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ボトルネック の商品レビュー

3.5

163件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    54

  3. 3つ

    66

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

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2009/10/04

そうきたか、そうきたかー!!という1冊。 どこで感想を目にしても、後味が悪いというので、気になって読んでしまった。 ある種のファンタジーといえなくもないけど、なんか割り切れなさが残る。 読なきゃよかったとまでは思わないけど。

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2009/10/07

2006年8月発表の作品。 2年前に事故で死んだ諏訪ノゾミ。高校生になった嵯峨野リョウは、現場の東尋坊をやっと訪れる。 そこへ、事故で長く入院していた兄の死の知らせが… 崖から落ちたリョウが気づいた時には、なぜか金沢にいて、家には生まれなかったはずの姉サキがいた。 少しずつ違う家...

2006年8月発表の作品。 2年前に事故で死んだ諏訪ノゾミ。高校生になった嵯峨野リョウは、現場の東尋坊をやっと訪れる。 そこへ、事故で長く入院していた兄の死の知らせが… 崖から落ちたリョウが気づいた時には、なぜか金沢にいて、家には生まれなかったはずの姉サキがいた。 少しずつ違う家の中。両親も不仲ではないらしい。そこは自分が生まれていない世界だったのだ。 ノゾミがこの世界では生きていることを知ってリョウは衝撃を受ける。自分の存在は何だったのか… サキの明るさや強さは、男の子を励ますのにぜひいて欲しい姉タイプなのかな? やや若向きですが、好感の持てるまとまり方です。

Posted byブクログ

2009/10/07

読了後は少し鳥肌がたっておりました。ちょっと怖い。 私だったらどうしたのかな、って考えます。 ありえないけど、選択肢においてはありえない話じゃない。

Posted byブクログ

2011/07/16

この作品を一番最初に読んでいたらこの作家に対する印象はもっと違ったものになっていたかもしれない。孤独で淋しい少年は東尋坊に2年前に死んだ少女を弔うために訪れる。どこからか声が聞こえたとき彼の不思議な時間が始まる。彼が目覚めたのは彼が生まれなかった世界、彼はそこで自分がどうすること...

この作品を一番最初に読んでいたらこの作家に対する印象はもっと違ったものになっていたかもしれない。孤独で淋しい少年は東尋坊に2年前に死んだ少女を弔うために訪れる。どこからか声が聞こえたとき彼の不思議な時間が始まる。彼が目覚めたのは彼が生まれなかった世界、彼はそこで自分がどうすることもできなくただ諦めることで受け入れていた事実が変わっていることを知る。様々な岐路がありその道を彼が選んだのとは違う道を選ぶことでこんなにも世界は変わる。自分は何もしなかった。ただ受け入れていただけで何もしなかったことが取りかえしのつかない結果を生んでいた。彼は絶望する。そして元の世界に戻ったとき気づく。死んだ少女が望んでも手に入らないものを自分は何といい加減にしていたのか。明るい自分の代わりに世界にいる少女の存在が彼を追い込んでいく。それは彼にこんな生き方もあると希望を持たせるのではなく、彼を絶望させるもの。そして最後の追い討ちをかけるようなメール。作家は残酷な結末を用意していた。誰でもあの時もし、と後悔する事は生きていれば何度もある。徹底的に主人公を絶望させる作家の意図は何だろう。だからこそもっとポジティブに生きてい欲しいという願いだろうか。決して読後は良いものではないが、この作家を今まで読んだ中で一番よかったと思う。何かが伝わる気がする。

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2009/10/04

自分の生まれなかった世界の姉との交流。 切ないというより虚しいなというのが感想。 これが駄目、これか正解という区切りもなく、どこか読み手に突きつけている文章でした。 何もしないより、何かしよう。

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2009/10/07

▼うっへり。なんつうか、うっへり……。▼んー、言いたいこといっぱいあるけど、これは酷い鬱誘発小説。すげー無力感。少しはおためごかしとしての救いがあるかと思いきや全くないから(笑)。ゼロ年代っぽい鬱だよねえ、こういうの。「何もしない悪循環」っていうの? ▼受け皿は結構ありそうだけど...

▼うっへり。なんつうか、うっへり……。▼んー、言いたいこといっぱいあるけど、これは酷い鬱誘発小説。すげー無力感。少しはおためごかしとしての救いがあるかと思いきや全くないから(笑)。ゼロ年代っぽい鬱だよねえ、こういうの。「何もしない悪循環」っていうの? ▼受け皿は結構ありそうだけどねえ。でも、私が期待しているのはこういう方向性より、もっとガチガチのアンチミステリだったりする訳で。そういう意味では肩透かしだったかも。この作品で米澤穂信の著作は全部読んだんだけど、期せずして順番が素晴らしかった。この後味の悪さで締めくくれることを幸運に思う。▼個人的米澤推奨順序 『インシテミル』→『古典部』シリーズ→『小市民』シリーズ→『犬はどこだ』→『さよなら妖精』→『ボトルネック』といった感じです。ミステリ系の流れ→ほろ苦青春小説→不条理無力感超絶鬱俺の米澤穂信的スーパーコンボ技。一作ごとにちょいちょい方向性が違って、ほどほど野心的で、ほどほど良心的で、ほどほど大人なところがいいと思いますよ、まったく。しかし鬱だね。(08/2/15読了)

Posted byブクログ

2009/10/04

「自分が居ない世界」を考えさせられる物語。決してハッピーエンドでは無く、寧ろ読んでいる間中ずっと苦しいけれど、個人的には凄く好きです。最後の一ページは(決して悪い意味でなく)本当に痛い。気が滅入ってるときに読むと凹みそうです。

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2009/10/04

いろいろ痛い。ラスト1ページに私は突き抜けた、どことなく明るい印象を受けました。それが『昏い光』であったとしても『光』ではあるのではないか、だとすればラストのリョウの選択肢は…とかごちゃごちゃ考えてしまいました。

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2009/10/04

生きてくことは、無限に二者択一を続けていく、ってことかな、って思った。ものすごく細かい次元まで。例えば今日の私、お風呂に入るか入らないか。入らないならシャワーを浴びるか浴びないか。シャワー上がりに歯を磨くか磨かないか。磨いた後髪を乾かすか乾かさないか。…例をあげたらきりがない。で...

生きてくことは、無限に二者択一を続けていく、ってことかな、って思った。ものすごく細かい次元まで。例えば今日の私、お風呂に入るか入らないか。入らないならシャワーを浴びるか浴びないか。シャワー上がりに歯を磨くか磨かないか。磨いた後髪を乾かすか乾かさないか。…例をあげたらきりがない。でも、本当に細かい二者択一の一つが、大きなことに繋がっていくこともある。 リョウが迷い込んだ世界はリョウが生まれなくて、リョウの世界で生まれることができなかった姉が生まれてた世界。その違いはどこにあったのか。そして二つの世界の違いとは。 読み始めからものすごく読みやすくて、でも読んでいくうちにとんでもない状況に陥ってた。そして結末…。私はなんだか、まだ結末がうまく飲み込めてない。結末の部分だけ、何度も読んでみたけど、なんだかもやっとする。その「もやっ」も含めて、おもしろい!読んでほしい!それで、結末の意味を、自分も理解した上で、誰かに聞きたい。だから読んでください。

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2010/04/14

弱い所を突かれる様な鈍い痛さと辛さ。  とことんまで突き放してくれるので、「考えなさい」と言われた読後感。読書の醍醐味。【2007.02】

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