生物と無生物のあいだ の商品レビュー
7章まで読んで、なんだこのつまんない本はと思っていたら・・・!8章からはかなり面白い。分子生物学をかじったことがある人は8章からでいいんじゃなかろうか。
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生命活動を物理現象から理解するとどうもうまく整理できない。その解決のヒントは、生命活動のポイントを多様な分子の動的な平衡状態であると想定するところにあるようだ。分子生物学と格闘した先人の作業をわかりやすく解説している。
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NDC分類: 460.4. おすすめ 生物とは「自己複製するもの」という定義でよいか? というのをワトソン・クリックのちょい前から説き起こし、最終的にシェーンハイマーの業績にヒントを得て「動的平衡」説を唱える。 新書とは思えない読み応えのある内容。調査もしっかりしている。...
NDC分類: 460.4. おすすめ 生物とは「自己複製するもの」という定義でよいか? というのをワトソン・クリックのちょい前から説き起こし、最終的にシェーンハイマーの業績にヒントを得て「動的平衡」説を唱える。 新書とは思えない読み応えのある内容。調査もしっかりしている。文体も丁寧かつウェットでとてもよい。 動物実験の描写もよほどきらいでないかぎり十分受け入れられるでしょう。
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書くのに、とても難しい構成の本である。しかし、読みやすい。この著者、なかなかあなどれない。自分の学者生活のこれまでを語りつつ、生命とは何かの定義をしていく。これはなかなかできないことなのだ。普通は自分の研究範囲の話に収斂し、蛸壺の中の深淵について語って終わってしまう。ところが、蛸...
書くのに、とても難しい構成の本である。しかし、読みやすい。この著者、なかなかあなどれない。自分の学者生活のこれまでを語りつつ、生命とは何かの定義をしていく。これはなかなかできないことなのだ。普通は自分の研究範囲の話に収斂し、蛸壺の中の深淵について語って終わってしまう。ところが、蛸壺の中を語りつつ、一気に生命の定義に戻る。研究という蛸壺の中と地球を俯瞰したような生命の本質についての考察。ふたつの位置から生命を語るのがこの本の力だ。 正直に言えば、もちろん論旨に飛躍はある。しかしその飛躍は読んでいて心地いい。ああ、そうか、そうなんだ、と思わせる。著者はほんの一例について細かい研究成果を紹介し、そこから一気に生命の本質までドライブする。それがこの本の中で随所に起き、改めて著者の研究の意味を感じ、更には生命という一度限りの装置について感動してしまう。 よく書けていると思う。それにしてもシュレディンガーの登場には驚いた。かつて科学は細分化されていなかったんだなぁ、と改めて思った。
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2007/5/19ジュンク堂住吉シーア店にて購入。7/4読み始める。7/8淡路島のホテルにて読了。久しぶりにわくわくするサイエンス本。科学者、研究・技術者を目指す高校生、大学低学年生に是非読んでもらいたい一冊。
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生命とは「動的平衡」の流れであり、 それを保っていられるのは、 生物を構成する物質に「相補性」が 備わっているからである。 エントロピー増大に反するとても納得のいく、生物が存在することの答えに感じた。
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生命を化学反応の集積と捕らえる生命観は、どうかすると生物を機械的に解析するものかのように誤解されるが、筆者の研究家としての経歴と、分子生物学史上のあまり知られていない学者と業績(縁の下の力持ちをunsung singerと言うのを知る)と科学的解説とをないまぜた独創的な語り口で説...
生命を化学反応の集積と捕らえる生命観は、どうかすると生物を機械的に解析するものかのように誤解されるが、筆者の研究家としての経歴と、分子生物学史上のあまり知られていない学者と業績(縁の下の力持ちをunsung singerと言うのを知る)と科学的解説とをないまぜた独創的な語り口で説かれる、生命を時間の中の一回性のものとして絶えず編みなおされるものとして捕らえる動的平衡論は逆に生命と世界と物質との関わりの不思議さと美しさを感じさせる。
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NHKの「アルファブロガー」の特集以来、書評ブログを読んでからの本の選択が常になっている。 さすが、ブログを見て自分も読んでみたいとの思いからだから、はずれがない。 今回は、「生物と無生物のあいだ」福岡伸一 講談社現代新書 帯で茂木氏曰く、「文章がうまい人は稀有・・」という...
NHKの「アルファブロガー」の特集以来、書評ブログを読んでからの本の選択が常になっている。 さすが、ブログを見て自分も読んでみたいとの思いからだから、はずれがない。 今回は、「生物と無生物のあいだ」福岡伸一 講談社現代新書 帯で茂木氏曰く、「文章がうまい人は稀有・・」というところで、文章がうまいとはなんだろうにも、注目した。 前半は、それほどでもなかったが、後半からはぐっとひきつけられ、一気にという感じ。 とにかくたとえの例(ジグソーパズルやトリバネアゲハ)がすばらしい。わかりやすい。 これが、ジャーナリストではなく、最前線の分子生物学者がこんなにわかりやすい、魅力的な構成で文章を書けるところにびっくり。 生物にかかわる人は、やはり蝶が好き? もう一つ、難しい語句が多く出てくる。これもすごいし重みをましている。 拘泥、剽窃、正鵠を射る、陥穽、敷衍する、膂力、花綵、輻輳、久闊、僥倖、蔓、惹句 キーワード:動的平衡、膜のダイナミズム、トポロジー
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生命とは、実は流れゆく分子の淀みにすぎない!?——「生命とは何か」という生命科学最大の問いに、いま分子生物学はどう答えるのか。歴史の闇に沈んだ天才科学者たちの思考を紹介しながら、現在形の生命観を探る。ページをめくる手がとまらない極上の科学ミ...
生命とは、実は流れゆく分子の淀みにすぎない!?——「生命とは何か」という生命科学最大の問いに、いま分子生物学はどう答えるのか。歴史の闇に沈んだ天才科学者たちの思考を紹介しながら、現在形の生命観を探る。ページをめくる手がとまらない極上の科学ミステリー。読後、目に映る景色がガラリと変わる!
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