ボトルネック の商品レビュー
何冊も読ませていただいてますが、この方の本でこんなにも引き込まれて読み進められたのはこれがはじめて。高校生男子の一人称で、文章も平易だったおかげですが、その分救いのないラストへの滑落感もものすごかったです。 なさすぎる救いが逆にフィクションぽくて(ま、そもそもパラレルワールド...
何冊も読ませていただいてますが、この方の本でこんなにも引き込まれて読み進められたのはこれがはじめて。高校生男子の一人称で、文章も平易だったおかげですが、その分救いのないラストへの滑落感もものすごかったです。 なさすぎる救いが逆にフィクションぽくて(ま、そもそもパラレルワールドものなんですが)身につまされる恐ろしさがないのがせめてもです。それと、事前に重たい話だと知ってから読んだので心構えがあったのと。 そうでなければ夢に見ただろうと思います。 恋人の事故の原因となった人物が都合よく悪人すぎるのと、ラストシーンにせっかく出てきた「彼女」に意味がなかったのがちょっと残念。 でも面白かったです。
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主人公が自分が生まれていない世界に行く話。 文章は読みやすいけど扱っているテーマは重い。主人公が知る事実も辛辣。 何もしないで生きているって実はすごく罪なんじゃないかと思わせる小説です。 結末は賛否両論だと思いますが、わたしは好きです。
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確か再読のはずだけど、さっぱり覚えてない・・・。最初の方、面白くなくてやめようかと思ったけど、終わりの方までいけば、やっぱ読んだことあるような。なぜか元の世界に戻り、結局良かったのか、良くないのか、はっきりしない結末が気に入らなかったと思う。生きたくない、と思ったとたんに戻るってどういうことだよ。しかし、好きだと思ってた子が、実は自分を罰してたかもなんて、怖い話だと思う。
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パラレルワールドをテーマにした本。ちょっと違うかな? とにかくミステリーっていうよりはSFかつやや哲学的なお話。 この本を読んで、自分はどのくらいの人に影響を与えたのだろうかと考え込んでしまった。
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経済面に、面白い記事を見つけた。新語を解説する、短いコラム。 俎上に上がった言葉は、『ボトルネック』。 米澤さん良いわーラノベチックだけど。私の脳みそには適度。 虚無感を感じるね。 世界に自分なんていなくたって変わんない。そう思えるのなら救いがある。 世界に自分の代わりがいたら...
経済面に、面白い記事を見つけた。新語を解説する、短いコラム。 俎上に上がった言葉は、『ボトルネック』。 米澤さん良いわーラノベチックだけど。私の脳みそには適度。 虚無感を感じるね。 世界に自分なんていなくたって変わんない。そう思えるのなら救いがある。 世界に自分の代わりがいたら、こんなに(良い)変化がある。 そんなの見せつけられたら、本当に落ち込むだろうなと感じた。 ボトルネックって単語が出てきたとき、とても苦しくなった。 イチョウの木が、リョウがボトルネックであるって。 自分がボトルネックだって気付かされるなんて、辛い。 嵯峨野家には2人の兄弟がいる。ハジメとリョウ。 嵯峨野家には2人の兄妹がいる。ハジメとサキ。 岐路に立ったとき、選択しなかった答えを見せつけられる。 「決定的な解釈は、こう。…二つの可能世界が交わっている。嵯峨野ツユが無事に生まれた世界と、生まれなかった世界が」 ・・・あの夜は、必然的にそうなるしかなかった通過点ではなく、分岐点だったと言うのか。 「・・・何でもなくなれば、いいんじゃないかな」「何でもなくなる?」 「そうすればきっと。モラリストにも、ヒューマニストにも」「無敵になれる」 「ノゾミはいまのところ、ひとの性格を模倣してるだけだよ。かなり、依存に近い。」 ぼくの呟きは小さくて、サキに聞こえていたどうか。 「もう、生きたくない」 『リョウへ。恥をかかせるだけなら、二度と帰ってこなくて構いません』
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恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった。―はずだった。ところが、気づけば見慣れた金沢の街中にいる。不可解な想いを胸に自宅へ戻ると、存在しないはずの「姉」に出迎えられた。どうやらここは、「僕の産まれなかった世界」らしい。 主人公がネガティブで覇気がなかったです。なかなか問題が解決せず、どうやって終わるんだろうと思ってたら、ラストはちょっと私には納得のいかないものでした。
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2010/12/24-2011/1/20 ノゾミの亡くなった理由がちょっと…だったが、それでも充分に面白かった。
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主人公が迷い込んだ「もう一つの世界」には、生まれなかったはずの姉が自分の代わりに生きていた、という話。まさに風が吹けば桶屋が儲かる、二つの世界の「間違い探し」が面白い。けど…面白がったことを後悔します
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自分が生まれなかった世界・・。 その設定はいいとしてもなんだかなぁ・・・。 でも、結局最後まで読んだんだから、まあまあなのか・・?
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インシテミル大ベストセラーではじめてお名前を知ったホノブさん初読。インシテミルのほうが売れたということは、そっちが絶対完成度が高いはずだからあえてまだそっちは読まずにこっちから。うーん。いやあすごい好きだな、こういう設定、ぐいぐい引き込まれたし、ファンタジーだし、心理学だし、哲学...
インシテミル大ベストセラーではじめてお名前を知ったホノブさん初読。インシテミルのほうが売れたということは、そっちが絶対完成度が高いはずだからあえてまだそっちは読まずにこっちから。うーん。いやあすごい好きだな、こういう設定、ぐいぐい引き込まれたし、ファンタジーだし、心理学だし、哲学だ!みたいないろんな味があるミックスパックだった。諏訪ノゾミと、パラレルワールドの嵯峨野サキとリョウ。この関係をまず思いつく頭ん中尊敬。ひさびさにイッキ読みしたかも。でもなあ、終わり方がどうもねー。インシテミルも、読了した息子によると、「ぜんぜんすっきりしないし、救われない」といってたけど。そういう作風を好む方なのか。いちばん身近な親から愛されなかった子どもの自衛の仕方の両極(殻を閉ざすか、新たな陽体を作りだすか)をこういう形で考えさせられたの、きっとあとあと私に残ると思う。でももうちょっとハッピーエンドにしてほしかったな。重くなるわ。「なんでもなくなる」ことで、結局ずっと自分も身近な周囲を傷つけ続けていることを、サキの存在によって気付いたなら、自分の世界に起こる次の岐路をリョウは見逃してはいかんとおもう。でもこれ、ドラマ化されそうな予感するなー、いつか。ちょっとない設定だもんね。読む価値はアリ。
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