思いわずらうことなく愉しく生きよ の商品レビュー
三姉妹三様の生き方だが、共通するのは、自身の幸福に貪欲なこと、恋愛に対して恐ろしくまっすぐにまじめに向き合っていること。そういう意味で、タフであること。 なんだかものすごくわかるなあ、という箇所があるある。 家族とか恋愛とかって、百人いれば百通りの関係ややり方があるもので、だ...
三姉妹三様の生き方だが、共通するのは、自身の幸福に貪欲なこと、恋愛に対して恐ろしくまっすぐにまじめに向き合っていること。そういう意味で、タフであること。 なんだかものすごくわかるなあ、という箇所があるある。 家族とか恋愛とかって、百人いれば百通りの関係ややり方があるもので、だからこそどれ一つとして異常などではありえないのかもしれない。どれほどの幅に対応できるかの度合いが人によって異なるとしても。
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麻子のDVの描写が生々しく、はらはらと読み進めた。治子と彼氏の、思いあってるのに別れるところが、チグハグなのに理解できる。でも暗ーい気分になった。読後感はよろしくない。
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とても面白かった。 みんなある意味クレイジーなのに、違う姉妹の話になるときだけは、それぞれまともに思えてくる 。みんな正論を言っているかのように感じる。
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タイトルと表紙がチグハグな感じがしたが読んでみると共にしっくり。この話、というか登場人物みんなが少しずつ歪んでいてだからこそなのかな。 DV夫に怯えながらも強く縋る麻子、愛しか信じたがらない治子、恋愛を信じず娼婦のようにいる育子。全く違う三姉妹なはずなのによく似ている。みんな歪ん...
タイトルと表紙がチグハグな感じがしたが読んでみると共にしっくり。この話、というか登場人物みんなが少しずつ歪んでいてだからこそなのかな。 DV夫に怯えながらも強く縋る麻子、愛しか信じたがらない治子、恋愛を信じず娼婦のようにいる育子。全く違う三姉妹なはずなのによく似ている。みんな歪んでいるのに真っ直ぐ自分を愛おしんでいる。そして三人ともの気持ちが判る私も歪んでいるのだ、きっと。 思いわずらうことなく愉しく生きれたらどれほど「すてき」なのだろう。思わずそんなことを考えてしまう。
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のびやかで強い姉妹のひとりひとりの考え方、愛について、なるほどと思いながら読んだ 美しい言葉の選び方が素敵
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再読なんだけど覚えてなかった。 登場人物の中では育子と岸正彰が好きだった。「段階を踏む」こととか、実直で正しい感じがした。治子はちょっと強すぎで、麻子がなぜ邦一を必要としているのか理解できなかった。そして邦一は気持ち悪かった(´Д`) 私も「思いわずらうことなく愉しく生き」た...
再読なんだけど覚えてなかった。 登場人物の中では育子と岸正彰が好きだった。「段階を踏む」こととか、実直で正しい感じがした。治子はちょっと強すぎで、麻子がなぜ邦一を必要としているのか理解できなかった。そして邦一は気持ち悪かった(´Д`) 私も「思いわずらうことなく愉しく生き」たいなぁ。
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犬山家の三姉妹。 DVに苦しむ専業主婦の長女 仕事に燃える次女 寝ることと、友情がごちゃまぜの三女 さらっと読めたようで、 うーんと考えて、読み返すページもあり、 ドラマチックに流れていく展開と、 結局そこに帰結するのね!というこの感じ。 思いわずらうこと...
犬山家の三姉妹。 DVに苦しむ専業主婦の長女 仕事に燃える次女 寝ることと、友情がごちゃまぜの三女 さらっと読めたようで、 うーんと考えて、読み返すページもあり、 ドラマチックに流れていく展開と、 結局そこに帰結するのね!というこの感じ。 思いわずらうことなく愉しく生きよ。 悩んでも、苦しんでも、 結局、彼女たちは、自由なのである。
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女家族、よいですね。 そんな中での父の書いた家訓がいい。 3人それぞれわかるなぁって思えたけど、 誰とも当てはまる感じではなかったかな。
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夫から暴力の受け入れる麻子、さばさばして意志の強い治子、キリストのモチーフを愛し親友達を大切にする育子。三姉妹の日常を描く。いつもの江國文学なのに、スピード感があって読みやすかった。割りと普通な話。
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思いわずらうことなく愉しく生きる、と聞くと、ひどく自由奔放で苦労のないようなイメージを受けるけれど、実はそうではないという事実を知るような話でした。思いわずらうことなく愉しく生きるには、そうするだけの覚悟や、信念のような確固たる自分が必要不可欠で、同時に多くのものを失う可能性も孕...
思いわずらうことなく愉しく生きる、と聞くと、ひどく自由奔放で苦労のないようなイメージを受けるけれど、実はそうではないという事実を知るような話でした。思いわずらうことなく愉しく生きるには、そうするだけの覚悟や、信念のような確固たる自分が必要不可欠で、同時に多くのものを失う可能性も孕んでいるということ。 それでも、なぜ彼女たちがそんな生き方をできるかといえば、「家族」という絶対の味方がいるからなのかな。 それぞれ全くタイプの違う女性である三姉妹の麻子・治子・郁子。 自分は誰に一番近いだろうかと想像しながら読むのが楽しかったです。 とはいえ、彼女たちほど思いわずらうことなく愉しく生きることは容易ではないので、「誰にも似ていない」という結論に至ったのは、私だけではないだろうと思います。 ある種の覚悟と強い信念を持って自由奔放に生きるか、少し気持ちをゆるめて多少の煩わしさを許容するか。バランスよく生きたいと感じました。
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