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小さき者へ の商品レビュー

3.9

154件のお客様レビュー

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2015/02/05

六編の小説の中でも団旗を持つコワモテお父さんの話、ビートルズを初めて聴いた14歳の息子とお父さんの話が特に良かった。リボルバーはわたしも大好きなアルバムでますます身近に感じられたのかも。

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2014/11/23

生きる上で遭遇するかもしれない、「人生の坂道」を描いた作品。 両親が離婚した子ども。 引きこもりの息子を抱えるお父さん。 古い考えを持つお父さんと合わない娘。 経営が上手くいかなかったお父さん。 ホントは息子が欲しかったお父さん。 皆それぞれに思い悩み、坂道の途...

生きる上で遭遇するかもしれない、「人生の坂道」を描いた作品。 両親が離婚した子ども。 引きこもりの息子を抱えるお父さん。 古い考えを持つお父さんと合わない娘。 経営が上手くいかなかったお父さん。 ホントは息子が欲しかったお父さん。 皆それぞれに思い悩み、坂道の途中で足を止めてしまうことがあると思う。 大人には大人の苦しみ、子どもには子どもの苦しみがある。理解したくっても、お互いに相手の苦しみを分かち合うことはなかなかできない。 何ができるだろうと思った。私に何ができるのかな。 そんな中、心に残った台詞が一つ。 「応援するって言うのは『がんばれ、がんばれ』って言うことだけじゃないの。『ここにオレたちがいるぞ、おまえは一人ぼっちじゃないぞ』って教えてあげることなの。…」 「大丈夫」「そばにいるから」。 坂道の途中で躓いて転んだときには、そんな風に見守ってやれる大人になりたい。 そして、苦しみながらも出した次の一歩は、下るにせよ上るにせよ、その先の道へ続くと信じたい。

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2014/03/08

基本は父と家族の物語の短編集ですが、この人はほんとに心理描写がうまい。あるあるこういうことっていう記述が多いです。

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2014/02/13

親の自分勝手な行動、親のモノサシ、親の勝手な思い込み、親からの押し付け。そういったものを、親や子供の視線で描いている。 特に表題作でもある「小さき者へ」は、その骨頂。 こんなの、親の勝手な思い込みだし、そんな話をされても子供として受け取らないのではないか。息子はあくまでも自我を持...

親の自分勝手な行動、親のモノサシ、親の勝手な思い込み、親からの押し付け。そういったものを、親や子供の視線で描いている。 特に表題作でもある「小さき者へ」は、その骨頂。 こんなの、親の勝手な思い込みだし、そんな話をされても子供として受け取らないのではないか。息子はあくまでも自我を持った息子である。自分の所有物ではない。 陰ながら応援している、という自己満足と逃避。 私も父親の一員なのだが、どうしてもその感覚から抜けきれなく、読了。 華恵さんの解説を読んで、見方が少し変わった。 不思議な本。

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2013/12/24

やっぱり間違いなく重松清が好きです。 フイッチのイッチ を泣きながら読んだ。 私が重松作品を好きな理由の一つは、両親が離婚した家の子供の気持ちを本当に上手に書くからなんやな。

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2014/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「団旗はためくもとに」が素晴らしい。 「親は、どんなときにもベスト盤を子どものために、よかれと思って選んでしまうものなんだな。そして、子どものほんとうに聴きたい曲にかぎってベスト盤には入ってないんだな」 「逃げながら耐えてるんじゃない。押してるんだ、引いてるんじゃなくて。口に出してああだこうだ言うんじゃなくて、黙って、忍んで、でも負けてない。それが『押忍』の心なんだ」 「人生には押して忍ばなきゃいけない場面がたくさんあるけど、いちばんたいせつなのは、なにかに後悔しそうになった時なんだ。後悔をグッと呑み込んで、自分の決めた道を黙々と進む、それが『押忍』なんだ、人生なんだ。」 「応援してもらえないひとには、応援するひとの気持ちなんてぜったいにわからないのよ」 「応援するっていうのは『がんばれ、がんばれ』って言うことだけじゃないの。『ここにオレたちがいるぞ、おまえは一人ぼっちじゃないぞ』って教えてあげることなの。応援団はぜったいにグラウンドには出られないの。野球でもサッカーでもいいけど、グラウンドは選手のものなの。そこにずかずか踏み込むことはできないけど、その代わりスタンドから思いっきり大きな声を出して、太鼓を叩いて、選手に教えてあげるの。『ここにオレたちがいるんだぞーっ、おまえは一人ぼっちじゃないんだぞーっ』ってね」 「怒られるより悲しまれることのほうがつらくて、なんとなく嬉しいものなんだ、と初めて知った」

Posted byブクログ

2013/12/02

不器用な兄と屈託のない弟の話「海まで」がよい。 オチも何もないが、性格というか性質の違う兄弟を親から見たはがゆさ、損得では割り切れないこと、年老いた母親との関係がよく描かれていた。本音と言葉、すれちがい、がうまい。 星3.5。

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2013/09/01

どの話も父親として共感出来た。 中でも 『団旗はためくもとに』 『青アザのトナカイ』 が良かった。 でも、泣けはしなかったなぁ。

Posted byブクログ

2013/08/30

親子や父親の短編集。絶対泣かせるな、とわかってるのにジーンときます。小学生ってこうだった、大人が思っているよりずっと色々考えてるしわかっていること忘れないようにしよう。 「海まで」「団旗はためくもとに」が好きです。この本借りて読んだけど多分買います。

Posted byブクログ

2013/07/07

短篇集。星五つは最初の「海まで」に対して。どれも家族をテーマにした作品だけど,これはほんと泣けた(T_T) 妻の薦めで読んだけど,すべての親にオススメ。

Posted byブクログ