1,800円以上の注文で送料無料

思いわずらうことなく愉しく生きよ の商品レビュー

3.8

373件のお客様レビュー

  1. 5つ

    78

  2. 4つ

    136

  3. 3つ

    99

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2018/09/12

ああ、これね!こんな本も読んだよねー。何かタイトルが長いのに惹かれて、部屋のちっちゃな本棚から引っ張り出した本。3人の全然性格の違う姉妹が波乱万丈で平和に生きていく本。なんか普段使いのタッチが平和なのに、気付いたらDVとか不倫とかセックスとかドロドロしたものが出てきて読み進めてし...

ああ、これね!こんな本も読んだよねー。何かタイトルが長いのに惹かれて、部屋のちっちゃな本棚から引っ張り出した本。3人の全然性格の違う姉妹が波乱万丈で平和に生きていく本。なんか普段使いのタッチが平和なのに、気付いたらDVとか不倫とかセックスとかドロドロしたものが出てきて読み進めてしまう。俺は魔性の女の次女が個人的に好きで、能天気な三女が嫌い。好きとか嫌いとかそんな極端な俺だから楽しめた本だと思う。

Posted byブクログ

2018/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これを読んだのは、本当に… ――本当に。 思いわずらうことなく、愉しく生きたいと、 思ったから。 読んでみて、楽しいのか分からないけれど それぞれが、自分の生き方を信じて生きていく様は、目が離せない 少なくても恋に負けず、 人生に勝とうとする生き方は称賛に価する。 恋人と別れても、今の人生を謳歌する DVがあっても、結婚したという関係を尊ぶ。 毎日のくり返しの中で どうしても 自分が 削れていくような気がする 消耗品のような 日光を浴びても 深呼吸しても 瞑想しても まるで いたちごっこ この構造とサイクルを根本から変えなければと思う その中でこの思いわずらうことなく、はヒントだと 思った。 結局、裏技のような即時解決法が 見つかったのではなく、今の人生を楽しむ。 難しく考えず、迷ったら楽しそうな方を選ぶ。 そういう生き方を、教えてもらった気がした。

Posted byブクログ

2018/05/15

DVの描写が痛々しく、それでもそこに確かに互いへの愛情があると感じさせる夫婦のあり方が強烈だった。愛情は綺麗な形のものばかりではない、いびつに歪んだものもあるし、それを受け入れてしまう人もいるということ。 三姉妹の生活、食事、服装などひとつひとつの描写はいつもの江國作品のように楽...

DVの描写が痛々しく、それでもそこに確かに互いへの愛情があると感じさせる夫婦のあり方が強烈だった。愛情は綺麗な形のものばかりではない、いびつに歪んだものもあるし、それを受け入れてしまう人もいるということ。 三姉妹の生活、食事、服装などひとつひとつの描写はいつもの江國作品のように楽しめた。犬山家は、家訓からしてかなりユニークな一家だけれど、三女の育子が、もういい年なのに家族の前だと素直で幼い末妹なのがなんだかいい。DVという事件が、三姉妹の特異なところ(伸びやかすぎるところ)にはあまり影響を与えていないのがすごい。

Posted byブクログ

2018/05/05

女性ってなんだかんだいいながら、ブツブツ不平不満をいいながら、でも、楽しんでいる気がする。だからこそ、その都度、鋭いほどの感情をむき出しにして。でも、しなやかに生きてる。

Posted byブクログ

2018/03/23

けっこうがっつり没頭して読めた。 なんとなく不安に思ってるけど 共有できずに抱えていた気持ちが 3姉妹を通じて共有できた気がする。 これを読み終えたら自分の求めてるなにかに たどり着けるかも、という根拠のない予感が あって勢いよく読んだけど、 ふんわり掴めずじまい。

Posted byブクログ

2017/10/21

個人的にはあんまりだっかなぁ… でも、読み終わったあとに女性誌に連載してたものだと分かって、キャラの濃さや全体的にのっぺりした感じも納得した。 ゆっくり読みたい派の人にオススメ!

Posted byブクログ

2017/09/23

犬山家3人姉妹のそれぞれの日常。奔放な恋愛や夫婦問題を描いている。江國香織らしい女心の描写と姉妹の心の結束と一体感がいい。母や妹とのとりとめのない会話と日常が懐かしくなる本だった。

Posted byブクログ

2017/08/06

「思いわずらうことなく愉しく生きよ」という父親の家訓を旨としてそれぞれの生き方を貫く、犬山家の三姉妹を描いた小説です。 長女で36歳の麻子は、多田邦一というDV夫と2人暮らし。次女で34歳の治子は、熊木圭介という恋人がいますが、他の男たちと奔放に関係を結んでいます。そして三女で...

「思いわずらうことなく愉しく生きよ」という父親の家訓を旨としてそれぞれの生き方を貫く、犬山家の三姉妹を描いた小説です。 長女で36歳の麻子は、多田邦一というDV夫と2人暮らし。次女で34歳の治子は、熊木圭介という恋人がいますが、他の男たちと奔放に関係を結んでいます。そして三女で自動車教習所の受付の仕事をしている29歳の育子は、他者を理解することができないがゆえに、他者を受け入れることと受け入れられることに純粋な歓びを見出す女性です。 麻子が彼女よりもひどい夫のDVに苦しむ相原雪枝という女性に手を差し伸べたことがきっかけとなって、彼女と夫との関係が変化していくことや、治子の男性関係を熊木が知ったことで2人の関係に亀裂が生じること、そして育子が隣の部屋に暮らしていた岸正彰という男性と知り合い、彼と交際の段階を一つずつ確かめるようにして関係を深めていくことが、ストーリーの大きな流れを形作っています。 ただ個人的な感想としては、著者の他の作品にみられるような登場人物の細やかな心の動きが描かれていないように感じてしまいました。育子だけはどうにか、その心情の襞をていねいにたどってみたいと読者に思わせるような内面性を持っているように感じられますが、麻子や治子、それに邦一や熊木といった男たちも、キャラクターっぽい平板な人物造形になってしまっているように思います。 父親と離婚して「清々したし、とても嬉しい」と語った母親と三人の娘たちとの関係をもう少し詳しく書いてもらえたら、彼女たちの人物造形にもう少し深みが感じられたのではないかと思うのですが。

Posted byブクログ

2017/07/04

思いわずらうことなく、愉しく生きよ。玄関に堂々とかけられた、父親の筆による家訓。 全然違う、でもとても仲の良い三姉妹の恋愛模様、生き様がおもしろい。同じ家訓を元に生きていても、愉しく、の定義は三者三様だ。自分なりの「愉しく」の信念を持っているのだけど、皆不器用で愛おしい。 個...

思いわずらうことなく、愉しく生きよ。玄関に堂々とかけられた、父親の筆による家訓。 全然違う、でもとても仲の良い三姉妹の恋愛模様、生き様がおもしろい。同じ家訓を元に生きていても、愉しく、の定義は三者三様だ。自分なりの「愉しく」の信念を持っているのだけど、皆不器用で愛おしい。 個人的には、のびやかな三女の育子がかわいくて大好きだ。人生を考え抜いた日記を何ページも書き連ねる風変わりな妹に、バリキャリの次女は「人生は考え抜くものじゃなくて、生きるものなのよ」と言い放ち、ことば通り刹那的に生きている。でも、お互い決して相手を否定せず、とても仲良し。 家族に愛されると、人は強くなる。ほんとにそうだなと思った。 ————————— 育子の考えでは、人はその生涯をかけてある種の人生をつくり上げることのみを目的として生きており、できることなら———すくなくとも多くの人にとって———その作業は、途中から誰かと共同で行うのが望ましい。そしてまたできることならば、つくり上げたその「ある種の人生」の結果として子を成し———ということはその「誰か」は異性であることが望ましいのだが———、生物として自分の生きた一つの時代を、次の時代の生物へとつなげるべきなのだ。そのためには、恋愛、と書いて、育子はその言葉を二本線で消し、錯覚、と書き換える。そのためには、錯覚にまどわされず、自分にとっての正しい「誰か」をみつけだす必要がある。

Posted byブクログ

2017/03/29

読んでいて、「流しのしたの骨」もそうだけど、江國さんの描く姉妹は好きだなって思った。三人とも問題を抱えていて、それぞれ少し変わっているけど、みんなまじめで、のびやかで、すこやか。父親が姉妹の荷物検査をするのは嫌だけど、家庭によって家族の当たり前とかルールが違うからよその暮らしが垣...

読んでいて、「流しのしたの骨」もそうだけど、江國さんの描く姉妹は好きだなって思った。三人とも問題を抱えていて、それぞれ少し変わっているけど、みんなまじめで、のびやかで、すこやか。父親が姉妹の荷物検査をするのは嫌だけど、家庭によって家族の当たり前とかルールが違うからよその暮らしが垣間見える家族小説は面白い。犬山家の家訓も三姉妹にぴったりでいい。「思いわずらうことなく愉しく生きよ」

Posted byブクログ