順序」をすっとばしてしまう。でも、自分を本当に大切に扱ってくれる男性に...
この間江國香織さんの作品をたくさん買った。その中の一冊。麻子、治子、育子という三姉妹について描かれています。 三姉妹はそれぞれ悩みを抱えているけど、一番共感できたのは育子。男性から娼婦のように扱われていて、「順序」をすっとばしてしまう。でも、自分を本当に大切に扱ってくれる男性に出会って変わっていく。なんだか自分の経験と少し似ていて、頑張れって思いました。 小説のなかて四季が巡っていくのが美しくて、真似したいことや知りたい風景がたくさん増えました。 その1:沈丁花の花の香りを確かめる …初めて聞く花だったので春になったら探してみようとおもいます。 その2:『夜と霧』を読む …育子が「死」について日記に書く時にでてくる小説 日記に引用文を載せたようなのでどの部分がそれなのか想像して読みたい。 その3:犬山家特製トーストを食べる …治子が朝食に自分で作っている。麻子、治子、育子にはなじみのトーストなのでしょう。 トーストにバターでいためた山盛りのほうれん草とおとし卵をのせる。基本は塩コショウ。治子はウスターソースをたらす。 もうすっかり江國香織さんに惚れてしまったので、いろいろ深く知りたい、体験したいと思ってしまいます(^^)
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女3姉妹の物語。長女の麻子はDVをされているも複雑な夫婦関係。次女の治子は外資系企業のキャリア。仕事にも男にも貪欲で積極的。三女の育子は肉体関係が他者との接点。周りからすれば異常な三姉妹の行動、考え方だが、ともに育つとそれも異常でなくなる。 「家庭は個人的聖域であり、呪縛」 だが...
女3姉妹の物語。長女の麻子はDVをされているも複雑な夫婦関係。次女の治子は外資系企業のキャリア。仕事にも男にも貪欲で積極的。三女の育子は肉体関係が他者との接点。周りからすれば異常な三姉妹の行動、考え方だが、ともに育つとそれも異常でなくなる。 「家庭は個人的聖域であり、呪縛」 だが、そんなこと気にせずにタイトル通り 思いわずらうことなく愉しく生きよ それにつきるのではないか
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DV夫に依存する長女 キャリアウーマンで結婚否定派次女 自由が上に結婚というものに憧れる三女 三姉妹の色恋関係を中心とした一家のお話 三姉妹の誰にも共感はできないけれど、こんな考え方の人もきっといるんだろうなぁと終始客観的に読む。 思いわずらうことなく愉しく生きよ このタイ...
DV夫に依存する長女 キャリアウーマンで結婚否定派次女 自由が上に結婚というものに憧れる三女 三姉妹の色恋関係を中心とした一家のお話 三姉妹の誰にも共感はできないけれど、こんな考え方の人もきっといるんだろうなぁと終始客観的に読む。 思いわずらうことなく愉しく生きよ このタイトルが全てを物語る。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三姉妹の性格とかキャラクターがはっきりしていて、人間観察をしているような気持ちになりました。 麻子のような依存し合うような関係もわかるし、最近別れを経験した私は、治子のように強くなりたいと思いました。 育ちゃんにはあまり共感はしなかったけど、この子が末っ子でいることで家族の結束が保たれているんだなぁと。 もっと江國香織さんの小説を読んでみたいと思いました。
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ちょっと苦しくなったよ。 でも3姉妹それぞれがいいのです。 下地は同じ3人が別々のところで自分なりの「家」を考える。表現する。 みんなちょっとずつ不器用で、自分をがらりと変えたり、変えられなかったり、少しずつ変えてみようとしたり。 自分を理解することは、他人を理解するよりも難...
ちょっと苦しくなったよ。 でも3姉妹それぞれがいいのです。 下地は同じ3人が別々のところで自分なりの「家」を考える。表現する。 みんなちょっとずつ不器用で、自分をがらりと変えたり、変えられなかったり、少しずつ変えてみようとしたり。 自分を理解することは、他人を理解するよりも難しい。
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DV夫と暮らす長女、キャリアウーマンの次女、個性的な三女、仲の良い姉妹の話。 のびやかすぎる彼女たちは、理解しがたい部分もあるが、それぞれどこか共感できる部分もある。 私の好きな終わり方で、読後感が良かった。
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DVを受けても結婚生活を続ける麻子には共感できなかった。 真ん中の治子は、いちばんバランスが取れているし、熊木との関係性は自分達にも似ていて、心地よさがよくわかった。 3女の育子は自由奔放で無邪気にふるまう末っ子というかんじ。 自分にとって大切なものを信じ、愛することしか、生き...
DVを受けても結婚生活を続ける麻子には共感できなかった。 真ん中の治子は、いちばんバランスが取れているし、熊木との関係性は自分達にも似ていて、心地よさがよくわかった。 3女の育子は自由奔放で無邪気にふるまう末っ子というかんじ。 自分にとって大切なものを信じ、愛することしか、生きているうちにはできないが、それさえおのずから変化するように見えるのだから、いつまでたっても安心することができない。ひたすらに信じ、愛していれば大丈夫というわけでもなさそうなのである。 愛には愛でないものも含まれるから尊いのだ この解説に、共感。
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江國香織作品の姉妹は仲がいい。 「麻ちゃん」「育ちゃん」と呼びあう感覚は同じ姉妹でもうちにはないものだけど、離婚した両親やそれぞれ家を出て暮らしている姉妹でも、同じ記憶を共有していることでいつまでたっても「家族」だというのはなんとなくわかる。 江國香織作品の恋人や夫婦た...
江國香織作品の姉妹は仲がいい。 「麻ちゃん」「育ちゃん」と呼びあう感覚は同じ姉妹でもうちにはないものだけど、離婚した両親やそれぞれ家を出て暮らしている姉妹でも、同じ記憶を共有していることでいつまでたっても「家族」だというのはなんとなくわかる。 江國香織作品の恋人や夫婦たちはするすると不倫したり浮気してしまい、それを非難する方が野暮に感じてしまうのだけど、今回はそんな奔放な生き方が「のびやかすぎる」と少し自嘲ぎみに語られている。 そして江國香織作品には旦那への依存度が強い女性がしばしば登場するが今回の麻子はDVがからむので作品全体が少し重い。 「邦一のために一つずつ品物を選んでいると、自分が守られているように思える。 麻子は、こうして買物をしている自分が幸福な女に見えることを自覚してしていた。その自覚が麻子を満足させ、幸福にさせる。」 「そばにいるときよりも離れているときに、結婚はその効果を発揮するのだ。」 「記憶は冷凍された食品のようなものだ、と麻子は思う。古いことは古いが、時が経っても現にここにある。腐ることも、成長することもない。」 「家族に愛されると、人は強くなるのね」 「家族は個人的聖域であり、呪縛だ、と、考える。」
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