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天と地の守り人(第三部) の商品レビュー

4.7

81件のお客様レビュー

  1. 5つ

    59

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    7

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2013/08/01

面白い。 タンダとバルサがどうなるかが気になっていた私としてはちょっと良かった。 ああいうふうにタンダがなるのはちょっといただけない気がしますがw

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2013/01/05

昨年読んだ獣の奏者に続いて、上橋菜穂子の代表作である「天と地の守り人」を読んだ。皇太子チャグムと女用心棒のバルサが、架空の国々で繰り広げられる争いと平和をファンタジックに描いた作品。一見、こども向けだが、上橋作品の多くに共通する骨太の思想にあふれている。兵士はばたばた死ぬし、血や...

昨年読んだ獣の奏者に続いて、上橋菜穂子の代表作である「天と地の守り人」を読んだ。皇太子チャグムと女用心棒のバルサが、架空の国々で繰り広げられる争いと平和をファンタジックに描いた作品。一見、こども向けだが、上橋作品の多くに共通する骨太の思想にあふれている。兵士はばたばた死ぬし、血や腐臭に溢れた残酷な記載も多い。それでも、若い子達に、是非読んでもらいたいと思う作品だった。 舞台となった新ヨゴ皇国は、もちろん想像上の国なのだが、近郊の陸軍国家に攻められると鎖国を選んでしまうところ、穢れを極度に恐る皇帝、軍事を嫌う気質、と何やらボクらにとても身近な国の話をしているようで、興味深かった。

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2012/08/31

守り人シリーズ最終作。 三部作なのですが、まとめてレビュー書きます。 最終作ということで、第1部からドキドキが止まらず、一気に読みました。 正直、第3部は涙が出て、でも先が気になって堪えながら読みました。 文句なしの5つ星です! ファンタジーから始まり、途中、歴史小...

守り人シリーズ最終作。 三部作なのですが、まとめてレビュー書きます。 最終作ということで、第1部からドキドキが止まらず、一気に読みました。 正直、第3部は涙が出て、でも先が気になって堪えながら読みました。 文句なしの5つ星です! ファンタジーから始まり、途中、歴史小説のように読ませ、 そして最後はファンタジーと歴史小説の雰囲気を 見事に融合させた作品だと思います。 めちゃめちゃ深い世界観です。 単純なハッピーエンドじゃないのが良かった。 シリーズが終わるのは少し寂しい気もしますが、 終わり方が良かったから、大満足です。 やっぱ「児童書」の枠組みにあるのは勿体無い作品です!

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2012/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ああついに終わってしまった・・・。終わってしまうのがいやで、読みたいような読みたくないような気持ちでしたがとうとう読んでしまいました。 1部、2部とスケールがどんどん大きくなって、問題もどんどんフクザツになって、どうなることかと思ったけど。チャグム、ホント立派になったなあ(親戚のおばちゃんのような心境)。偉かったなあ。 草兵たちの戦いのシーンが悲しかった。 王様たちの戦いだけでなくて、ちゃんと名も無き人が巻き込まれる戦いを描いてくれたのがよかった。 バルサ、やっとしあわせと安らぎを見つけられたのかなあ。 関係ないけど読んだあとは朝食のトーストを食べる際などに「ラをバムに塗って・・・」などと脳内変換してしまったり。

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2012/05/08

おわっちゃった。 さみしいなぁ なんとも気持ちの良いラストで、 すっとしました。 オールオッケーになったらあまりにも楽天的だし、 このくらいの終わり方が私はすきです。 しかしほんとに、 ゲド戦記に影響うけてるなぁと、 端々で感じました。

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2012/04/28

勇者って辛いんだね。皆から期待を寄せられ、自分をおしころし、人のために殺戮をするんだね。 でもまた芽を吹き始める。 どうか幸せに。

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2012/01/19

タルシュ軍によってあっという間に首都近くまで攻めのぼられたヨゴだったが、チャグム率いる連合軍が辛くも阻止することができる。 そんな折、シュガは大洪水の先ぶれを知り、国民の避難を開始させる 連合軍の戦力と洪水により甚大な戦力喪失に至ったタルシュは兵を引き、ようやく平和が訪れる

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2011/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

無事にカンバルとロタの同盟を成功させたチャグムは援軍を引き連れて新ヨゴ王国へ帰ってくる。帰還したチャグムを目の前にして神の子として皇宮の中だけで生きてきた帝が下した決断。ついに守り人シリーズ完結!一緒に旅してきたバルサとチャグムもここでまた別々の道に。あの優しいタンダが戦場でどんな思いで槍をかまえていたのかと思うとせつなくなる。体も心も大きな傷を負ったタンダだが、バルサがいれば大丈夫。バルサが外の世界を旅し、タンダが家で待つ。ラストシーンのタンダの家から出る湯気と煙、その生活の匂いを感じ、この構図は変わらないんだろうなあと思った。一方チャグムの物語。たった一人で海に飛び込み、北の国の運命を変える大きな一手を打ったチャグム。地に足をつけ、心から民のことを思うそのまっすぐな気持ちに周りは惹かれていくのだと思う。素晴らしいラストでこのまま余韻に浸っていたい気分もあるが、できることならその後の物語が読んでみたい。新ヨゴだけでなく、ヒュウゴやセナ、周りの諸国とサブキャラの物語も読みたい。いつか上橋先生にまた物語の種が宿るのを期待。

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2011/10/28

チャグムが成長した~ やはりひとりひとりが行く末を考えられる国は強いと思う。激動の時はなおさら。 バルサとタンダはしばらくは平穏でいられるかな 人を、国を思えることはいいことだと思う。どんなに絶望的であっても、思えることでどうにかなったりすることもあるんじゃないか、と思いたい

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2011/08/16

見事な最後だった。物語が終盤へと近づくにつれて涙がこみ上げてきていたのに、最後の一行を読み終えた途端、ふっと落ち着いた心地になって、この物語を振り返っていた。 チャグムの成長に合わせてこの物語を読み進めることができたのが、一番の幸福だったように思う。 はじめは空想の世界に惹かれ...

見事な最後だった。物語が終盤へと近づくにつれて涙がこみ上げてきていたのに、最後の一行を読み終えた途端、ふっと落ち着いた心地になって、この物語を振り返っていた。 チャグムの成長に合わせてこの物語を読み進めることができたのが、一番の幸福だったように思う。 はじめは空想の世界に惹かれる子どもが好きそうなファンタジー小説としか思っていなかったこの物語が、巻を進めるごとにだんだんと現実味のある話と混ざり合い、人々の愚かさと心の動き、駆け引き、政治、そして戦争へと広がっていくのに順応できたのは、チャグムだけでなく、自分も成長して大人になったからなのかもしれないと思えた。 だからこそ、この物語の最後の場面に納得することができたのだろう。そうでなければ、これで終わりなのかと抑えきれないむずがゆさに襲われていたと思う。 ”守り人”でバルサの視点のまま時は過ぎ、”旅人”ではチャグムの視点で色々なことが起こった。”天と地の守り人”で著者があとがきに添えたように、バルサとチャグムの物語が再び合流して、一筋の流れへとなったことにより、二人の見つめる世界が広がったせいもあってか、この物語はバルサとチャグムだけでなく、多くの人のものとなった。 その広く深い世界の最後がこうして幕を閉じたことを、すっきりとした気持ちで迎えられることができたのを嬉しく思う反面、もうこれ以上バルサやチャグムやタンダ、それにトロガイといった多くの人々に会えなくなってしまったことへの寂しさが巡ってきた。 胸がきゅうと苦しくなって、もう会うことのない大切な人に別れを告げた時のようなせつなさがこみあげてきた。 終わってしまったことが悲しいのに、彼らのその後が気になる、ということはなかった。こうした終わりを迎えることが、きっと自分の納得できるものだったからだろう。 少しだけ一息ついてから、「流れ行く者」を読もうと思う。 そしてこの物語の世界と一度さよならしてから、またいつかアルバムを開くように、読み返したいと思った。

Posted byブクログ