小さき者へ の商品レビュー
生きるのが不器用な人…
生きるのが不器用な人を書かせたらこの人の右に出る人はいないであろう。 この本に納められた物語は、いずれも親と子どもとの思いのすれ違いや反発、あるいは断絶に近い状況に対して、なんとか不器用に歩み寄ろうとする姿が描かれている。「団旗はためくもとに」の父親のキャラはなかなか際立っていて...
生きるのが不器用な人を書かせたらこの人の右に出る人はいないであろう。 この本に納められた物語は、いずれも親と子どもとの思いのすれ違いや反発、あるいは断絶に近い状況に対して、なんとか不器用に歩み寄ろうとする姿が描かれている。「団旗はためくもとに」の父親のキャラはなかなか際立っていて、一押しの好感度。
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1999年秋~200…
1999年秋~2000年秋にかけて「サンデー毎日」に連載した12編から6編を選び、改稿したものを集めた短編集。この作者の作品は、人生の坂道で戸惑う人々の物語が多いのだが、そうした深刻な状況の中に、ちょっとした「笑い」があるものが、読者にも心地よく、評判も良いのだが…。そうしたパタ...
1999年秋~2000年秋にかけて「サンデー毎日」に連載した12編から6編を選び、改稿したものを集めた短編集。この作者の作品は、人生の坂道で戸惑う人々の物語が多いのだが、そうした深刻な状況の中に、ちょっとした「笑い」があるものが、読者にも心地よく、評判も良いのだが…。そうしたパターンにも、そろそろ飽きが…。
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短編集。どの作品にも…
短編集。どの作品にも父親の愛が感じられて、重松さんらしさが前面に押し出た作品でした。そうなんですよね。自分が昔子どもだったように、父親も昔は子どもだった。ただ、年をとると、そういう昔のことを忘れてしまうんですよね。
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様々な父親像を主人公…
様々な父親像を主人公に置いた短編集になっています。居心地の良い作品です。「団旗はためくもとに」が私は一番気に入っています。川岸で色々な悩みを抱えた男たちが団歌を歌うシーンなんて、思わずグッとくるものがありました。ダサくて、けれど格好良い。そんな父親たちの物語です。
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大人から見た子どもと子どもから見た大人をここまで精緻に書けるのかと驚く。 特に離婚した父母に気を使う子どもの気持ちや、思春期だった自分を思い出す気持ち。 特に印象的だったのがビートルズのリボルバーなのか、ベスト盤なのかの違い。両親が自分を思ってくれているのはわかるからこそ言えない...
大人から見た子どもと子どもから見た大人をここまで精緻に書けるのかと驚く。 特に離婚した父母に気を使う子どもの気持ちや、思春期だった自分を思い出す気持ち。 特に印象的だったのがビートルズのリボルバーなのか、ベスト盤なのかの違い。両親が自分を思ってくれているのはわかるからこそ言えない。どうしても自分の理想の両親と違う1人の人間だと気づく瞬間が共感できた。
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誰もが自分より優れてるように思えて、羨ましかったり、わかってもらえない、どこにいても孤独に感じてしまう時、こんな先生がそばにいてくれたら、と思う本でした。子供の立場でも、親の立場でも読んでほしい一冊です。
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珍しく?ハッピーエンドのものも多かった。最後の話では、救われる場面が立ったの二行だけであらわされる。何か深いものを感じた。表題作に一番重松さんらしさを感じた。
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常に若い人たちの感情描写し続けられるのすごい ●海まで 母(祖母)と息子(父親)(と息子である兄弟を通じて)の関係を描く 祖母と僕の絶妙な関係性と感情の揺れ動きがすごく丁寧に描かれるカズキとミツルの兄弟関係は共感はしないものの、なんとなくわかる部分があった ●フイッチのイッチ...
常に若い人たちの感情描写し続けられるのすごい ●海まで 母(祖母)と息子(父親)(と息子である兄弟を通じて)の関係を描く 祖母と僕の絶妙な関係性と感情の揺れ動きがすごく丁寧に描かれるカズキとミツルの兄弟関係は共感はしないものの、なんとなくわかる部分があった ●フイッチのイッチ それはあかんやろって感じ でもわからへんのやろうな、それもわかる ●小さき者へ 父親と息子の話 ビートルズのレコードを通じて、父親の自分語りがほとんどではあるけど ●団旗はためく 応援団はここにいるんだぞー1人じゃないって教えること
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あとがき読みました?私あとがきのラストのぶっ壊れた女の子を重松さんは見捨てないでくれますか?ってところで大号泣しました。 私のことお父さんは、ぶっ壊れても見捨てないでいてくれたのかないてくれているのかな。 ぁあわかるって共感できるとこがあった。 それは人生は選択の連続だらけで、...
あとがき読みました?私あとがきのラストのぶっ壊れた女の子を重松さんは見捨てないでくれますか?ってところで大号泣しました。 私のことお父さんは、ぶっ壊れても見捨てないでいてくれたのかないてくれているのかな。 ぁあわかるって共感できるとこがあった。 それは人生は選択の連続だらけで、その選択をどれにしようってワクワクするのが子供で、選択を間違えた、あの時こうしとけばって考えるのが大人って描写に共感した ビートルズ、うーんわからん!ヘルタースケルターしか知らない。曲もわかったら絶対もっと面白く読めた
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自分には2人の息子が居て、「小さき者へ」を読みながら、父である自分と、昔子供だった頃の自分、息子が父となっていく姿を想像しながら楽しく読むことが出来ました。 また、自分に娘がいれば、こうだったのかなとか、どの篇も物語の課題を片付けないまま終わっていき、その後は読者に任せてもらえ...
自分には2人の息子が居て、「小さき者へ」を読みながら、父である自分と、昔子供だった頃の自分、息子が父となっていく姿を想像しながら楽しく読むことが出来ました。 また、自分に娘がいれば、こうだったのかなとか、どの篇も物語の課題を片付けないまま終わっていき、その後は読者に任せてもらえる感じだったので、自由に読めたところもありました。 また読み返したい本です。
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