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ハゴロモ の商品レビュー

3.9

273件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

    109

  3. 3つ

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2019/01/23

なんとバイトの暇な時間だけで読破。サクッと読めます。あとがきで著者本人も言ってるけど、「弱っているときにじんわりとしみてくる」作品。弱っていたのであらすじに惹かれて購入し、じんわりしながら読みました。本当、力が湧いてくる!みたいなエールを送る系でもないし、悲劇のヒロインに自己投影...

なんとバイトの暇な時間だけで読破。サクッと読めます。あとがきで著者本人も言ってるけど、「弱っているときにじんわりとしみてくる」作品。弱っていたのであらすじに惹かれて購入し、じんわりしながら読みました。本当、力が湧いてくる!みたいなエールを送る系でもないし、悲劇のヒロインに自己投影してひたる系でもないし、「そうだよなあ、そういうもんだよなあ」みたいな、何でもない毎日の中の一部のような感じ。これを読み終えて、本の中で経験したことが当然のように私の時間軸の中に収まっていすぎてバイト終了とともに読了したその次は「さ、午前中のやること終わったし帰るか」っていういつも通りっぷりでした。 でも感情を大きく揺さぶられなかったからと言って何も残らなかった訳ではなく、もやもや、前に進めずにいた自分を「普通」の状態に戻してくれたから、この本を選んで良かったと思う。弱ったときにはまた読み返そうと思います。

Posted byブクログ

2019/01/13

この優しい空気感、本当に好き。 久しぶりにキッチンが読みたくなって図書館に行ったけどなくて、何となく借りた本。あとがきに、「どうにもほっとできない気持ちにいる人が…苦しみのペースを落とすことができたらいいな…」とあるんだけど、毎日育児に疲れきってる自分に優しく降りてきたお話だった...

この優しい空気感、本当に好き。 久しぶりにキッチンが読みたくなって図書館に行ったけどなくて、何となく借りた本。あとがきに、「どうにもほっとできない気持ちにいる人が…苦しみのペースを落とすことができたらいいな…」とあるんだけど、毎日育児に疲れきってる自分に優しく降りてきたお話だったなー。癒された。 ちなみに、この話の中にでてくるるみちゃんが、私が勝手に慕っている方に重なる。いつかそう伝えたいなって思った。

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2018/11/11

単に生きていくことさえもぎこちなくなってしまうほどの悲嘆に暮れても、大丈夫なのだな、時間がかかっても良いのだな、と思える物語だった。 作者も書いているように、これはおとぎ話だと思うけども、その中で主人公が少しずつ、自然に癒されていく、その描写がとても優しい。 「人の、意図しない...

単に生きていくことさえもぎこちなくなってしまうほどの悲嘆に暮れても、大丈夫なのだな、時間がかかっても良いのだな、と思える物語だった。 作者も書いているように、これはおとぎ話だと思うけども、その中で主人公が少しずつ、自然に癒されていく、その描写がとても優しい。 「人の、意図しない優しさは、さりげない言葉の数々は、羽衣なのだと私は思った。いつのまにかふわっと包まれ、今まで自分をしばっていた重く苦しい重力からふいに解き放たれ、魂が宙に気持ちよく浮いている。」 特にこの一節は胸をついた。人との繋がりの捉え方が美しい。

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2018/09/11

「もしも自分が本当に弱っていて、でもそれが病気や事故など命に関わることではなくって、そんなことでこんなに弱っている自分も情けない……という気持ちのときにこんな小説を誰かが書いてくれたらいいな、と再読して人ごとのように思った。そういう小説だと思う。弱っているときにしか価値がないとも...

「もしも自分が本当に弱っていて、でもそれが病気や事故など命に関わることではなくって、そんなことでこんなに弱っている自分も情けない……という気持ちのときにこんな小説を誰かが書いてくれたらいいな、と再読して人ごとのように思った。そういう小説だと思う。弱っているときにしか価値がないともいえるが、弱っているときにじんわりとしみてくる気がする。」 文庫版あとがきにある文章ですが、私がこの本について思ったことそのものでした。弱っているときにしか価値がないとは思いませんが、弱っているときには、救いになる一冊です。 「ハゴロモ」というお話は、主人公が8年間の不倫の末に失恋をして故郷に戻るところから始まります。 失恋というものは世の中にいくつも溢れていますが、当事者からしたら人生レベルで大きな出来事になりえるものです。他人からしたらくだらなく見えるような失恋であったとしても、本人にとってはこの世の終わりだと思うくらいのときも多分あります。その時の痛々しい感情がちょっと苦しくなるくらいリアルに描かれています。主人公はその苦しみから立ち直っていくのですが、無理をしていないところがとてもいいなと思います。無理をして立ち直ってしまうとだめみたいなので。 弱ったときに読む本として本棚にこの本を置いておけることが、小さな安心をもたらしてくれるような気がします。

Posted byブクログ

2017/12/08

言葉の選び方、重ね方、リズムがとても心地良かった。 冬に読むとさらにぴったり。 「無理をしない生き方」が生み出すものって 何かすごいものでも特別なものでもなく、 ほんの少しの心の変化とか、ちょっと新しい考え方とか そういうものなんだなと思えた。

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2017/10/31

がんばれない時に読みたい本。 それでいいんだよ、って包み込んでくれるような、ゆっくり時間をかけて休んでいいんだよ、って頭を撫でてくれるような、優しいお話。

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2017/09/17

ばななさんがあとがきでも書いてたけど、弱ってる時にとても心地よい雰囲を持ったお話でした。 ただ、今はちょっと落ち着いたけど、しんどさピークだったら同じ様に思えたのかなぁとも思ったり。 こんなこと起こって良いよなぁとかひねくれて思ってしまいそうな自分がちょっと嫌やなぁと思った...

ばななさんがあとがきでも書いてたけど、弱ってる時にとても心地よい雰囲を持ったお話でした。 ただ、今はちょっと落ち着いたけど、しんどさピークだったら同じ様に思えたのかなぁとも思ったり。 こんなこと起こって良いよなぁとかひねくれて思ってしまいそうな自分がちょっと嫌やなぁと思ったり。 けど、未来の自分に恥じない様に、日々真っ直ぐ生きたいものです。

Posted byブクログ

2017/04/28

ばななは「マリカのソファー」のように太陽の光で殺菌してくれたり、「ツグミ」のように温かい風で吹き飛ばしてくれたり、そして「ハゴロモ」のように暗闇に光を灯してくれたり形は変われど一貫して人を癒し、再生を後押しする。ラーメンの暖かさに涙しそう。ラーメン食べたい

Posted byブクログ

2017/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

よしもとばななの小説。 は、毎回テーマとしてはあまり変わらないカンジがするけど、今回もそうでした。 水・主人公の少女の癒えない傷みたいなモノ・主人公とそれに関わってく周りの人・死・それを包み込む柔らかな不思議な話しの流れだとか・・・ 今回は主人公のほたるが東京で8年間暮らしていた愛人に振られ、そのままどうしようもなく自分の生まれ育った故郷へ帰るとこから物語は始まる。 そこで街全体を包み込む大きな”川”の存在だとか、昔臨床体験をしたときに一度だけ出会った少年と偶然出会ったりとか、その母親(ある事故を境に寝たきりの状態)にあったりだとか、兄弟になり損ねたるみちゃんに再会したりだとかしながら徐々に再生していく物語。(この小説のテーマとしては”川”とか”川の流れ”なのかな) 重い話ではないので、少しずつゆるく立ち直りたい時などに読むといいかもしれません。私は、この物語に出てくる登場人物たちに共感できる部分や時期が多かったので、今読めてよかったなと思いました。 るみちゃんが核心をつくようなことをズバズバと放ちます(小笑)                                                                     2017.4.16 読了

Posted byブクログ

2017/02/25

武蔵小金井の古本屋で偶然見つけ、一人旅の友にした大切な本。 大好きだった人に振られたあとの私にぴったりな作品だった。

Posted byブクログ