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生物と無生物のあいだ の商品レビュー

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903件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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面白く読める学説史

分子生物学の観点からみた「生物」の世界とは、どんなものなのか……。いつもとは違う視点から見た世界の不思議。面白く読める学説史というのは、なかなかないと思う。知的好奇心が刺激され、ゾクゾクする。

yui

2024/04/27

とてもとても面白かった。特に序盤から中盤にかけて、研究者たちの物語とそこから解き明かされていく生命の仕組み。説明もわかりやすく、ぼんやり知っていたことが腑に落ちて、なんなら興奮した。 生き物は絶えず壊して作り直すことで秩序を保っているのだから、自分という存在も流動的であってしかる...

とてもとても面白かった。特に序盤から中盤にかけて、研究者たちの物語とそこから解き明かされていく生命の仕組み。説明もわかりやすく、ぼんやり知っていたことが腑に落ちて、なんなら興奮した。 生き物は絶えず壊して作り直すことで秩序を保っているのだから、自分という存在も流動的であってしかるべきなんだと感じた。そしてその行き着く先である「死」も、エントロピーが最大化して平衡に達した状態なんだと思うと、あまり怖くないような気がした。 ちょっと人生観変わりそう。

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2024/03/17

中学生以来久しぶりに読んだけど、以前よりも理解しやすくて面白かった 生物学者のエピソードがどれも魅力的に書かれていてよかった

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2024/03/15

【科学も物語で溢れている】 生物学の本でありながら、研究室に向かうまでのアメリカの街の風景や、ノーベル賞受賞者のアイデア発見に至るまでのエピソードが詰め込まれている。普通なら概念だけをさらっと説明して終わってしまうものだが、この本は物語が詰まっており、ある種の短編集といっても良...

【科学も物語で溢れている】 生物学の本でありながら、研究室に向かうまでのアメリカの街の風景や、ノーベル賞受賞者のアイデア発見に至るまでのエピソードが詰め込まれている。普通なら概念だけをさらっと説明して終わってしまうものだが、この本は物語が詰まっており、ある種の短編集といっても良いと思う。 現実世界や研究者の視点を行き来できて読みやすく、感情移入もできて楽しい。 「人間とは何か」という哲学的にも語られることが多いテーマを、一歩引いた「生き物とは何か」という視点で、「どういう状態・現象か」というところまで俯瞰して徹底的に科学でにじり寄る物語たちは必見である。

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2024/03/04

私には難しかった… 秩序は守られるために絶え間なく壊されなければならない。 この言葉はとても印象的

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2024/02/18

プロローグで触れられた「パーツ自体のダイナミックな流れ」「動的平衡」に迫っていく後半から、一気に面白くなった。 一般大衆向けの例え話がとっても分かり易いし、大事なところは様々に言い換えながら繰り返してくれるから、生物初心者でも大丈夫。 日々の食事って、大事なんだな…と改めて思わ...

プロローグで触れられた「パーツ自体のダイナミックな流れ」「動的平衡」に迫っていく後半から、一気に面白くなった。 一般大衆向けの例え話がとっても分かり易いし、大事なところは様々に言い換えながら繰り返してくれるから、生物初心者でも大丈夫。 日々の食事って、大事なんだな…と改めて思わされた。

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2024/02/07

生命とは動的平衡状態にある流れである。実在論から見た生命論。時間を先回りすることが生命の本質であり、その意味では、生物は時間を生み出している。

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2024/02/01

ようやく読み終える。読書は一気呵成にいかないと読みを再開する度に「前回までのあらすじ」なみのレビューが必要になる。文章が簡潔なのに綺麗,というイメージを持った。ごちゃごちゃしていない,頭の良さといったもの。著者自身の研究者としての歴史を軸に,動的平衡やタンパク質の話を展開する。動...

ようやく読み終える。読書は一気呵成にいかないと読みを再開する度に「前回までのあらすじ」なみのレビューが必要になる。文章が簡潔なのに綺麗,というイメージを持った。ごちゃごちゃしていない,頭の良さといったもの。著者自身の研究者としての歴史を軸に,動的平衡やタンパク質の話を展開する。動的平衡と相補性というキーワードに今,遭遇したことが何か自分にとって意味がある気がした。

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2024/01/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

研究者の生活がよくわかる。 生物とは何か。 遺伝子の話。 作者の経験、歴史の出来事を、実話でありながら物語のように書かれている。 大変読みやすく面白い。 論理的で優しい言葉でできているのも素晴らしい。 ーーー この先、本を読みながらぼんやり思ったこと 一番気になったのは、ロザリンド・フランクリン。 自分の研究だけに目を向け、研究に真摯に向き合い生涯を終える。 彼女の研究を見てしまった人が第一発見者で名誉を得る。 ほとんどの人が一番になりたいと思うのか。 もし、研究の途中経過も公開し、誰でも見て続きを研究できたら、誰がではなく、研究そのものが進むだろう。 競わないから停滞するか、興味だけで追求できるのか。 興味で追求できる人が研究者だと思う。 初めの方に出て来た、死んだ鳥症候群。 日本から逃げ出そう。そう思う若者の流出を避ける為、日本の研究室の在り方が変わっていってくれると嬉しい。 そして、エピローグが印象的だった。 自然に敵わない謙虚な気持ちを大切にして生きたいと思った。

Posted byブクログ

2024/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ウイルスは生殖の器官を持たないが、生物と呼べるだろうか。そんな問いからはじまり、DNAの発見やタンパク質のふるまいを通じて生物の定義を考えていく。

Posted byブクログ